【北イタリア】ティラミス発祥の町トレヴィーゾ!運河が流れる美しい町並を楽しむ旅
2025.5.7
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筆者の住むミラノは連日35度を超える猛暑日が続いています。
暑さをしのぐため訪れる場所は、北イタリアのヴェネト州に位置する高原の町「アジアーゴ(Asiago)」。標高約1,000メートルに広がるアジアーゴ高原は、清涼な気候と美しい自然、そして豊かな食文化で、イタリア国内外の人々に愛される避暑地となっています。世界的にも有名なチーズ「アジアーゴ」の生産地でもあるのです。
夏の強い日差しから逃れ、自然の中でリラックスした時間を過ごしたいときにおすすめなアジアーゴの魅力をご紹介します。
アジアーゴ(Asiago)は、ミラノから車で約2時間40分、ヴェネツィアからは1時間半ほどの距離にあります。
アルプスの麓に位置し、7 つの市町村という意味のあるアルトピアーノ・デイ・セッテ・コムニ(Altopiano dei sette comuni )のひとつ。
小さな町が点在するエリアで、アジアーゴのほか、ルジアナ(Lusiana)、エネゴ(Enego)、ロアナ(Roana)、ロッツォ(Rotzo)、ガリオ(Gallio)、フォーザ(Foza)が7つの市町村に含まれています。
アジアーゴの人口は約6,500人、7つの町の中で1番大きな町。標高が高いため、夏でも爽やかな風が吹き抜け、日中は快適な陽気、夜はひんやりとした空気に包まれます。
この辺りは、ローマ時代から人が生活し、歴史や文化もあり、町の看板はイタリア語の他ドイツ語系の方言も。
町の周囲には豊かな森や草原が広がり、夏はハイキングやサイクリング、乗馬などのアウトドアアクティビティ、冬はスキーなどのウィンタースポートが満喫できるリゾート地です。
アジアーゴへ訪れたら見逃せないスポット「パルコ・ブリガータ・レジーナ(Parco Brigata Regina)」。
市街地から少し離れた場所にあり、果てしなく続く美しい大地の景色が堪能できるのです。
町の中心地から徒歩5分ほどの距離にありますが、公園へと一歩入ると森の中にいるような雰囲気に。
公園内にはベンチが点在し、雄大な自然の景色を満喫しながらのピクニックや読書、何もしない贅沢な時間を過ごす人々の姿があります。
ハイキングコースもあるので、ランニングをするのにもおすすめです。
子ども向けの遊具もあるのでお子さま連れにも人気のスポット。大自然を飛んでいるような気分になれるブランコもあり、大人も子どももいっしょに自然を心ゆくまで堪能することができます。
アジアーゴ周辺には、いくつかのハイキングコースが点在。
森林の道を歩いたり、手つかずの自然に触れながら、美しい景色を楽しむことができます。
静かな森の中は、風が吹くと緑が重なる音だけが響き、幻想的な空間。
コースの中には、牧場もあり飼育されている馬やニワトリなどに出会うことも。
ハイキングコース近くには、駐車場があるので近くに車を置いて散歩気分も楽しめます。
今回、筆者はアジアーゴ近くにあるロアナ(Roana)とチェズナ(Cesuna)エリアを散策しました。
アジアーゴの町中にはカフェやレストラン、お土産ショップが並ぶメイン通りがあります。
カラフルな家々や手入れの行き届いた道端の花壇、石畳の道など、どこかノスタルジックでおとぎ話の世界に飛び込んだようです。
小さな町をのんびり歩きながら、雑貨店や地元の食材ショップ、ジェラート屋さんをめぐるのも楽しみのひとつ。
木製雑貨や地元のハチミツ、ハーブティー、サラミ、ワインなどお土産にも最適です。30分ほどで観光できる商店街からは、緑の美しい山も堪能できます。
広場にはカフェがあるので、外のテラス席でコーヒーを味わうのも至福の時間。
イタリアで「アジアーゴ」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「アジアーゴチーズ」。
原産地名称保護認定「DOP」を受けているアジアーゴチーズは、アジアーゴ高原周辺で作られています。
熟成期間によって風味が大きく変化し、若い「アジアーゴ・フレスコ」はミルキーで柔らかく、熟成された「アジアーゴ・ストラヴェッキオ」は濃厚でナッツのような香ばしさがあるのです。
チーズ工房ではガイドツアーもあるので参加するのもおすすめ。
地元のレストランでは、アジアーゴチーズを使用したリゾットやパスタ、ピッツァが定番なのでお試しください。
■チーズ工房&ガイドツアー
店名:Caseificio Pennar
住所:Via Pennar, 313, 36012 Pennar VI
営業時間:月曜日から日曜日8:00〜19:30
URL:https://www.caseificiopennar.it/en/guided-tours/
(ガイドツアーは予約必須)
イタリアでは夏の休暇や週末訪れるセカンドハウスを所有している人が多くいます。イタリア人の夫の両親もそのひとりで、休暇用ハウスへ滞在しました。
アジアーゴの町自体はコンパクトで、のんびりと散策するのにちょうどいいサイズ。多くの人が休暇で訪れていることもあり、穏やかな町並とのんびりした雰囲気に包まれています。
石畳の広場や可愛らしいカフェ、昔ながらのベーカリーが立ち並び、気軽にお店の人と話す古き良きローカルな雰囲気も魅力です。
澄んだ空気で心と体がリフレッシュできる、夏の憩いの場アジアーゴへ訪れてみてください。