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2025.7.17
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岐阜県多治見市は、陶磁器の街として知られています。なかでも市之倉地区は、美濃焼の伝統を今も大切に受け継ぐ窯元が点在する、情緒あふれるエリア。その中でひときわ存在感を放つのが、200年以上の歴史を誇る「幸兵衛窯(こうべえがま)」です。
敷地内の複数の建物が一般公開されているこの窯元では、今週末(8月17日)までの期間限定で、夏のミニイベント「青色週間」も開催中。涼やかな“青”を感じながら、大人も子どもも焼き物に親しめる時間が待っています。
幸兵衛窯が誕生したのは1804年。ほどなくして江戸城本丸・西御丸に染付食器を納める御用窯となり、その名は広く知られるようになりました。
六代・加藤卓男氏は、長年の研究により、古代ペルシア陶器や正倉院三彩の技法を復元。ラスター彩、青釉、三彩、ペルシア色絵など、伝統と独創性を融合させた作品を数多く生み出し、その功績により人間国宝に認定されています。
広い敷地内には、本館のほか古陶磁資料館や工芸館など、見応えたっぷりの施設が立ち並んでいます。
まずは本館の1階で受付を済ませます。1階には受付と食器の展示室が、2階には、人間国宝・六代加藤卓男氏の作品が展示された特別室とギャラリーがあります。
福井県大野市から移築された3階建ての古民家を利用。ペルシャ陶器や中国・朝鮮の古陶、美濃桃山古陶のほか、古代ガラスや青銅器も展示されています。座敷からは今も年に数回火が入るという穴窯を眺めることができ、建物そのものの趣も魅力のひとつです。
五代から八代まで、歴代当主の作品が並びます。繊細で緻密な造形は、陶芸に詳しくない私でも見入ってしまう美しさ。これが人の手から生まれたなんて・・・その技のすごさに感嘆せずにはいられません。
充実の内容ながら、入場料はなんと300円(2025年8月現在)。驚くほどお得です。まるで美術館ですが、中は写真撮影が自由なのだそう。
現在、幸兵衛窯では“青”をテーマにした涼やかな夏イベントを開催中です。
期間:8月9日(土)〜17日(日) 10:00〜16:00
などの企画が。
焼き物の魅力を、家族や友人と気軽に楽しめるイベントです。幸兵衛窯は、その展示の素晴らしさから、少し敷居が高く感じるかもしれませんが、こうしたイベントなら初めての方でも安心。私も参加しましたが、動物探しをしながら作品をじっくり眺められ、大人ひとりでも楽しめました。
静かな里山の風景の中で、歴史を刻む窯元の息吹を感じながら過ごす夏のひととき。”青”の焼き物に触れられる空間はもちろん、陶器が映える古民家の建物も、暑い日こそ訪れたくなる隠れた癒しスポットのようです。四季折々の楽しみ方ができる幸兵衛窯で、旅の記憶に残る特別な夏を見つけてみてくださいね。
◆幸兵衛窯
所在地:岐阜県多治見市市之倉町4-124
電話番号:0572-22-3821
開館日: 9:00~17:00(平日・第1,3土曜日) 10:00~17:00(日祝・第2,4土曜日)
休館日 :年末年始・夏期休暇・その他(詳しくはホームページでご確認ください)
入館料 :一般/300円・大高生/150円・中学生以下無料
<市之倉さかづき美術館共通券> 一般/600円・大高生/300円・中学生以下無料
駐車場:有
URL:http://www.koubei-gama.co.jp/