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【岡山・津山】今も現役で米を搗く「桐の木水車」

mami

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岡山特派員

更新日
2025年7月8日
公開日
2025年7月8日

こんにちは。岡山特派員のmamiです。今月は津山市内の涼し気な風景をご紹介しますね。
写真は「桐の木水車」と呼ばれる今でも現役の水車です。
お米を搗く水車で、田んぼの中にポツンとあり、これこそ「日本昔話」に出てくる水車小屋といった佇まいです。

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桐の木水車

水車小屋があるのは、幅1m強の細い地道を歩いて行きます。ナビではこの道を案内されましたが、私の車(マークX)は通れませんでした。

しばらく歩くと水車小屋が見えてきました。
水車は昭和30年ごろまでは、日本中のどこにでもありました。
今も現役で稼働している共有の米搗き水車は、全国的にも珍しいのではないでしょうか。

  • 水車小屋の上を流れる導水路
  • 取水口
  • 水輪へ水を流す樋

水車小屋へ通じる道に沿うように幅20㎝ほどの導水路があります。流れる水はさほど多くありませんね。
水路をのぞくと取水口らしき蓋を見つけました。この日は蓋が閉じられ水車は回っていません。
水はこの取水口から樋を流れ。水車の水輪を回します。水は水輪の上から掛かかるため、少ない水で落差があれば効率よく回ります。

水輪を回し、落ちてきた水は、下を流れる用水に流れていきます。
この日は水車が回っていませんでしたが、お米を搗いている時は、
「コットン、コットン」と小さな水車なのに、その音は意外と遠くまで響いてきます。
いつまでも残っていて欲しい音です。

桐の木水車の歴史

  • 水車小屋の前のベンチ
  • 大きな水輪は2メートル以上あります

水車小屋は、昭和11年に「車講(くるまこう)」10人で建設されました。
竣工から30年経った昭和41年の台風で倒壊しますが、維持費の安いトタン屋根で再建されます。
その後、平成元年に「美作の自然と文化財を守る会」の支援を受け茅葺屋根に改修され、平成6年には「第六回津山ふるさと景観賞奨励賞(点景部門)」を受賞し、この年に「桐の木水車の会」が結成され、この景観を残そうという津山市民有志の支持を得て補修・維持され続けています。

水車小屋への行き方

  • 公会堂の看板
  • 水車小屋への地図
  • 水車小屋へ通じるあぜ道

前述、書いたように水車小屋まで、車で行くことはできません。近くに勝部東公会堂があるので、車はそこに停めるようになっています。ナビを使う時は、桐の木水車ではなく、勝部東公民館に設定するととスムーズに到着します。
公会堂には、水車へ行くための詳しい地図もありました。公会堂前の道から畦道を通るのが近いと感じますが、田んぼは人の土地で公道ではありませんし、このあたりはマムシも生息しているので、畦道を通るのは危険です。

 

まとめ

いかがでしたか?
本来なら水輪から水が流れ落ちる涼やかな写真を撮りたかったのですが、お米を搗いていない日で残念でした。
精米機なら5分で搗ける一斗六升のお米を水車は1日かけてのんびりと搗くそうです。水車で搗いた米は、米同士の摩擦熱の発生が少ないので、お米本来の美味しさを損なわないといいます。

現役で今も使われている水車は少なくなっていますが、この桐の木水車も「桐の木水車の会」という保存会により維持されています。会の役員も今は高齢になり、この先も適切に維持できるかが今後の課題だそうです。地元の若い人にも水車小屋の価値を伝え、この田園風景の景観とともに残ってほしいものです。

桐の木水車のデータ

住 所:津山市勝部
駐車場:2~3台

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