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カナダの中でもフランス語圏ケベックに位置し、ヨーロッパ風の街並みが世界遺産に登録されているユニークな都市モントリオール。今日は名物料理であるプティーンを頂きます!モントリオールにプティーンを提供する店は数多くありますが、今回ご紹介する「La Banquise」はその中でも老舗の名店。24時間オープンしているのも魅力です。
モントリオールはトロントに続くカナダ第2の都市です。街も思いのほか大きく見どころやレストランが広い範囲に点在しているので、観光は時間に余裕をもっておくのがおすすめです。さて、お目当ての「La Banquise」はモントリオールの北側、くつろいだ雰囲気のPlateau地区にあり、店名はフランス語で氷原を意味するそうです。プティーンのおすすめのお店を聞くとまず名前が出てくる有名店ですが、モントリオール滞在中に何軒かプティーンのお店を回って、納得しました。何といっても完成度が高いのです。
プティーンはケベックで発祥したといわれるカナダのソウルフードで、フライドポテトの上にキュッキュとした歯ごたえのフレッシュチーズと温かいグレイビーソースがかかっている料理です。とはいえ、ただのフライドポテトじゃないかと侮るなかれ。上記はベーシックな形でそれも注文できますが、その上にベーコンや牛肉、カモ肉、鶏肉、オニオン・リング、ロブスター等様々な具材を組み合わせることができるバラエティー豊かな料理です。もちろんベジタリアンのプティーンや、デザート・プティーンといったものまであります。
「La Banquise」は1960年代にモントリオールの地元の消防士さんが営む牛乳屋から始まりました。ホットドックやフライドポテトを提供する24時間バーに業容を拡大した彼は1980年代初頭からプティーンを提供し始めます。もともとはクラシックなプティーンを提供していましたが、常連客のリクエストに応えるうちにどんどんメニューが増えていったといいます。1990年代に娘さんが彼のあとを継ぎ、その後2023年にプティーンに情熱を抱く若い起業家たちにお店が引き継がれた現在でも、クオリティを妥協することなく次々に新しい種類のプティーンを生み出し続けています。プティーン自体が比較的新しい料理ですので、こうしてリアルタイムで進化していくのは面白いですよね。
お店に入ると、お昼時を過ぎていたので幸いそれほど並ばずに入ることができました。入り口はテイクアウトの列とイートインに列に分かれていて、軽快なダンスミュージックが流れています。ポップな雰囲気の店内は手書きのイラストのカラフルなテーブルが印象的です。プティーンのメニューは35種類以上!選びきれないのでお店の方に人気メニューを聞いて「La Scooby」(ミンチ状の牛肉、ベーコン、玉ねぎ、フライドピクルス)と「La Sud-Quest」(ベーコン、オニオンリング、ワカモレ)を注文しました。標準サイズと大盛りがあるのですが、標準サイズでもかなりのボリューム!筆者が注文したLa Scoobyは最高でした。チーズとグレイビーとフライドポテトが奇跡のハーモニー。他店で食べたプティーンと比べてチーズの大きさや触感、グレイビーソースの濃さがとてもちょうどよく、フライドポテトに合う!そしてトッピングのお肉がほどよい触感と香ばしさでプティーンにアクセントをつけてくれています。更に、ピクルスのフライなんてどんな味がするのか想像ができませんでしたが、ちょうどよい酸っぱさがなんとも美味。例えるなら天ぷらのような感じでしょうか。気持ちとしては無限に食べられるくらいおいしいです。とはいえ、お皿いっぱいのジャガイモですので、現実は標準サイズでも完食ならずでした。美味しいのにもう食べられない自分の小さな胃袋を思ってふがいない気持ちになりましたが、お持ち帰りもできるので、食べきれない場合は店員さんにお願いしてボックスをもらうとよいでしょう。
以上、プティーンの名店「La Banquise」をご紹介しました。モントリオールを訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
■La Banquise
住所:994 Rue Rachel E, Montréal, QC H2J 2J3, Canada
電話番号:+15145252415