【モナコ】サッカーASモナコのホームで試合観戦、スタッド・ルイ・ドゥと滞在を存分に楽しむ方法
2025.3.29
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フランスを代表する貿易港でありノルマンディー地方の中心都市であるル・アーヴル。そこを本拠地とするプロサッカーチームが「ル・アーヴルAC」です。2025-2026年シーズンから日本代表の瀬古歩夢選手が加入しました。同チームのホームスタジアムであるスタッド・オセアンと、観戦とあわせて楽しみたいル・アーヴルの観光についてまとめました。
パリからル・アーヴルへ列車で向かう場合、パリはサン・ラザール駅が出発駅。ル・アーヴルまでは高速列車TGVの運行はなく、中速(準高速:最高速度は時速200km)のトラン・ノマド(Train Nomad)が結んでいます。パリから降車するル・アーヴル駅まで約2時間です。
ル・アーヴル駅から西側が観光スポットが集積するエリア。ル・アーヴルACのホームスタジアムであるスタッド・オセアンは東側にあります。スタジアムまでは、サッカーの試合日であればル・アーヴル駅前から無料のシャトルバスが出ています。駅からは約4kmの距離。徒歩だと遠いですが、タクシーやUberなどを使ってもそこまで高くはありません(ただし試合後は需要が集中します)。
スタッド・オセアンは「オセアン(英語でオーシャン)」という名の通り、ブルーの外観が印象的な建物。2012年に建てられた、ノルマンディー地方で一番大きなスタジアムです。パリなどにある超巨大スタジアムと比べれば、周囲やスタジアムの構造は複雑ではなく、初めて訪れる場合でも比較的わかりやすいです。
スタジアムの周囲は商店などが集まっているわけではありません。そのため、スタジアムの軽食ではなくレストランなどでしっかりと食べたい場合は、別の場所でお店を探すことをおすすめします。
■スタッド・オセアン(Stade Océane)
住所:Boulevard de Léningrad, Rue du Stade Océane 76600
URL:https://stadeoceane.com/
ル・アーヴルでチェックすべきテーマは「現代建築」と「印象派」です。
ル・アーヴルは第二次大戦時の爆撃により、市街地のほとんどを失いました。戦後に求められた急速な都市復興において、大きな役割を果たしたのがフランスの建築家オーギュスト・ペレによるコンクリート建築でした。
ペレは規格を統一させたコンクリート建材を使い、戦後の住宅や公共施設の建設需要に応えました。これら建築群は「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル」として世界遺産に登録されています。代表的なものに、サン・ジョセフ教会、ポルト・オセアン、アパルトマン・テモワン・ペレなどがあります。
オーギュスト・ペレの建築以外にもル・アーヴルは現代建築の豊富です。ブラジルの建築家オスカー・ニーマイヤーがデザインしたアートセンターは、火山のような特徴的な外観からル・ヴォルカンと名付けられています。図書館の内装も芸術的です。
フランスの建築家ジャン・ヌーヴェルがデザインしたプールであるレ・バン・デ・ドックは、時間があればひと泳ぎしてください。市民が集うプールですが、白と直線のデザインがとても美しい内部になっています。
ル・アーヴルは絵画の印象派にとっても縁の深い町です。ル・アーヴルを題材にした代表的な絵画にモネ「印象、日の出」(パリのマルモッタン・モネ美術館所蔵)などがあります。
市内には近代絵画が充実するアンドレ・マルロー近代美術館があります。アンドレ・マルローとはド・ゴール政権で文化相を務めた人物。同美術館は、パリのオルセー美術館に次いで印象派作品の収蔵が多い美術館です。印象派の先駆者ブーダンやル・アーヴル出身のデュフィの作品が豊富です。
■アンドレ・マルロー近代美術館(Musée d’art moderne André Malraux – MuMa)
住所:2 Boulevard Clemenceau 76600
URL:https://www.muma-lehavre.fr/
ル・アーヴルがあるノルマンディー地方は、畜産業が盛んなエリア。バターやチーズなどの乳製品が有名です。りんごの産地でもあり、りんごの発泡酒であるシードルや、りんごの蒸留酒であるカルヴァドスの地域としても知られています。
特にカマンベールチーズは、ノルマンディー地方にあるカマンベール村がその名前の由来。カルヴァドスは、同じくノルマンディー地方の県であるカルヴァドスがその産地です。
海が近いため魚介類も楽しめます。サッカー観戦とあわせて、ノルマンディー地方のグルメも堪能してみてください。