サウジアラビアの気候の特徴と季節ごとの服装、年間の気温と降水量を東京と比較 

地球の歩き方編集室

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更新日
2024年12月27日
公開日
2023年5月31日
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サウジアラビアは広大な砂漠地帯を持ちながらも、地域ごとに異なる気候が楽しめる国だ。首都リヤドの乾燥した砂漠気候、ペルシャ湾沿いダンマンの湿度の高い気候、そして標高2000mを超えるアブハの涼しい高地の気候と多様性に富んでいる。これらの都市ではそれぞれ異なる風景や文化が広がり、旅行者にとって新しい発見に満ちた体験を提供してくれる。サウジアラビアを訪れる際には地域ごとの気候や服装マナーをしっかり把握し、万全の準備を整えてその土地の魅力を存分に堪能しよう。

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サウジアラビアの気候の特徴

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サウジアラビアは夏季(4~10月)と冬季(11~3月)の2つに分けられる気候が特徴だ。夏季は極めて暑く、特にリヤドやダンマンのような砂漠地帯では日中の気温が40℃を超えることが多い。7~8月には50℃近くまで達することもあり、屋外での活動は避けた方が賢明だ。沿岸部では湿度が高く蒸し暑い日が続く一方、標高2000mを超える山岳地帯では気温が25℃前後に抑えられ、避暑地としての魅力がある。

冬季になると全体的に穏やかな気候となりリヤドやダンマンでは日中15~25℃程度、夜間は10℃以下に冷え込むこともある。特に紅海東部の山岳地帯ではさらに寒さが厳しく雨が降る可能性もあるため、防寒具が必要になる。

また、サウジアラビアでは昼夜の寒暖差が大きいことも特徴で、季節を問わず脱ぎ着しやすい服装が求められる。旅行者は公共の場所での服装マナーを守りながら、地域ごとの気候に適応した服装を選ぶことが大切だ。女性の場合アバヤの着用は不要だが、肩や膝を隠す服装が推奨される。体のラインを目立たせないゆったりとしたロングスカートや長袖シャツなどが適しており、男性も膝上の短パンは禁止されている。サウジアラビアの気候は地域によって多様だが、準備を万全に整えることで快適に観光を楽しむことができるだろう。

気候と服装のポイント

公共の場での服装マナーを守る

男性は膝上の短パンやタンクトップは禁止。女性はアバヤの着用義務はないが、肩や膝を隠し体のラインが出ない服装を選ぶ。派手すぎない色合いが安心。

夏季の暑さと日差し対策を万全に

日中屋外で活動する際は帽子やサングラス、日焼け止めが必須。飲み物を常に携帯し、脱水症状に注意すること。

冬季の寒暖差に対応する服装を準備

昼夜の気温差が大きいため軽めのコートやカーディガンを持参すると便利。特に山岳地帯では本格的な防寒具が必要な場合も。

屋内と屋外の温度差に注意

冷房が効きすぎることが多い屋内では薄手のアウターやストールが便利。旅行中は脱ぎ着しやすい服装を心がけよう。

山岳地帯の気候に合わせた準備を

標高2000mを超える山地は他の地域に比べて涼しく夏でも軽いジャケットが役立つ。冬季には厚手の防寒具を必ず準備すること。

季節ごとの気候の特徴

夏季(4~10月)のサウジアラビアの気候と服装

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夏季のサウジアラビアは非常に暑く、特に内陸部のリヤドやダンマンでは気温が40~50℃に達することが多い。湿度が低い乾燥地帯では日差しが強烈で紫外線対策が欠かせない。一方で、紅海沿岸やペルシャ湾沿いの地域は湿度が高く蒸し暑い気候が特徴。夜間も30℃以上を維持する日が続く。高地に位置するアブハや紅海東部の山岳地帯では、気温が25~30℃と比較的涼しく避暑地としても人気が高い。冷房が強力に効いた施設が多いため屋内外の温度差にも注意が必要だ。

メンズ

ジャケット/アウター
基本的には不要。ただし、冷房が効いた施設では薄手のジャケットやカーディガンを用意すると快適
トップス
半袖シャツやポロシャツなど通気性の良い素材を選ぶ。リネンやコットンが最適。公共の場では派手なデザインは避け、落ち着いた色を選ぶのがマナー
ボトムス(パンツ)
通気性に優れたチノパンやリネンパンツが快適。膝上のショートパンツは禁止されているため、長ズボンを基本とする
シューズ
通気性の良いスニーカーや軽量のローファーがおすすめ。サンダルはデザインが控えめなものを選び、露出を抑えることが望ましい

レディース

ジャケット/アウター
薄手のカーディガンやストールが便利。冷房の効いた屋内では温度調整に役立つ
トップス
長袖または七分袖のブラウスやチュニックが適している。肩を隠しつつ、ゆったりしたデザインを選ぶとマナーにかなう
ボトムス(パンツ/スカート)
ロングスカートやワイドパンツがおすすめ。軽量な素材で動きやすいものが快適
ワンピース
ロング丈のワンピースが理想的。体のラインを拾わないフレアデザインを選ぶと安心
シューズ
サンダルやフラットシューズが適しているが、控えめなデザインを心がけること。歩きやすいスニーカーも観光には便利

冬季(11~3月)のサウジアラビアの気候と服装

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冬季のサウジアラビアは穏やかな気候が広がり日中は15~25℃、夜間は10℃以下に冷え込むこともある。特に紅海東部の山岳地帯ではさらに寒さが厳しく、標高の高さにより雨が降る可能性もあるため防寒具が必要になる。一方、内陸部や沿岸部は乾燥しており肌寒さを感じる日が多い。寒暖差が大きいため日中と夜の温度変化に対応できる服装が重要だ。

メンズ

ジャケット/アウター
冬季は防寒用のジャケットや軽めのコートが必要。夜間や山岳地帯では厚手のものが役立つ
トップス
長袖シャツやセーターを重ね着するのが最適。薄手のフリースやスウェットシャツも便利
ボトムス(パンツ)
厚手のパンツやチノパンがおすすめ。防寒性を考慮した素材を選ぶと快適
シューズ
防寒性のあるローファーやスニーカーが適している。夜間や寒い地域では暖かい靴下と組み合わせると良い

レディース

ジャケット/アウター
防寒用のコートやダウンジャケットを持参するのがベスト。室内用に薄手のカーディガンもあると便利
トップス
ニットやセーターなど暖かい素材を選ぶ。レイヤードしやすい薄手のインナーを重ね着すると対応力が高まる
ボトムス(パンツ/スカート)
厚手のロングスカートや防寒性のあるワイドパンツが適している。風を通しにくい素材を選ぼう
ワンピース
冬用の暖かい素材でロング丈のワンピースが最適。寒い場合はレギンスやタイツと組み合わせると防寒対策になる
シューズ
防寒性の高いブーツや暖かいスニーカーが快適。滑りにくいソールの靴を選ぶと観光時に役立つ

リヤドの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

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リヤドは典型的な砂漠気候で年間を通じて乾燥しており、降水量は100mm以下と非常に少ない。夏季は特に暑く7~8月には日中の気温が40~50℃に達する。一方で冬季は穏やかで日中15~25℃、夜間は10℃以下に冷え込む日もある。東京と比較するとリヤドは降水量が圧倒的に少なく湿度も低いため、過ごしやすいと感じる場合がある。ただし強い日差しや昼夜の寒暖差には注意が必要だ。

リヤドと東京の年間気温を比較

リヤドと東京の年間降水量を比較

ダンマンの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

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ダンマンはペルシャ湾沿いの都市で、リヤドよりも湿度が高いのが特徴。夏季は35~45℃の高温に加え蒸し暑い日が続く。冬季は比較的快適で日中の気温は20~25℃程度、夜間は15℃前後。降水量は年間約100~150mmと東京(約1500mm)よりもかなり少なく雨が降るのは主に冬季に限られる。東京のような四季の変化はないが、湿度と暑さが苦手な人には厳しい環境といえる。

ダンマンと東京の年間気温を比較

ダンマンと東京の年間降水量を比較

アブハの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

アブハは標高が2000mを超える高地に位置し、サウジアラビアでは珍しい涼しい気候が特徴的。夏季でも日中25~30℃程度、夜間は20℃以下と非常に過ごしやすい。一方で冬季は10~15℃と冷涼で山岳地帯特有の寒さを感じることがある。降水量は東京(約1500mm)と同程度で雨が降ることが多い。東京と異なり蒸し暑い夏がなく一年を通じて快適な避暑地として知られている。防寒対策や雨具の準備が必要だが観光には非常に適した環境といえる。

アブハと東京の年間気温を比較

アブハと東京の年間降水量を比較

ポイントを押さえてサウジアラビアの旅を快適に楽しもう

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サウジアラビアは広大な国土と多様な気候が魅力の国だ。夏季の暑さや冬季の寒暖差に注意しつつ訪問する地域に適した服装を用意すれば、快適で思い出深い旅が待っている。リヤドやダンマンの砂漠気候、紅海沿いの山岳地帯での爽やかな空気、地域ごとに異なる魅力を楽しもう。サウジアラビアの旅は新しい発見と感動を約束してくれるはずだ。

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