土偶に会いたい!〈その7〉井戸尻考古館~始祖女神像&巳を戴く神子「三十三番土偶札所巡り」

公開日 : 2023年05月02日
最終更新 :
筆者 : 水月

こんにちは~山梨特派員の水月です。
「土偶に会いたい!」シリーズ〈その7〉は、長野県諏訪郡富士見町の「井戸尻考古館」です。ここでは2体の土偶が待っていてくれました。
トップの写真は、富士見町「坂上(さかうえ)遺跡」で出土した「始祖女神像(しそめがみぞう)」です。
重要文化財に指定されています。

縄文時代中期後半(約4500~4000年前)のもので住居に囲まれた穴から発見されました。
23㎝の大ぶりの土偶で、右足こそ見つかっていませんが、この時期では類をみない完成度だといいます。
大地の恩恵を全身で受け取っているのか、天に向か祈りを捧げているのか。
胸を張り空を仰ぎ見るような立ち姿が、とても凜々しいですね。

「始祖女神像」の御朱印は、28番です。

もう一体は「巳を戴く神子(へびをいただくみこ)」です。
JR信濃境駅の北辺りに広がる「藤内(とうない)遺跡」の住居跡で発見されました。多種多様な土器が発掘された「藤内遺跡」代表として「三十三番土偶札所巡り」に選ばれたそうです。
こちらも、縄文時代中期後半の遺跡です。

後ろから見た頭部の縄のようなものの先に土器の蛇に見られるのと同じ切り込みがあったことから、「巳(へび)を戴く神子」の名がついたといいます。
じっくり見ると、確かに蛇に見えました。土器には蛇の模様はあっても、頭に蛇をのせた土偶は珍しいそうです。

「巳を戴く神子」の御朱印は、29番です。
「井戸尻考古館」には、他にも数多くの土器や縄文時代に使われた石器、黒曜石などが展示されています。
周囲には史跡公園があり、夏には大賀蓮が咲くそうですよ。

駐車場からは、南アルプス連峰を望むこともできます。
5月。気持ちのいい季節。縄文の風を感じに「井戸尻考古館」を訪れてみませんか。

■井戸尻考古館
・住所: 長野県諏訪郡富士見町境7053
・電話: 0266-64-2044
・FAX: 0266-64-2787
・URL: 井戸尻考古館

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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