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南カリフォルニアの海岸線を中心に、サンルイス・オビスポ↔︎LA↔︎サンディエゴを運行しているパシフィック・サーフライナー。サンディエゴからの帰りの列車旅の始まりは、サンタフェ駅。1915年に建てられたスパニッシュコロニアル様式の駅舎は、一歩足を踏み入れるとタイムスリップしたような感覚に陥ります。天井の高さ、重厚なシャンデリア。この佇まいまさに旅情の塊。
こじんまりとした売店は、JRの売店を思い出しました。ちょっとした旅の忘れ物を調達するには十分。構内を歩いていると、ひときわ鮮やかで美しいタイル張りの壁を見つけました。これが噂のサンタフェ・クロス「なんてフォトジェニック!」と駆け寄り、美しすぎていろんな角度から写真を撮り続けてしまいました。が、その先にはおトイレ!
豆知識:デポ(Depot)って?アメリカでは駅をデポということがよくあります。イギリス英語だと車庫や修理場の意味になりますが、アメリカ英語だと駅、停車場、駅の建物を指すことが多いです。
車窓には南カリフォルニアの日常が流れます。オーシャンサイドを通り過ぎた時、ここはきっとサンディエゴのベッドタウンじゃないかと想像し、大学の街アーバインを通過した10:20、大きなAの文字が印象的なエンゼルス・スタジアムが見えたときは、野球ファンならずともテンションが上がりました。LAユニオン駅に近づくと、のんびりした風景から一転、全米第二の都市LAの高層ビルが立ち並ぶダウンタウンの景色。都会の喧騒を遠くから眺める妙な優越感は、鉄道旅の醍醐味です。
パシフィックサーフライナーにはダイニングカーはありませんが、カフェカーがあり、お昼ご飯を購入。流れていく風景とチキンサンドとホップライナー(ビール)…飛行機にはない楽しみの一つです。
ホップライナーヘイジーIPA:アイランドブルーイングとアムトラックのコラボ。デザインもアムトラックのカラーをモチーフにしていて、IPAでありながら軽やかな飲みごごち大海原を見ながらの一杯は格別
13:50頃サンタバーバラで列車を降り、アムトラック連絡バス(スルーウェイ・バス)へ乗り換え、ここからサンフランシスコまでバス旅となります。実は一年ほど前にも利用したのですが、夜間走行だったので全く景色は分からず(と言うか爆睡)だったので、今回は車窓からそれぞれの街の様子を見ることができのでワクワクです。
ソルバング: 「ここはデンマークかテーマパークか」と二度見したおとぎ話の世界。10分ほど休憩時間があったのですが、車窓から見惚れてて下車するのを忘れた痛恨のミス。異国情緒たっぷりのおとぎの国はいつか必ずリベンジに来るぞ!と言っている間にバスの発車時刻。
知る人ぞ知る名門「カルポリ(Cal Poly/カリフォルニア州立工科大学サン・ルイス・オビスポ校)」。少数精鋭で超がつく優秀校ですが、学部生が中心。ノーベル賞のような研究成果は大学院の研究から生まれることが多いので、ニュースに出る機会が少なく、海外での知名度が広がりにくいかも、いくつかの学部は、UCより優れているとも言われています。
いつものキングシティの休憩所を通り過ぎこの日はグリンフィールドと言う場所で休憩したのが18:40。その後30分くらいで地図にサリナス川が現れた。普段は遠いと感じるサリナスも今回は帰ってきた実感がフツフツ湧いてきました。サンタバーバラから一緒だった二人がどこかで下車しており、サンノゼからバスの乗客は私一人になってしまった。私一人のために気を遣ってドライブしなきゃいけないと思うと恐縮(なんか日本人・笑)。しかも雨季特有の突然の激しい雨…。終点のセールスフォース・トランジットセンターに降り立った瞬間、一気に気が抜けた。ドライバーさんに10ドルの感謝の気持ちを渡しました。
今回の教訓: サンディエゴを朝8:00に出発しサンフランシスコ到着は21:00すぎ。まだ未体験だった「パシフィック・サーフライナー」サンディエゴ〜LA間を制覇したい一心となんとかなるだろうという甘い気持ちで挑んでみたが、やはり13時間は長かった。おしゃべりな私にはやや罰ゲーム的な空気の瞬間もありました(苦笑)。しかし、太平洋の海辺からは、波と生活している人々がいて、かげろうのように見えた石油掘削の景色。早春の畑には美しく整備された畝、全米一の農業国(州)の農作業の始まりを感じました。駅に行かなきゃ絶対に見られなかったあのトイレ前の芸術タイルにも出会えたから、この鉄道旅もよしとしましょう。次はどれに挑戦しようかな…