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【フランス】サッカー、スタッド・ランスのホームスタジアム「オーギュスト・ドローヌ」へ行ってみよう!

守隨 亨延

守隨 亨延

フランス特派員

更新日
2025年3月11日
公開日
2023年9月22日
©︎Yukinobu Shuzui

パリの東にあるシャンパンの産地として有名な町、ランスのプロサッカーチーム「スタッド・ランス」に注目が集まっています。2022年7月から所属している伊東純也選手に加えて、2023年の8月からは中村敬斗選手が加入。2025年1月には関根大輝選手も加わり日本人選手が3人になりました。そのスタッド・ランスのホームスタジアム「オーギュスト・ドローヌ」へ応援へ行きたい人のために、スタジアムとランスの町についてまとめました。

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パリからアクセスしやすい町ランス

©︎Yukinobu Shuzui ノートルダム大聖堂

ランスはパリ東駅から高速列車のTGVで約45分。パリから日帰りで行くことも可能な、訪れやすい町です。鉄道で行く場合、旅の起点となるのが町の西にあるフランス国鉄(SNCF)ランス駅。そこから主要なスポットおよびスタジアムの「オーギュスト・ドローヌ」は徒歩で巡れます。

©︎Yukinobu Shuzui SNCFランス駅

駅から東へ行くとランスの町の中心部、ここにあるのがノートルダム大聖堂です。13世紀に着工されたゴシック様式の大聖堂で、かつてフランス王は、このランスのノートルダム大聖堂で戴冠式を行わないと、正式な王としてみなされませんでした。スタッド・ランスのホームでの試合前は、スタジアムでノートルダム大聖堂の鐘の音色を模したファンファーレが奏でられます。

大聖堂の傍らにはジャンヌ・ダルクの像も。ジャンヌ・ダルクは、フランスとイングランドの間に起きた百年戦争の際にオルレアン解放を成功させた人物です。同戦争においてシャルル7世をランスに赴かせて戴冠式を行わせた立役者でした。その後ジャンヌ・ダルクは、百年戦争の功労者だったにもかかわらず、捕えられてノルマンディーのルーアンで火刑に処されるのですが、ランスはいくつかあるそのジャンヌ・ダルクゆかりの場所です。

©︎Yukinobu Shuzui ノートルダム大聖堂前広場にあるジャンヌ・ダルク像

ノートルダム大聖堂を訪れたら、スタッド・ランスのホームスタジアム「オーギュスト・ドローヌ」へ行ってみましょう。スタジアムは、ランスの目抜き通りの一つであるヴェル通りを西へ向かい、川にかかる橋を渡って南へ曲がった先です。

SNCFランス駅前にあるトラムでも行けます。ランス駅前「Gare Centre(ガル・サントル)」からトラムに乗り、最寄り駅である「Comedie(コメディー)」で下車。南へ歩くと到着します。試合当日は、ランスのチームカラーである赤いユニフォームを着たサポーターが多く歩いているため、迷わず行けるはずです。

©︎Yukinobu Shuzui スタッド・オーギュスト・ドローヌ

敷地内にはスタッド・ランスのオフィシャル・ショップもあります。伊東選手や中村選手、関根選手のユニフォームも購入できます。時間帯によっては入場に長い列ができますので、時間に大きく余裕を持って訪れたいです。スタジアムには飲食店もあり、サンドイッチやピザなど軽食を買うことができます。

スタッド・ランスのサポーターは、マルセイユなどの熱狂的なチームと比べて大人しい印象。そのため「怖いな」と感じることは少ないと思います。試合後は、選手が観客席のサポーターに挨拶して回りますが、その時にピッチ近くの席に移動して選手に声をかけると、タイミングが良ければ、選手がサインに応じてくれることもあります。

■スタッド・オーギュスト・ドローヌ(Stade Auguste-Delaune)
住所:33 rue Chaussée Bocquaine 51100
URL:https://www.stade-de-reims.com/

©︎Yukinobu Shuzui スタジアムにあるオフィシャル・ショップ

シャンパンのセラー訪問とランスで買いたい土産物

©︎Yukinobu Shuzui ポメリー本社

せっかくランスまで来たら、シャンパンのセラーも見学してみましょう。ランスにはルイナール、テタンジェ、ポメリー、G.H.マムといった有名なシャンパンメーカーが本社を置いています。

各セラーは試飲付きの観光客向けの見学ツアーを行なっています。地下に広がるカーヴ内は、温度が一定に保たれているため、真夏だととても肌寒く感じることも。羽織るものがあると重宝します。なお、シャンパンのブドウ畑やセラーは「シャンパーニュの丘陵・メゾンとカーヴ」として世界遺産に登録されています。

ランスの土産物は、ビスキュイ・ローズと呼ばれるバラ色のお菓子が有名です。特にフォシエの製品は各所の土産物屋でも売られていますし、ランス市内のスーパーでも見つけることができます。

©︎Yukinobu Shuzui ビスキュイ・ローズ

ただ、フォシエのビスキュイ・ローズは全国的に売られていて(たとえば広島のもみじ饅頭を東京のスーパーでも見つけることができるような感覚)、もし買い忘れたらパリでも探すこともできます。ただ、ランスの方がビスキュイ・ローズ以外にも、フォシエのピンク色のビスケットであったり、サブレであったりと、幅広い種類を見つけやすいです。

市内の美術館や博物館も必見

©︎Yukinobu Shuzui フジタ礼拝堂

絵画に興味がある人なら、フジタ礼拝堂は外せません。フランスで暮らしていた画家の藤田嗣治は、1959年にノートルダム大聖堂で洗礼を受けてキリスト教徒になったのですが、その藤田がG.H. マム社の資金援助を受けて同社の敷地内に建てた礼拝堂があります。内部には藤田の手によるフレスコがあり、その中には藤田自身も描かれています。

■フジタ礼拝堂(ChapelleFoujita/ChapelleNotre-DamedelaPaix)
住所:33 rue du Champ de Mars 51100
URL:https://musees-reims.fr/

教会好きなら、ランスのノートルダム大聖堂と双璧をなすサン・レミ聖堂も見逃せません。サン・レミ・バジリカ聖堂はSNCFランス駅から少し距離があるため、バスで行くことをおすすめします(少し時間はかかりますが徒歩でも行ける距離です)。

■サン・レミ・バジリカ聖堂
住所:Place Chanoine Ladame 51100

©︎Yukinobu Shuzui サン・レミ・バジリカ聖堂

ランスは、第二次大戦で敗れたドイツ軍が、無条件降伏の降伏文書に調印した場所でもあります。ランス駅の北側にある現在はルーズベルト高校になっている建物内には、その調印場所である「地図の部屋」が残っており、建物の一角は降伏博物館として一般開放されています。

地図の部屋のほかには、資料や映像などによって展示が展開され、当時の様子を知ることができます。

■降伏博物館(Musée de la Reddition)
住所:12 rue du Président Franklin Roosevelt 51100
URL:https://musees-reims.fr/fr/musees/musee-de-la-reddition

©︎Yukinobu Shuzui 地図の部屋

日本とのつながりでいうと、ランス市は名古屋市と姉妹都市提携をしています。サッカーを機会にランスの町中をいろいろと巡ってみてください。

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