「地球の歩き方」がマクドナルドのハッピーセット®に初登場!7月11日より期間限定で販売
2025.7.11
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フランスではマクドナルドのことを「McDo(マクド)」とよびます。同じく「マクド」と略す関西の人は親しみを感じるのではないでしょうか。そんなフランスのマクドナルドを統括するマクドナルド・フランスからは、フランスらしい商品がいくつか販売されています。現地のマクドナルド事情についてご紹介します。
フランスの朝食向けの料理にクロックムッシュというものがあります。パンにハムとチーズを挟んだトーストのことなのですが(これに目玉焼きを加えるとクロックマダムになります)、これをマクドナルド風に形にしたのがクロックマクドです。
クロックマクドは、ホワイトチェダーチーズ2枚とハムを、トーストしてひっくり返したハンバーガーのバンズに挟んでいます。使われているハムは、フランスのブルターニュ地方で飼育された豚を100パーセント使用。時期によってはクロックマクドに目玉焼きを加えたクロックマクド・マダム(つまりクロックマダム風)の販売もあります。
クロックマクドはマクドナルド・フランスの他に、マクドナルド・ベルギーでも販売しています。
280オリジナルは、牛ひき肉100パーセントのパテと、とろけるチーズ、トマト、生のオニオンを、チャバッタのバンズで挟んだもの。ケチャップと軽いレモン風味のソースを加えて、味を引き立てています。
チャバッタとはイタリアの白パンの一種で、1980年代のイタリアでフランスのバゲットに対抗して作られたパンです。バンズにチャバッタを使うことで、フランスやイタリアでよく見かけるサンドイッチの雰囲気(フランスだと主にバゲットを使用)を出しています。
フランスのご当地メニューを紹介する際に、よく話題に上がるのがバゲットをバンズに使ったハンバーガー「マックバゲット」がありますが、これはかつて期間限定で売られていた商品で、現時点(2025年7月)では販売されていません。
フランス産牛肉100パーセントのパテに生のオニオン、レタス、トマト、チーズにマスタード・アンシェンヌ(粒マスタード)を使ったソースを加えたハンバーガーです。粒マスタードはフランスでは定番の調味料。フランスらしさを感じさせます。
日本にはない子供向けサイドメニューもあります。ベルランゴという、りんご、桃、アセロラが混ざったピューレ、カットりんごなどが販売されています。
パリ中心部のマクドナルドは、どちかというと10代、20代および観光客が多く集まりますが、地方のマクドナルドはもっと小さな子供を連れたファミリーも多め。ランチタイムになり周囲を見渡すと子連ればかりということも。キッズチェアなどもあり、一般的なレストランでは食事中にじっとしていられない小さな子供がいる家庭にとっても心強いスポットです。
フランスでもビッグマックは定番ハンバーガーの一つです。単品の価格は、単品の価格はパリ市庁舎店で買うと5.40ユーロ(約929円)。パリ・シャンゼリゼ店だと6.95ユーロ(約1196円)です。
飲み物とポテトM(もしくはサラダ)を加えたセットにした場合、パリ市庁舎店の通常のビッグマックのセットは9.90ユーロ(約1704円)、飲み物とポテトのサイズをMからLに上げたMaxi(マキシ)のセットだと10.90ユーロ(約1876円)です。パリ・シャンゼリゼ店になると、通常のセットで11.30ユーロ(約1945円)、マキシは12.80ユーロ(約2204円)です。
セットで選べるポテトは2種類。日本マクドナルドでも売られている細長いタイプ(通常のもの)と、太めに切られたDeluxe(デュリュクス)タイプのもの。後者を選ぶと、より海外のマクドナルドらしさを感じられるはずです。
追加料金を払うと、ポテトにとけたチェダーチーズがフォンデュされたマックフレーバー・フライズにポテトを変更できます(使われているポテトは通常の形のもの)。
フランスでは、セットのことを「Menu(ムニュ:定食)」と言います。そのためフランスのマクドナルドに入って、Menuという単語を見ると、料理などの品書きを書いたメニューのように思えて少し混乱することもあるかもしれませんが、「Menu=セット」と覚えておけば、理解も注文もスムーズです。
日本からフランスのマクドナルドを訪れた時に、まず気づくのがマクドナルドの配色です。日本では赤の背景に黄のMですが、フランス(および他のヨーロッパの国々)は緑に黄のMです。かつてマクドナルド・フランスも日本やアメリカと同様の赤に黄の文字でしたが、2009年から現在の色に変わりました。これは「持続可能な発展」をイメージしています。
マクドナルド・フランス(および他のヨーロッパの各社)は、商品および企業広報において持続可能な発展(サステナビリティ)をより強くアピールしています。たとえば「100%フランス産」「ゼロカーボン」「持続可能な漁業」など。食材の調達方法に一定のルールを設けたり、調達距離を短くして環境負荷を減らす取り組みです。
フランス社会においては、環境問題は優先順位が高いものとして捉えられることが多く、マクドナルド・フランスもそれを意識しています。
ファーストフードの魅力は、食事や値段の気軽さ、どこでも同じ商品を楽しめる均一性です。しかし価格を低く抑え、どの場所でも同じ品質を保つということは、地球環境への負荷という点では、ときに社会でネガティブに映ります。その環境問題に対して、会社として積極的に取り組む姿勢を強く訴えることで、消費者の呼び込みを図っています。ロゴの配色の変更も、マーケティングにおいて成功を収めました。
ヨーロッパのオリジナルバーガーを食べながら、こういった社会のちょっとした空気に触れてみると、お店の前に広がる世界がより面白く見えてくるかもしれません。
文中のレートは2025年7月29日時点のものです。(1ユーロ=172.20円)