シンガポールのコンセント事情、変換プラグや変圧器のポイントと充電できる場所

地球の歩き方編集室

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更新日
2025年4月8日
公開日
2025年4月8日
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シンガポールは、アジア屈指の観光地であり、美しい都市景観と豊かな文化が交差する魅力的な場所である。マーライオンやマリーナベイ・サンズなどのランドマークから、チャイナタウンやリトルインディアなどのエスニックな街並みまで、多彩な楽しみ方ができる。公共交通機関が発達しており、移動も非常に便利だ。そんなシンガポールへの旅では、電力事情についても知っておくことが重要となる。

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シンガポールでは変換プラグや変圧器が必要か

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シンガポールを旅行する際には、変換プラグが必要。シンガポールのコンセントタイプは日本とは異なるBFタイプが一般的だからだ。また、日本の電化製品をそのまま使うためには、変圧器も考慮するべき。電圧が230Vのため、特に100V対応の日本製品を使う場合は注意が必要。もしもの場合はホテルなどで変換プラグや変圧器の貸し出しサービスを利用すると良いだろう。ただし、自分のデバイスに合ったものを準備しておくと安心だ。

シンガポールのコンセントタイプは2種類

BFタイプ

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シンガポールで最も一般的なコンセントタイプ。3本の平たいピンが特徴で、アース付き。イギリスや香港でも使用されているため、その地域にも適応可能。多くのコンセントには、安全のためのスイッチとシャッターが付いており、使用する際にはこのスイッチをオンにする必要がある。シャッターはアースピンを挿入することで開く仕組み。

B3タイプ

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大型エアコンや工場などで使用される丸穴が3つのB3タイプ。こちらも3本のピンがあり、上のピンがアース。旅行者が見かけることはほとんどないが、特殊な設備で見られる。

変換プラグのポイント

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シンガポールへの旅行には、BFタイプの単体プラグを持参することが最もおすすめだ。BFタイプはシンガポールで一般的なコンセントタイプであり、ほとんどの場所で使用可能。また、単体プラグは軽量で携帯性に優れ、荷物もかさばらないというメリットがある。マルチプラグは多機能で他の国でも使える利点があるものの重量や価格が高くなるため、シンガポールのみ訪れる場合はBFタイプの単体プラグが最適。

地球の歩き方オンラインショップでも、変換プラグを取り扱っているので参考にしてほしい。

変換プラグと一緒にあると便利なもの

モバイルバッテリー

モバイルバッテリーは、外出先での急なバッテリー切れに対応可能。シンガポールでは観光スポットが密集しているため、一日中歩き回ることが多い。その際にモバイルバッテリーがあれば、スマホの地図アプリやカメラ機能を存分に活用できる。

なお、シンガポール航空では2025年4月1日より、機内でのモバイルバッテリーの使用と充電は禁止となっているため、注意すること。

複数ポートのUSB充電器

複数ポートのUSB充電器は特に便利。ホテルやカフェなどあらゆる場所でスマートフォンやタブレットなど、異なるデバイスを一度に充電可能なので、観光中の急なバッテリー切れにも安心だ。軽量でコンパクトなため荷物になりにくく、一つの変換プラグに接続するだけでまとめて充電できる点が魅力。

電源タップ

電源タップも、旅行中に複数のデバイスを持っている人には非常に便利。一つのBFタイプの変換プラグで複数のデバイスを同時に充電できるため、家族や友人と一緒の旅行でも重宝する。さらに、この電源タップに複数ポートのUSB充電器を接続すれば、より多くのデバイスを効率よく充電できるようになる点も大きな利点。これにより、ホテルなどの限られたコンセントの数を有効活用できる。

変圧器のポイント

スマホ・スマートウォッチ・パソコン

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これらのデバイスは、多くが100V~240Vに対応しているため、変圧器は不要。シンガポール滞在中も連絡や情報収集に活用できるので重要なアイテムだ。特にスマホは地図アプリでナビゲーションをしたり、観光スポットの情報を調べたりするのに欠かせない。

デジタルカメラ・アクションカメラ

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撮影が主目的の旅行者には必需品。これらも多くが100V~240V対応のため、変圧器は不要。マーライオン公園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、セントーサ島などフォトジェニックなスポットで思う存分撮影しよう。美しい風景や思い出の瞬間を逃さず記録するために、出発前はフル充電にしておきたい。

ドライヤー・ヘアアイロン

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美容家電は高消費電力で、100V専用のものも多いため、変圧器が必要。湿度の高いシンガポールでは、髪のセットが崩れやすいこともあるため、ドライヤーやヘアアイロンが欠かせない場合もある。変圧器を選ぶ際には、使用する機器の消費電力に注意が必要。ドライヤーやヘアアイロンは一般的に1000W以上の高消費電力製品が多いため、その容量に見合った変圧器を選ぶこと。変圧器の容量が不足すると、安全装置が作動して電源が切れることがあり、最悪の場合、火災のリスクもある。適切な変圧器を選び、ヘアスタイルを損なわずに快適に過ごそう。

電動歯ブラシ

口腔ケアにこだわりのある方には、電動歯ブラシはとても便利。100V~240V対応のものが多いが、確認が必要。朝晩の歯磨きを快適に行うことで、旅の疲れを感じることなく爽やかに過ごせる。特に食事が楽しみのひとつであるシンガポールでは、衛生面も重要だ。

ポータブル扇風機

シンガポールの熱帯気候において、外出先での暑さ対策として便利。充電式のポータブル扇風機は持ち歩きやすく、観光時に役立つ。例えば、屋外のマーケットや動物園などを訪れる際には涼しさを感じる手段として非常に有効。これも100V~240V対応か確認してから持参すると安心。

シンガポールで充電できる場所

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シンガポールは観光客に優しい都市であり、さまざまな場所で充電設備が整っている。ホテルやカフェ、レストラン、ショッピングモールなど、多くの施設で自由に使えるコンセントやUSBポートが設置されている。しかし、公共のUSBポートにはセキュリティ上のリスクが伴うこともある。特に駅や空港など、多くの人が利用する場所では、悪意のある第三者によるデータ盗難やウイルス感染のリスクが懸念される。そのため、USBポートでの充電よりも、自前の充電器や変換プラグを使用することをお勧めする。

どうしても公共のUSBポートで充電しなければならない場合は、リスクを回避するために、USBデータブロッカーを使用する方法がある。このアイテムは、充電のみ行いデータ通信を遮断するため、セキュリティリスクを低減する。また、充電専用のUSBケーブルを使用することも一つの手だ。これらの対策を講じることで、安全かつ安心して充電できるようになる。

安全で快適な旅行を楽しむためにも、常にセキュリティ対策を忘れずに心掛けよう。

ホテル

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シンガポールの多くのホテルでは、客室内やロビーでの充電が可能だ。特に高級ホテルでは各部屋に複数のコンセントやUSBポートが設置されており、変換プラグの貸し出しも行っているため、フロントデスクに問い合わせると良い。ロビーは長時間外出する前やチェックイン待ちに便利な場所だが、公共の場なので充電中のデバイスから目を離さないことが重要。また、ロビーのUSBポートはデータ盗難やウイルス感染のリスクがあるため、なるべく使用を避け、自前の充電器でコンセントを利用する方が安心だ。混雑時には他の宿泊客との譲り合いも大切にしよう。

ホテルについてはbooking.comで詳細を確認できるので参考にして欲しい。

カフェ・レストラン

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シンガポールでは、多くのカフェやレストランで充電用のコンセントが提供されている。特に観光地周辺の店舗では、観光客向けのサービスとして充電設備が整っていることが多い。例えば、マリーナベイ・サンズ周辺やオーチャードロード沿いのカフェでは、観光の合間に休憩しながらデバイスを充電できる。一部のカフェでは、一定額以上の飲食を注文すると充電スペースを利用できるケースもあるため、事前に確認しておくと良い。

空港

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シンガポール・チャンギ国際空港は、世界でもトップクラスのサービスを提供する空港として知られている。空港内には多くの充電ステーションが設置されており、搭乗前や到着後にデバイスを充電することができる。快適な座席とともにコンセントやUSBポートが備えられているため、フライト中に使用したデバイスも安心して充電可能。ただし、USBポートはなるべく使用せず、使用しなければならない場合は前述のリスク回避策(USBデータブロッカーや充電専用ケーブル)を講じること。

駅構内

シンガポールのMRT(地下鉄)の駅構内には、近年充電用のUSBポートやコンセントが設置されている場所がある。観光地への移動中や待ち時間にスマホなどのデバイスを充電したい場合は、これらの設備を活用すると便利。駅構内のUSBポートは多くの人が利用するため、空港などと同じでリスクが伴うことがある。なるべくUSBポートの使用を避け、自前の充電器を使ってコンセントを利用する方が安心。コンセントを利用する際でも、周囲の安全に配慮することが大切だ。

駅構内では短時間の充電しかできないため、頻繁に充電が必要なる場合は、予めモバイルバッテリーを持ち歩くことをおすすめする。

モバイルバッテリーレンタルサービス

シンガポールでは主要なMRT駅やショッピングモール、コンビニエンスストアでモバイルバッテリーレンタルサービス(モバイルバッテリーシェアリングサービス)が提供されており、専用アプリを使って簡単に借りることができる。このサービスはアプリのダウンロードと登録、QRコードのスキャンで利用開始でき、使用後は別のスタンドで返却可能。リーズナブルな料金で短時間から長時間まで対応しており、急なバッテリー切れにも安心して観光を楽しむことができる。

充電スポットがみつからず自前のモバイルバッテリーもない場合、このサービスを活用すれば、外出先でバッテリー切れの心配をすることなく、安心してシンガポール観光を楽しむことができる。特に長時間の外出や多くの写真撮影を予定している日には、このサービスを利用することで快適さが格段に向上するだろう。

変換プラグや変圧器を忘れた、なくした場合

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シンガポール旅行中に変換プラグや変圧器を忘れたことに気づいたり、なくしてしまった場合でも心配ない。まず、多くのホテルではフロントデスクで変換プラグや変圧器を貸し出していることが多いので、滞在先のホテルに問い合わせてみよう。特に高級ホテルではこのサービスが充実しており、対応してもらえることが期待できる。

もしホテルで借りられない場合や外出先で必要になった場合は、大手の電気店やスーパーマーケットで購入することが可能だ。例えば、シンガポールの中心部にある「ハービーノーマン」「ベスト電器」などの電気店や、ショッピングモール内の店舗で取り扱っていることが多い。また、「フェアプライス」や「ジャイアント」といった大型スーパーマーケットでも見つけることができる。

さらに、シンガポール・チャンギ国際空港にも電気店があるため、到着時や出発前に購入することも可能だ。空港内のショップでは様々な旅行用品が揃っているので、急なトラブルにも対応しやすい。

レンタルする際は返却期限や料金について確認し、購入する場合は現地の電圧やコンセント形状に合ったものを選ぶことが大切だ。これらの対策をしておけば、シンガポール旅行中に安心してデバイスを利用することができるだろう。

シンガポールを楽しむための電力対策ポイント

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シンガポールはその多彩な観光スポットと効率的なインフラが魅力の都市国家だ。マーライオンやマリーナベイ・サンズ、セントーサ島など一日中楽しめる場所が数多く存在する。そんなシンガポール旅行を快適に過ごすために、現地の電力事情をしっかり把握しておくこと。

  • シンガポールの電圧は230V、周波数は50Hz、そしてBFタイプのコンセントが主流
  • 日本から持参した電化製品を使用する際には変換プラグや場合によっては変圧器が必要となる
  • 多くのホテルでは変換プラグの貸し出しサービスがあり、主要なショッピングモールや電気店でも簡単に購入できる
  • 急なバッテリー切れには駅や空港の充電スポットやモバイルバッテリーレンタルサービスも利用可能

 

これらの対策を講じておけば、安心してスマホやカメラで素晴らしい瞬間を記録できる。美しい景色と豊かな文化を存分に楽しみながら、快適なシンガポールでの時間を過ごそう。準備万端で、思い出に残る旅を満喫してほしい。

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