土偶に会いたい!〈その15〉諏訪市博物館~台御堂遺跡土偶&荒神山遺跡土偶&穴場遺跡土偶「三十三番土偶札所巡り」

公開日 : 2023年09月05日
最終更新 :
筆者 : 水月

こんにちは~山梨特派員の水月です。
「土偶に会いたい!」シリーズ〈その15〉は、長野県諏訪市「諏訪市博物館」です。ここでは、3体の土偶が待っていてくれました。

こちらは、霧ヶ峰高原から諏訪湖東岸に下る山麓末端に位置する「台御堂(だいみどう)遺跡」で出土した土偶です。
長さ10.7㎝、幅6.1㎝の手のひらサイズの土偶で、顔の周囲が赤く塗られ、左右にボタン上の突起があり「みみずく土偶(みみずくに似た土偶)」の特徴があります。併せて、足の部分が丸く作られていることなどから、縄文時代晩期のものだと考えられているそうです。
カオなしの妖精のよう、ともいわれています。顔面は、意図的に剥がされた可能性もあるとか。どんな顔をしていたのでしょうか。

「台御堂遺跡土偶」の御朱印は、18番です。

こちらは、縄文時代中期などの住居跡が110軒以上発掘された「荒神山(こうじんやま)遺跡」で出土した土偶です。
両手を水平に広げたTポーズ、平らで穏やかな顔をしているのが特徴です。

「荒神山遺跡土偶」の御朱印は、19番です。

こちらは、上諏訪地区の「穴場(あなば)遺跡」から出土した縄文時代中期の土偶です。お腹の赤ん坊に右手を添えていると考えられています。
館内には、同じ「穴場遺跡」で出土した長野県宝「蛇体文土器」も展示されていますよ。

「穴場遺跡土偶」の御朱印は、20番です。

諏訪湖畔には、縄文時代に人々が暮らした遺跡が数多く眠っていたのですね。

「諏訪市博物館」には、敷地内に足湯があり自由に楽しむことができます。そしてここは、諏訪大社本宮の駐車場前。訪れた機会に、諏訪大社にお参りをしてはいかがでしょう。
日本最古ともいわれる神社と、その遥か昔の縄文の遺跡。時の流れや時代時代の人の暮らしなど、この地、諏訪ならではの発見があるかもしれません。

さて。「三十三土偶札所巡り」も、ここですべてを回り終えました。
御朱印のあるなしにかかわらず、さまざまな土偶や土器に出会い、縄文時代の人々の暮らしに心を寄せることができたミニトリップ。行く先々で、大自然と向き合い助け合いながら生きていた縄文の人々の思いに触れるたび、少しずつ心豊かになっていくような気がしました。
皆さんも御朱印帳を持って、八ヶ岳南麓に眠っていた土偶たちに会いに行きませんか。

■諏訪市博物館
・開館時間: 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
・休館日: 月曜日、祝日の翌日、年末年始、資料整理休館あり
・入館料: 一般 310円 小中学生 150円
・住所: 〒392-0015 長野県諏訪市中洲171-2
・電話: 0266-52-7080
・FAX: 0266-52-6990
・URL: 諏訪市博物館

☆「土偶に会いたい!」シリーズバックナンバーはこちら☆

〈その1〉【土偶に会いたい!八ヶ岳山麓で"縄文"の御朱印を集めよう~「三十三番土偶札所巡り」】

〈その2〉【土偶に会いたい!〈その2〉南アルプスふるさと文化伝承館~ラヴィ&ピース「三十三番土偶札所巡り」】

〈その3〉【土偶に会いたい!〈その3〉藤村記念館~2つの顔を持つ土器「三十三番土偶札所巡り」】

〈その4〉【土偶に会いたい!〈その4〉北杜市考古資料館~ちびーなす&石堂地母神「三十三番土偶札所巡り」】

〈その5〉【土偶に会いたい!〈その5〉春日居郷土館~みさかっぱ&やっほー「三十三番土偶札所巡り」】

〈その6〉【土偶に会いたい!〈その6〉釈迦堂遺跡博物館~しゃかちゃん&しゃっこちゃん&出産土偶「三十三番土偶札所巡り」】

〈その7〉【土偶に会いたい!〈その7〉井戸尻考古館~始祖女神像&巳を戴く神子「三十三番土偶札所巡り」】

〈その8〉【土偶に会いたい!〈その8〉八ヶ岳美術館~火の女神フゥーちゃん&恩膳さんころん「三十三番土偶札所巡り」】

〈その9〉【土偶に会いたい!〈その9〉川上村文化センター~仮面装飾香炉形土器&大深山遺跡出土顔面把手「三十三番土偶札所巡り」】

〈その10〉【土偶に会いたい!〈その10〉山梨県立考古博物館~いっちゃん&のんさん「三十三番土偶札所巡り」】

〈その11〉【土偶に会いたい!〈その11〉原始・古代ロマン体験館~明神原の土偶&中道の香炉形土器「三十三番土偶札所巡り」】

〈その12〉【土偶に会いたい!〈その12〉尖石縄文考古館~縄文のビーナス&仮面の女神&おやゆび姫「三十三番土偶札所巡り」】

〈その13〉【土偶に会いたい!〈その13〉岡谷美術考古館~壺を持つ妊婦土偶&超小型土偶「三十三番土偶札所巡り」】

〈その14〉【土偶に会いたい!〈その14〉星ヶ塔ミュージアム矢の根や~殿村遺跡人体文付壺「三十三番土偶札所巡り」】

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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