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ジャマイカは、総面積約1万990㎢と岐阜県とほぼ同じ大きさのカリブ海に浮かぶ島国で、レゲエの文化が息づいています。
首都キングストンは、人口約100万人を抱えるビジネス・経済の中心地であり、ボブ・マーリーが育った町としても有名。ボブのゆかりの地をはじめ、キングストンの観光スポットは一つひとつが離れているので、タクシーをチャーターするか現地旅行会社のツアーを申し込むのが効率的かつ安全性的にもおすすめです。
キングストンはおもにニュー・キングストンと呼ばれるアップタウンと港に面したダウンタウンのふたつのエリアに分かれています。ホープロード56番地にある「ボブ・マーリー博物館」はアップタウンの最大の見どころと言っても過言ではありません。ここはボブ・マーリーが1975年に購入し、家族や音楽仲間と共に過ごした木造2階建ての家で、のちにタフ・コングレコード会社の本拠地となり、現在は博物館としてボブの人生を物語る遺品が展示されています。ショットルームと呼ばれる1976年にボブが狙撃された部屋の壁には、弾丸の跡が生々しく残されていて、当時の様子を伺うことができます。
博物館から約6.5㎞、車で20分ほどのところにはボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズによって1965年に設立されたレーベル「タフ・ゴング」の名を冠したレコーディングスタジオとプレス工場があります。かつてはフェデラル・レコードという有名なスタジオでしたが、1981年にボブが購入し、1984年に開業。カリブ屈指の設備が整ったレコーディングスタジオで、ボブに限らず多くの世界的なミュージシャンがここでレコーディングを行っているのだとか。リハーサルスタジオ、レコーディングスタジオ、プレス工場が見学できるほか、ボブが実際に使用していたグランドピアノやハモンドオルガンなどを見ることができます。
映画では幼いボブが父親と馬に乗るシーンが印象的。ボブ・マーリーが生まれ、幼少期を過ごしたのは、キングストンから北東へおよそ90㎞のところにあるナイン・マイルス。ここには、ボブとボブの母の霊廟があります。
彼が暮らした当時の面影を残すこの場所には、『Is This Love』の歌詞に出てくるシングルベッドだといわれているベッドが置かれているほか、『Talkin’ Blues』の歌詞にある「冷たい地面、石の枕」のモデルになった石があるなど、ファンにとって見どころ満載です。
国民的アーティストとなってからのボブ・マーリーの波乱万丈な人生を描いた本作。ボブの家族の協力により、彼の仕草や考え方がていねいに表現された主演のキングズリー・ベン=アディルの演技は必見です。映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』は5月17日に公開。ぜひ、映画館へ足を運んでみてくださいね。
TEXT:清水真理子
トップ画像:© 2024 PARAMOUNT PICTURES