【2022年10月版 スイス 旅の最新事情1】 地球の歩き方『スイス』の改訂取材に行ってきました! 現地は観光客を待っています
2022.11.18
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2019年に一部施設がオープンし、2022年に全美術館が公開をスタートしたローザンヌ駅すぐ近くにある芸術地区です。ふたつの建物が機関車の停車場跡地に建てられ、ローザンヌ市内の別々の場所にあった3つの美術館がここに集まりました。広場がありそこで催し物が行われることもあります。
まずリュミーヌ宮に入っていた州立美術館(MCBA)がここに移り2019年にオープン。2022年にエリゼ写真美術館と州立現代デザイン・応用美術館(以下mudac)の移転も完了しました。エリゼ写真美術館とmudacは同じ建物の地下と2階に入っています。
ジャンルの異なる作品を扱う3つの美術館ですが、2022年の夏は「鉄道と列車」をテーマに横断的な展示が行われていました。ジャンルが異なると、同じテーマでもこんなふうに切り取られるのかという、新しい発見と驚きがありました。
2022年秋以降の展示では、MCBAが常設展のほか企画展を、エリゼ写真美術館は複数のテーマの写真展を開催。mudacは「椅子とあなた」というテーマで、アメリカ人芸術家のロバート・ウィルソンを舞台美術監督として迎え、劇場で作品を楽しむかのような展示が行われています。
入場券は単館(大人1人15CHF)のほか、3館共通の有効期限が3カ月、しかも譲渡可能というチケット(大人1人25CHF)やペア・チケット(2人で38CHF)もあります。ミュージアム・パス(スイス・トラベルパス)でも入場できます。駅のすぐ近くで、カフェやショップもありますので、休憩も兼ねて訪れるのにもいい場所です。アートに触れてリフレッシュしてみませんか?
プラットフォーム10 Platforme10
https://plateforme10.ch/en/
ローザンヌには国際オリンピック委員会(IOC)の本部があり、オリンピック博物館も人気を集めています。2021年に開催された東京2020夏季オリンピックと2022年開催の北京2022冬季オリンピックに関する展示も加わり、展示内容が大幅にアップデートされています。ショップではすでに2024年のグッズも販売されています。プラットフォーム10からは徒歩25分、メトロを使って所要20分くらいですので、散歩を兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか。レマン湖の景色も楽しむことができます。
オリンピック博物館 Le Musée Olympique
https://olympics.com/musee/
ゴルナーグラート鉄道が新車両を導入しますが、レマン湖エリアを走るMOB鉄道もモントルー~インターラーケン間に新型車両を導入する予定です。今までは線路幅とホームの規格が違うため、3本の列車を乗り継ぐ必要があった区間ですが、列車の車輪幅と高さを変えるシステムを導入して、乗り換えることなく1本で結ぶ予定です。
ユングフラウ地方のシルトホルン展望台もロープウェイを架け替える工事を行っており、完成すればアクセス時間が大幅に短縮されます。2023年初夏発行予定のスイス編では、現地の状況を引き続きフォーロアップして最新情報をお届けします。
Text、Photo:小山田浩明
監修:地球の歩き方