楽しみ方が倍になるニース滞在のヒント、地中海リゾートは山側も充実
地中海に面したコートダジュールのリゾート地、ニース。青い海に目を奪われがちですが、山側にも同じくらいの魅力が詰まっています。海だけじゃないニースを知って、滞在を2倍楽しみましょう! ニース観光局に聞いたおすすめスポットを紹介します。
ニース市内を見渡せる城跡の展望台
新しい土地に来たら、まず高い場所へ登ってみると、その町の全体像をつかみやすいです。ニースを一望するのに最適なのが町の東にある城跡にある展望台。エレベーターがあるので、疲れ知らずで一気に見晴らしの良い高台まで移動できます(徒歩でも登れます)。
展望台からは、地中海に面し婉曲して続くビーチと、その海岸線に沿って走る高級ホテルが立ち並ぶプロムナード・デザングレが見渡せます。
せっかくここまで登ったのなら、反対側の眺望も忘れずに。城跡は全体が公園になっていて、遊具など子供たちが遊べるようになっています。その遊歩道を歩いていくと港の景色を見渡せるポイントに着きます。
港側の展望台の傍には、画家アレクシス・モッサが1897年に描いた、ル・シャトーからの港の眺望についての絵画の説明板が置かれています。アレクシス・モッサはニースでデッサン学校を経営したほか、ニース美術館の館長も務めたことがあり、ニースのカーニバルのポスターを多く作った人物です。
■城跡
・住所: 1 Rue des Ponchettes 06300 Nice(エレベーター入口)
・URL: https://www.nice.fr/fr/patrimoine-et-culture/le-chateau
エッフェルによるドームが印象的な天文台
展望台がある場所からさらに北の山間部、モン・グロの山頂にはコートダジュール天文台があります。ニース中心部からコートダジュール天文台まではバスか車でアクセスが可能です。
乳白色の建物下部はパリのオペラ座(オペラ・ガルニエ)の建築家であるシャルル・ガルニエの設計、ドーム部分のエッフェル塔で有名なギュスターブ・エッフェルにより作られ、歴史的建造物に指定されています。
建物内は博物館になっています。過去の天文学の歴史や天文に関する機器などが展示され、時期によっては企画展なども開かれます。天文台の内部は個人で訪れることも可能です。訪問はガイドツアーのみで、公式サイトから事前登録が必要です。
■Observatoire de la Côte d'Azur(コートダジュール天文台)
・住所: Boulevard de l'Observatoire 06300 Nice
・URL: https://www.oca.eu/fr/
流通量が少ないニース産ワイン「ベレ」を飲む
フランスで定番の山の幸といばワイン。もちろんここニースでもワインが造られています。ニース北西部にあるワイナリー「シャトー・ド・クレマ」は、アペラシオン(原産地統制呼称)で「ベレ」と呼ばれるワインを造っています。そもそもベレは畑の面積が広くないため生産量も多くないため、ニースを訪れたらぜひ訪問しておきたいワイナリーです。
ワイナリー内ではワインの販売も行われていますし、有料でテイスティングもできます。
シャトー・ド・クレマの、もう一つの見どころは、その内装です。ファッションデザイナーのココ・シャネルは、パリのパラスホテル「リッツ・パリ」で30年ほど暮らしていました。そのココ・シャネルが滞在していたリッツの部屋の調度品を買い取り配置し、大規模なリノベーションが施されています。
■(シャトー・ド・クレマ)
・住所: 442 Chemin de Crémat 06200 Nice
・URL: https://chateaucremat.com/
ニース料理とマルシェで土産物探し
起伏のあるニースの山側を堪能したら、腹ごしらえをしましょう。代表的なニース料理というと、サラダ・ニソワーズやファルシ(野菜の肉詰め)、ベニェ(野菜のフライ)、ピサラディエール(タマネギのピザ)、ラビオリなどが挙げられます。さて、どこのレストランに入れば良いのでしょうか。
ひとつの目安があります。レストラン入口に掲げられている「キュイジーヌ・ニッサルド(Cuisine Nissarde)」のマークを探してみましょう。これは「このお店ではちゃんとしたニースの郷土料理が食べられます」というサイン。同マークは毎年更新されます。
土産物探しは、旧市街のサレヤ広場で開かれるマルシェに行ってみましょう。野菜や果物と、海産物などのほかに石鹸、ラベンダーなどハーブといった、土産物にぴったりの品々を見つけることができます。
マルシェに出ている屋台「シェ・テレザ」はニース名物であるひよこ豆のクレープ「ソッカ」をスペシャリテとするお店。ひとつ3ユーロとお得で食べ歩きにもぴったりです。
■Cours Saleya(サレヤ広場)
・住所: Cours Saleya 06300 Nice
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※当記事は、2022年5月23日現在のものです。
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年5月23日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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