韓国の主要都市は?都市ごとの気候や特徴、観光スポットを解説

地球の歩き方編集室

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更新日
2025年11月6日
公開日
2025年11月6日
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韓国には、その土地ごとの個性を感じられる都市が点在しています。首都ソウルをはじめ、港町の釜山、国際空港のある仁川、自然豊かな済州島など、各都市特有の風景や文化が見られます。この記事では、韓国を代表する4つの都市の特徴と魅力を紹介します。韓国旅行の計画を立てる際に、ぜひ参考にしてみてください。

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韓国のおもな都市

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韓国には伝統や文化、自然を感じられる個性豊かな都市が点在しています。韓国の行政区分は、ひとつの特別市(ソウル)、釜山や仁川など6つの広域市、ひとつの特別自治市とひとつの特別自治道、ソウルを取り囲むように位置する京畿道(キョンギド)など8つの地方行政区画(道、ド)に分けられます。韓国の主要な都市は以下の通りです。

都市名 地域
ソウル ソウル特別市
釜山 釜山広域市
仁川 仁川広域市
済州 済州道済州市

韓国の首都「ソウル」

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ソウルは韓国の首都であり、歴史と現代が融合する都市。王朝時代の宮殿や伝統的な家屋と、高層ビルや最先端のショッピングエリアなどが共存しています。グルメの町としても有名で、ローカルな屋台から高級レストランまで、バラエティ豊かな食文化を堪能できます。また、ポップカルチャーの中心地でもあり、K-POPや韓国ドラマの聖地巡礼を楽しめるのも魅力。歴史探訪、ショッピング、グルメが一度に楽しめる町です。

ソウルの基本情報

名称
ソウル特別市
面積
約605平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約2~3時間)
日本との時差
なし

ソウルの気候とベストシーズン

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ソウルは四季がはっきりしており、夏と冬の寒暖の差が大きいのが特徴。春(3〜5月)は湿度が低く快適に過ごせます。夏(6〜8月)は30度を超える日も多く、湿度が高く蒸し暑い時期で、日本同様に1ヵ月ほど梅雨があります。秋(9〜11月)は比較的晴天が多いですが冬に向かうにつれて気温が下がっていき、冬(12〜2月)になると冷え込みが厳しく雪が降ることもあります。

ソウル観光のベストシーズンは春と秋。比較的気温が穏やかで過ごしやすく、観光に適した季節とされています。また、春は桜やツツジが咲き、秋には紅葉が見頃を迎え、町と自然の調和も楽しめます。

ソウルの空港と市内へのアクセス方法

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ソウルには仁川国際空港金浦国際空港のふたつの空港があり、どちらの空港にも日本各地から直行便が運航しています。所要時間は約1時間30分~3時間。

仁川国際空港からソウル市内までは、リムジンバスや空港鉄道、タクシーで移動可能です。金浦国際空港からソウル市内までは、地下鉄や空港鉄道のほか、市バスやタクシーでアクセスできます。

ソウルのおすすめ観光スポット

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景福宮(キョンボックン)

景福宮は、朝鮮王朝の正宮として1395年に建てられた歴史ある宮殿。ソウルの中心部に位置し、広大な敷地内には勤政殿(クンジョンジョン)や慶会楼(キョンフェル)など歴史的建築が点在しています。韓国の伝統的な衣装である韓服を着て散策を楽しむのも人気。伝統的な宮廷文化と美しい建築を体感できる、ソウル観光の必見スポットのひとつです。

宗廟(チョンミョ)

宗廟は、朝鮮王朝の歴代王と王妃の位牌を祀っている霊廟。静寂な雰囲気と厳かなたたずまいが印象的で、ここで行われる「宗廟大祭」という伝統的な祭典はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。韓国の歴史と文化を深く感じられる場所として多くの観光客に親しまれています。

仁寺洞(インサドン)

仁寺洞は、印章や書道具などの伝統工芸品店やギャラリーが立ち並ぶエリア。路地に入れば昔ながらの韓屋が並び、おしゃれなカフェやショップも点在しています。週末には歩行者天国となり、散策を楽しむのにぴったりです。

韓国第2の都市「釜山」

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釜山は南部に位置する韓国第2の都市で、海と山に囲まれた自然豊かな港町。韓国最大の港を有し、海産物が豊富で、市内のチャガルチ市場では採れたての新鮮な魚介を味わうことができます。また、海雲台(ヘウンデ)や広安里(クァンアルリ)などはビーチリゾート地として人気で、夏は多くの観光客でにぎわいます。美しい自然をはじめ、韓国の庶民文化やグルメを満喫できる町です。

釜山の基本情報

名称
釜山(プサン)広域市
面積
約770平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約2時間)
日本との時差
なし

釜山の気候とベストシーズン

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釜山は韓国南部の海沿いに位置し、四季がはっきりとした海洋性気候が特徴。夏(6〜8月)は気温が30度前後まで上昇し高温多湿で、7月頃から梅雨に入ります。一方、冬(12〜2月)は5度前後と冷え込みますが、ソウルなど内陸部と比べると気温が高く、雪も少ない傾向です。春(3~5月)と秋(9~11月)は気温が15~25度と快適で、晴天の日が比較的多いです。

釜山観光のベストシーズンは春と秋。過ごしやすい日が続き、特に秋は空気が澄んでいて、海や山が映える美しい景色を楽しめます。

釜山の空港と市内へのアクセス方法

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釜山には金海国際空港があり、日本各地から直行便が運航しています。所要時間は約2時間。

金海国際空港から釜山中心部までは、鉄道や急行バス、タクシーなどで移動可能です。空港は釜山市内にあるため、中心部まで比較的便利にアクセスできます。

釜山のおすすめ観光スポット

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甘川文化村(カムチョン ムヌァマウル)

甘川文化村は、釜山市沙下区の山腹に広がるカラフルな町並みが魅力のスポット。朝鮮戦争の避難民が住処を求めて村を拡張し、その後、市のアートプロジェクトによって生まれ変わり、現在では町のいたるところにアート作品や撮影スポットが点在しています。そのフォトジェニックな風景から、「韓国のマチュピチュ」と呼ばれることも。

チャガルチ市場(チャガルチシジャン)

チャガルチ市場は、韓国最大級の規模を誇る海産物市場。市場内はもちろん、周辺にも露天が立ち並び、活気ある港町の雰囲気を味わえるスポットです。1階で購入した海産物は、2階のお店で調理してもらって味わうことができます。港町ならではの体験がかないます。

龍頭山公園(ヨンドゥサンコンウォン)

龍頭山公園は、釜山中心部に広がる市民の憩いの場。園内にある釜山ダイヤモンドタワーは、市のランドマークとして親しまれ、展望台からは釜山港や影島など釜山の美しい景色を見渡すことができます。園内には博物館もあり、歴史や文化を感じられます。

国際空港がある韓国の玄関口「仁川」

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仁川は西部に位置する港湾都市。首都ソウルに隣接し、韓国の空の玄関口である仁川国際空港があります。国際的なハブ空港を備えるだけでなく、歴史と文化が融合した街としても知られています。貿易や文化交流の歴史だけでなく、チャイナタウンでは中国文化とグルメが楽しめ、風情ある建築物が残る旧日本租界では歴史散策を満喫できます。また、統合型リゾートのパラダイスシティや松島(ソンド)地区の都市開発など、近未来的な町並みも魅力です。

仁川の基本情報

名称
仁川(インチョン)広域市
面積
約1050平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約1時間30分~3時間)
日本との時差
なし

仁川の気候とベストシーズン

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仁川は大陸性気候で、四季がはっきりしています。夏(6~8月)は高温多湿で7月頃に梅雨に入り、冬(12~2月)は冷え込みが厳しく乾燥しているのが特徴。特に1月は気温が0度を下回ることが多く、寒波が訪れることもあります。一方、夏は気温が30度前後まで上がり、降水量も増加します。

仁川観光のベストシーズンは、比較的穏やかな陽気が続く春(3~5月)と秋(9~11月)。気温も15〜25度前後と過ごしやすく、観光に適しています。

仁川の空港と市内へのアクセス方法

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仁川には仁川国際空港があり、日本各地から直行便が運航しています。所要時間は約1時間30分~3時間。仁川国際空港から仁川市内までは、バスやタクシーなどで移動可能です。

仁川のおすすめ観光スポット

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中華街

仁川駅東側に広がる韓国最古の中華街。100年以上の歴史があります。名物のチャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺)の発祥の地としても有名。かつては中国からの輸入品を販売する店が多かったが、現在では数々の中華料理屋が立ち並びます。壁画通りや中国の歴史を学べる資料館などもあり、食と文化が融合した観光スポットです。

旧日本租界(インチョン イルボン チョゲジ)

旧日本租界は、かつて多くの日本人が暮らした居留地。赤レンガの建物や和洋折衷の建築様式が独特の雰囲気を醸し出し、異国情緒あふれる町並みが魅力です。歴史散策にぴったりのスポットで、隣接している中華街とあわせて観光するのがおすすめ。

パラダイスシティ

仁川国際空港に隣接する統合型リゾート。レストランやカフェ、スパやホテル、屋内テーマパークなどのほか、韓国最大規模を誇るカジノを備えています。施設内にはアート作品も点在し、子供から大人まで楽しめる複合施設です。

美しい自然が魅力の「済州」

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済州は韓国南端に位置する島で、手つかずの自然と特有の文化が魅力のリゾート地。火山により形成された独特の地形や美しい海岸線、そして緑豊かな山々に囲まれており、癒やしの自然景観が広がります。また、済州特有の伝統文化や歴史、地元産の新鮮な海産物や特産品を使ったグルメも魅力。国内外から多くの観光客が訪れる人気の旅行先です。

済州の基本情報

名称
済州(チェジュ)特別自治道
面積
約978平方キロメートル
日本からの直行便
あり(約1時間40分~2時間30分)
日本との時差
なし

済州の気候とベストシーズン

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済州は南に位置するため、温暖な海洋性気候が特徴。四季はあるものの、冬(12月~2月)は比較的穏やかで、夏(6月~8月)は高温多湿で雨の日が多くなります。7〜8月が海水浴シーズンで、気温が30度前後まで上がります。一方、冬はソウルのように氷点下になることはなく、年間を通じて穏やかな日が続きます。ただし、済州島は「風の島」ともいわれ、年間を通して強い風が吹くので注意が必要です。

済州観光のベストシーズンは、比較的気候が安定している春(3月~5月)と秋(9月~11月)。穏やかな気温のなか、美しい花景色を楽しめます。

済州の空港と市内へのアクセス方法

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済州には済州国際空港があり、日本からは東京と関西から直行便が運航しています。所要時間は約1時間40分~2時間30分。

済州国際空港から済州市内までは、市内バスやタクシーなどでアクセスできます。

済州のおすすめ観光スポット

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漢拏山(ハルラサン)

漢拏山は標高約1950mの韓国最高峰の火山。ユネスコの世界自然遺産にも登録されており、四季折々の自然が魅力です。春はツツジ、秋は紅葉、冬は雪景色が山を彩ります。登山道も整備されているため、初心者から上級者までトレッキングを満喫できます。

月汀里海水浴場(ウォルチョンニ ヘスヨクチャン)

月汀里海水浴場は、済州島の北東にある静かなビーチ。白い砂浜とエメラルドグリーンの海が美しく、リゾート気分を味わえます。ビーチ沿いにはカフェが並び、開放感のあるテラスで海を眺めながら優雅なひとときを過ごすのもおすすめ。カヤックやシュノーケリングなどのマリンアクティビティも人気です。

東門市場(トンムンシジャン)

東門市場は、食品から日用品、衣料品まで揃う活気あふれる市場。新鮮な海鮮などの地元食材がところ狭しと並び、屋台やフードコートでは多彩な屋台グルメを楽しめます。お土産や手作り工芸品もあり、済州ならではの食文化と地域の生活が体験できるスポットです。

まとめ

この記事では、韓国の主要4都市の特徴や見どころをご紹介しました。旅の目的に合わせて訪れる都市を選べば、韓国旅行はより充実したものになるはずです。本記事を参考に、ぜひ韓国旅行を計画してみてはいかがでしょうか?

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