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アメリカでは2月14日、恋人同士だけでなく友人や家族、同僚にもカードや小さな贈り物を渡して「気持ちを伝える日」として定着しています。当日の挨拶はシンプルに Happy Valentine’s Day!。カードには「You’re a great friend」「Thanks for everything」といった友情や感謝のメッセージもよく見かけます。
見た目のロマンチックさより、手順や意味の分かりやすさが重視されるのが、アメリカらしいところ。……でも正直、ちょっと合理的すぎて切なくなる瞬間もあるんです。
アメリカのバレンタインデーは恋人たちだけの日ではありません。友達、家族、職場でもプレゼント交換をします。プレゼントの内容は渡す相手によって若干異なります。
・恋人同士:赤いバラやカード、チョコレート、ちょっとした雑貨
・友人:ピンク(感謝の意味)や黄色(友情の証)のバラ、カードやキャンディ
・家族:カードや手作りお菓子
・職場やクラスメート:小さなカードやお菓子(全員に配るのがルール)
小学校では、担任の先生も巻き込んでクラス全員でカード交換。好き嫌いも仲良し度も関係なく、誰にでもわたせる無難なメッセージが正解です。まだ英語が苦手な子にとっては、短いメッセージでも人数分となると大仕事。親は横で「頑張れ我が子!」と見守るしかありません。プレゼントは値段よりも「気持ちが伝わるか」が重視されます。チョコレートやキャンディ、小さな雑貨にカードを添えるのが定番。義理チョコはなく、予算もせいぜい数十ドル程度です。
スーパーや町なかは、1月後半からピンクと赤に染まります。カードコーナーはバレンタイン用カードの割合が大幅に増えます。量販店やドラッグストアでは学校用パックやギフトセットがズラリと並びます。
町のカフェやレストランも、キャンドルや花で飾りつけ開始! 予約なしでは入れないほど混み合い、特別メニューが組まれ、チップもいつもより増える日。日中は実用的に、夜はちょっと特別に。このギャップこそ、アメリカンバレンタインの醍醐味です。
スーパーでは、黄色の値札や「Friendship Pack」の文字がずらり。赤いハート型チョコレートよりも、やや割高ですが便利な個包装や最近はアレルギー対応のナッツフリー菓子が人気です。
アメリカでバレンタインデーが広まったのは19世紀後半。起源はヨーロッパの聖バレンタインにさかのぼりますが、アメリカでは宗教的な意味合いよりも、気持ちを言葉や形で伝える日として進化してきました。その背景にあるのが、移民国家という成り立ち。異なる文化や価値観を持つ人々が暮らしているので、誰にとっても無難で分かりやすい“文字”によるコミュニケーションが受け入れら、グリーティングカードの文化が根づいていきました。そして恋人同士だけでなく、家族や友人、職場、クラスメートへもカードを贈る習慣へと広がっていきます。格式やロマンを重んじるヨーロッパに比べ、アメリカのバレンタインはよりオープンで実用的。多民族社会のなかで、言葉を通して気持ちを共有する日として定着しました。
結局、アメリカのバレンタインデーは「恋人だけの大イベント」ではなく、気持ちをざっくり伝える日。当日の過ごし方をまとめると、
・カードで言葉を交わす
・クラスや職場で小さな贈り物を交換
・外食するなど、いつもより少し特別な時間を過ごす
(注意点:アレルギーの確認、人数分の準備、レストランやバーは事前予約必須)
筆者が渡米して間もない頃、バレンタインデーに赤いバラを期待していたら手わたされたのは黄色いバラ。友情の証としては正しいけど、正直ちょっと切なかった。色の意味もその時知り合理的な国なんだなと学びました(笑)。便利すぎるアメリカンバレンタインです。
読者の皆さんも、自分なりの小さな気持ちを贈る、そんなバレンタインデーを楽しんでください。
Happy Valentine’s Day!