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サンノゼから車で北へ約30分。シリコンバレーの喧騒を忘れさせてくれる至高の邸宅庭園、「フィロリ(Filoli Historic House & Garden)」をご存知でしょうか。
フィロリの邸宅(Historic House)は、単なる「古い家」ではなく、20世紀初頭のアメリカの富豪の暮らしをそのままに閉じ込めたタイムカプセルのような場所です。
2025年冬のホリデー期間、邸宅内は「Gilded(黄金の輝き)」をテーマにした豪華絢爛な装飾が施されています。
冬のフィロリの魅力と、快適に楽しむためのポイント、邸宅内の具体的で見どころを深掘りしてご紹介します。
サンマテオ郡ウッドサイドに位置するフィロリ(Filoli Historic House & Garden)は、20世紀初頭に建てられた歴史的な大邸宅と、約16エーカー(東京ドーム約1.4個分)に及ぶ広大な英国式庭園です。
その美しさは全米でも屈指と言われ、最近では米中首脳会談の会場として選ばれたことでも大きな話題となりました。四季折々の花が楽しめますが、12月の「Holidays at Filoli」は格別の華やかさです。
一歩足を踏み入れると、そこは古き良きアメリカの黄金時代。高い天井まで届く巨大なクリスマスツリーや、各部屋のテーマに合わせた贅沢な装飾は圧巻です。12月の邸宅内は非常に混み合いますが、細部まで作り込まれたオーナメントや暖炉の飾り付けは一見の価値ありです。
夕暮れ時(午後4時以降)になると、庭園全体に何万個ものライトが灯ります。
今年のライトアップは、例年以上に「自然との調和」をテーマにしており、樹齢を重ねたオークの木々や整えられた生垣が、光のヴェールに包まれる姿は幻想的の一言です。
昼間でも、様々な彩りの花やホリデーの飾り付けに、息を飲むことは確実です。
夕暮れ時(午後4時以降)になると、庭園全体に何万個ものライトが灯ります。
今年のライトアップは、例年以上に「自然との調和」をテーマにしており、樹齢を重ねたオークの木々や整えられた生垣が、光のヴェールに包まれる姿は幻想的の一言です。
庭園内には「Fire Pits(焚き火台)」が設置され、冷えた体を温めることができます。売店で販売されている温かいアップルサイダーやココアを片手に、パチパチと爆ぜる火を眺める時間は、カリフォルニアならではの冬の楽しみ方です。ただ、庭園内で販売されている飲み物は比較的割高です。ピクニックエリア等で持参した飲み物を愉しむことも許容されいるようなので、サーモスポットに温かい飲み物を持参するのも良いでしょう。
邸宅内で最も華やかな場所が、このボールルームです。壁一面を飾る巨大な金色のミラーと、天井から吊り下げられたクリスタルのシャンデリア。ホリデー期間はここに巨大なツリーが飾られ、鏡に反射する光が、部屋全体を幻想的に照らします。
かつてはここでコンサートやデビュタント(社交界デビュー)の舞踏会が開かれていたそう。なるほど、当時の華やかな社交界に迷い込んだような気分を味わえるわけですね。
華やかな表舞台とは対照的な、屋敷を支えた使用人たちのエリアです。
銀食器を保管するための巨大なウォークイン金庫や、各部屋からの呼び出しを表示する「電気呼び出しボード」が当時のまま残っています。従業員のリストや給与体系も壁に残っています。
富豪たちのドラマや、洋館ファンの方にはたまらない、機能美と歴史を感じるスペースです。映画やドラマで見るような、当時の大規模なパーティーが、いかに組織的に運営されていたかが分かります。
屋敷のキッチンは、一般的な家の概念を覆す広さです。天井高は約5メートル(17フィート)もあるそうで、これは調理の熱を逃がすための工夫とか。ホリデー期間中は当時のホリデーのテーブルセッティングが施され、当時の優雅な雰囲気が漂ってきそうな演出が施されています。
フィロリの名前の由来(Fight, Love, Live)を生んだ、創業者の私的な空間で、重厚な木製のパネルに囲まれたこの部屋は、邸宅の中でも特に落ち着いた雰囲気です。後に2番目の所有者であるロス家が「ファミリー・ルーム」として使用した際の、よりアットホームで居心地の良い家具の配置も楽しめます。
数千冊の蔵書が並ぶ図書室は、知的な雰囲気が漂う人気スポットです。それこそ、ハリー・ポッターや英国ドラマで見るような、天井まで届く高い本棚や、窓から見える手入れの行き届いた庭園とのコントラストが絶妙です。ホリデーシーズンには、ソファに座って居心地よく読書をしたくなるような、温かい雰囲気が演出されています。
いずれの部屋も格調高く、オーナー一族の別世界の暮らしに想いを馳せて、その桁違いの経済力に舌を巻く体験になるのは、間違い有りません。
「隠れマウス」を探せ?: フィロリの装飾の中には、遊び心で小さなネズミの人形などが隠されていることがあるとか。お子様連れの方は、ツリーの中に何が隠れているか探してみるのも楽しいですよ。
「愛犬」を探せ?:数ある部屋の中に、同じ犬がちょこんと座っているのが多々見られます。当時の邸宅の様子を再現しているのでしょう。この愛犬くんを探すのも、一興だと思います。
首脳会談の足跡: 2023年にバイデン大統領と習近平国家主席がフィロリで会談しています。その時の写真が展示されてます。歴史的な外交の舞台となった場所を実際に歩けるのは、フィロリならではの体験です。
敷地内には、トレイルや自然を活かしたイベント企画も展開しています。
フィロリは山沿いのエリアにあり、サンノゼ市内よりも気温が2〜3度低く感じられます。温かいジャケットの着用や、砂利道や坂道もある庭園内を快適に歩くため、歩きやすい靴が必須です。夜のお出かけの場合、氷点下近くまで下がることもあるそうなので、厚手のダウンジャケット、ニット帽、手袋など、完全防寒で向かいましょう。
また、邸宅の豪勢さや、素晴らしい調度品、庭園内の見事な景色や写真撮影が止まらなくなるので、スマートフォンのモバイルバッテリーがあると安心です。
庭園のライトアップが始まる少し前(午後3時頃)に邸宅内に入り、明るい光の中で細かな装飾をじっくり鑑賞。その後、外に出て夕暮れと共に輝き出す庭園を歩く、という流れが、2025年冬のフィロリを120%楽しむゴールデンルートです。
フィロリは、単なるイルミネーションスポットではなく、カリフォルニアの歴史と優雅な文化を肌で感じられる場所です。
2025年の締めくくりに、また、2026年の封切りに、大切なご家族やご友人と、この上ないゴージャスを追体験する一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
住所: 86 Cañada Road, Woodside, CA 94062
電話:(650) 364-8300
営業時間:10時〜午後5時(無休)
Estate Trail(庭園の小道):10時〜午後4時まで。
旧邸宅:午前11時〜午後4時30分まで。
The Café(ザ・カフェ):午前10時〜午後4時30分まで。
入場料金:事前予約制。下記は一般料金。イベントが開催されている時期は、別料金が必要な場合がある。
大人:$39
65歳以上:$37
学生/教師/軍人:$35 (身分証明書が必要)
子供 (5-17歳) :$29
子供(5歳以下):無料
ウェブサイト:https://filoli.org/ja/#! (日本語)
アクセス: I-280からすぐ。サンノゼから車で約30〜40分、サンフランシスコからも約45分です。