【米国・ポートランド】リード・カレッジとセルウッドの半日散歩

ポートランドに到着して向かったのが、リード・カレッジ。静けさと知性が共存するこのキャンパスは、初めて訪れても不思議と馴染みます。実はここを“PDXで一番行きたかった場所”でした。それは自称マックフリークだからです。

Macを使い始めた理由はいろいろありますが、決定的だったのは“文字が可愛かった”から。モニターに並ぶフォントの丸みや余白のバランス、無機質なパソコンに細やかな美意識。若い世代は実物を知らない方もいると思いますが、白いポリカーボネートからずっとMac。気づけば、今あるのは“6世代目のMacBook”。もはや私の相棒！

その“文字の美しさ”の源が、このリード・カレッジにあります。スティーブ・ジョブズがここで受けたカリグラフィーの授業「あの授業がなければ、Macに美しい文字はなかった」。何かで読んだMacのフォント文化を生むきっかけになったのがここでの授業とありました。その言葉が、レンガ造りの校舎がもっと重厚に感じる。実用性とは無縁に思えた手書き文字の美学じゃないですか？
触発され私はしばらくカリグラフィーのクラスも通ったが…。

秋の光の中、ワンコが芝生を走るのを眺めながら思う。ジョブズ伝説はシリコンバレーで開花しけど、種はこのキャンパスにあった。私がMacの文字を“可愛い♡”と衝動買いしたのも、ここから始まっていたのです（ちょっと大袈裟：笑）。

■リード・カレッジ

住所：3203 SE Woodstock Blvd, Portland, OR 97202

電話番号：503-771-1112

URL：https://www.reed.edu
参考：リードカレッジにスティーブ・ジョブスついて

セルウッド（SE）は、住宅街の中に個性的なお店がぎゅっと詰まったエリア。アンティーク好きにはたまらない場所なんです。その頂点が2店舗からなるアンティークモール「スターズ・アンティークモール（ Stars Antique Mall）」。入り口はさして広くはないけど、おおぉ〜と声が出たほど小さなブースが迷路のように続き、時代もスタイルも異なる古い雑貨がぎっしり。

本能むき出し理性は全く役に立たなくなりました。アメリカンミッドセンチュリーのプレート、刻印の美しいシルバーウェア、古き良きアメリカの香りが残るガラスボウル。料理の撮影に使えそうな器を手に取るたび、“投資か衝動買いか”の判断ができなくなり、「今日は見るだけ」の決断はすっかり消滅。

アンティークをゲットしご満悦。次は、食材調達に、「ニューシーズンズ・マーケット（New Seasons Market ）」に寄りました。今度はポートランドの“食意識の高さ”に目を見張る。食材の棚は野菜の色味から惣菜の並べ方まで、どれも手を抜いていず美しい。メイド・イン・オレゴンのローカルグルメフードをお土産にいくつか買いました。TAXがない分すごく安く感じました（これも買いすぎる原因）。

セルウッドの町には、“ゆるやかな生活のリズム”が流れている。地元の人がワンコを連れてコーヒーを買い、古い雑貨店を見てまわる姿が馴染んでいる。しかもいろんなお店にワンコ用カートがあるのにはびっくりした。朝着いたばかりなのに昔から住んでいたかのような気分になった。

帰り道、買ったプレートを見て思う。「 初日だしただの散歩だったよね…？」。セルウッドは、アンティーク好きをそっと散財へと導く魔力を持っているかも。まぁ旅の思い出にしようかな！これで済んだ自分を褒めたい。

■スターズ・アンティークモール

住所：7027 SE Milwaukie Ave, Portland, OR 97202

電話番号：503-239-0346

営業日：毎日11:00〜18:00

URL：http://www.starsantique.com
道路の反対側にもあります！

■ニューシーズンズ・マーケット（セルウッド）

住所：1214 SE Tacoma St, Portland, OR 97202

電話番号：503-230-4949

営業日：毎日7:00〜10:00

URL：https://www.newseasonsmarket.com

参考：トラベルポートランド・セルウッド

いかがでしたか？リード・カレッジで感じた“静かな知の源泉”と、セルウッドのアンティークやスーパーで“暮らしの喜び”。対照的なようですが、どちらもポートランド。ゆったりした余白を感じたひと時でした。革新も日常も、実は案外同じフィールドかもしれないと思わせてくれる、小さな半日散歩の物語でした。