トルコの気候の特徴と季節ごとの服装、年間の気温と降水量を東京と比較 

地球の歩き方編集室

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更新日
2024年12月31日
公開日
2023年7月25日
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トルコは美しい自然、歴史的建造物、そして多彩な文化が融合した魅力的な国だ。四季がはっきりしているためいつ訪れても異なる表情を楽しめるのが特徴である。春はカラフルな花々が咲き乱れ、夏は地中海やエーゲ海沿岸がリゾート地として賑わう。秋には爽やかな気候と美しい紅葉、冬には一部地域で雪景色が広がりネヴシェヒル(カッパドキア)や温泉地が人気を集める。都市ごとに気候や雰囲気が異なるため、イスタンブールやネヴシェヒル、デニズリ(パムッカレ)など、多彩な観光地を満喫できるのが魅力だ。

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目次

トルコの気候の特徴

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トルコはその広大な地形により地域ごとに気候が異なる。一般的には温帯気候だが、エーゲ海や地中海沿岸部は地中海性気候に属し、夏は乾燥して暑く冬は温暖で湿度が高い。一方内陸部では大陸性気候が見られ、夏は暑く乾燥し冬は冷え込みが厳しい。

イスタンブールを中心としたマルマラ海周辺は四季が明確で、春と秋が過ごしやすい。日本と比較すると夏はカラッとした暑さが特徴だが、日差しが強いため注意が必要だ。冬は東京よりも寒く特に内陸部では氷点下になることもある。旅行の際は季節ごとに適した服装が必要で、特に屋内と屋外の温度差や都市ごとの気候の違いに留意したい。

年間の気温

イスタンブールは夏の平均最高気温が30℃で冬は最低気温が5℃前後。内陸のアナトリア高原では夏に最高気温35℃を超え冬は最低気温が-5℃以下になる。地中海沿岸のアンタルヤでは夏の平均最高気温は34℃、冬でも最低気温が10℃前後と温暖。黒海沿岸のリゼでは夏が25℃前後、冬は最低気温5℃程度で湿潤な気候が特徴。東部山岳地帯は冬に最低気温が-20℃以下で夏は20℃前後と涼しい。

気候と服装のポイント

春と秋は快適な気候だが朝晩の冷え込みに注意

春と秋は日中暖かく快適だが朝晩は冷えることがある。軽いジャケットやカーディガンを用意すると安心だ。

夏は日差し対策が必須

夏のトルコは日差しが強いため帽子やサングラス日焼け止めが欠かせない。特に地中海沿岸では30℃を超える日も多い。服装は薄手の長袖が適している。

内陸部の冬は極寒に備える

ネヴシェヒルやアドゥヤマンなど内陸部では冬に雪が降ることもある。厚手のコートや防寒具を持参してしっかり防寒対策をしよう。

地域ごとの気候の違いに合わせた服装選び

イスタンブールは四季が明確だがデニズリやネヴシェヒルでは乾燥しやすく季節ごとの寒暖差も大きい。都市ごとの気候を事前に確認することが大切だ。

礼拝所や寺院では服装のマナーに注意

モスクなどの宗教施設を訪れる際、肌の露出は避けるのがマナー。女性はストールで髪を覆い長袖・長ズボンを着用しよう

季節ごとの気候の特徴

春(4~5月)のトルコの気候と服装

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春のトルコは冬の寒さが和らぎ心地よい気温が広がる季節だ。イスタンブールでは5月になると平均気温が20℃を超える日も増え、花々が咲き誇る美しい時期となる。内陸部のネヴシェヒルは朝晩の冷え込みがまだ残るものの、日中は15℃程度で快適。デニズリはさらに暖かく春の訪れが早いのが特徴だ。この時期は観光に最適な気候だが、特に朝晩の冷え込みや突然の雨に備える必要がある。

メンズ

ジャケット/アウター
薄手のジャケットやカーディガンがおすすめ。脱ぎ着しやすいものが便利
トップス
長袖シャツや薄手のセーター。日中はTシャツでも快適な場合もある
ボトムス(パンツ)
軽めのパンツ。ジーンズやチノパンなど動きやすいものが良い
シューズ
歩きやすいスニーカーやローファーが適している

レディース

ジャケット/アウター
軽いコートや春用のジャケット。ストールを持っていると朝晩に役立つ
トップス
ブラウスや薄手のセーター。気温に応じて重ね着するのがおすすめ
ボトムス(パンツ/スカート)
ジーンズやロングスカート。風の強い日にはパンツが便利
ワンピース
春らしい素材のワンピースにストールを合わせると便利
シューズ
スニーカーやローファーなど歩きやすい靴を選ぶ

夏(6~9月)のトルコの気候と服装

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夏のトルコは、エリアによって暑さが大きく異なる。イスタンブールでは平均気温が25~30℃と過ごしやすいが、内陸部やエーゲ海・地中海沿岸では35℃を超える猛暑となることもある。湿度は低めで乾燥しているため、日陰に入ると比較的快適だが、強い日差しには注意が必要だ。観光地が混雑しやすいシーズンなので、涼しい時間帯である早朝や夕方を活用するのがおすすめ。

メンズ

ジャケット/アウター
昼間は不要だが、冷房が効いた室内や夜の涼しさ対策に薄手のカーディガンが便利
トップス
吸湿性の良いTシャツやポロシャツ。通気性の高い素材を選ぶと良い
ボトムス(パンツ)
ショートパンツや薄手のコットンパンツ。動きやすい素材が快適
シューズ
通気性の良いスニーカーやサンダルを選ぶ

レディース

ジャケット/アウター
薄手のストールやカーディガンが冷房対策に役立つ
トップス
ノースリーブや半袖のブラウス。日差しを避けるため薄手の長袖もおすすめ
ボトムス(パンツ/スカート)
リネン素材のパンツやスカート。通気性を重視する
ワンピース
軽やかで風通しの良いサマードレスが便利
シューズ
サンダルや軽いスニーカーが快適

秋(10~11月)のトルコの気候と服装

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秋のトルコは夏の暑さが和らぎ穏やかで快適な季節になる。イスタンブールでは15~25℃程度の気温で旅行には理想的な気候だ。ネヴシェヒルやアドゥヤマンといった内陸部では、早朝や夜間は急激に気温が下がるため注意が必要。秋は観光客も少なくなる時期でゆったりと観光地を楽しむチャンスでもある。紅葉が美しいスポットも多い。

メンズ

ジャケット/アウター
軽いトレンチコートやウィンドブレーカー。朝晩の冷え込みに対応するため持参すると良い
トップス
長袖シャツやセーター。日中はTシャツを重ね着するスタイルがおすすめ
ボトムス(パンツ)
ジーンズやスラックス。動きやすく季節感のある色味を選ぶ
シューズ
ブーツやスニーカー。防水加工が施されているものだと雨の日にも安心

レディース

ジャケット/アウター
トレンチコートや秋用のジャケット。ストールで温度調節をすると良い
トップス
長袖ブラウスや薄手のニット。レイヤードスタイルが活躍する
ボトムス(パンツ/スカート)
ロングスカートやパンツ。シックな色合いで秋らしさを演出
ワンピース
長袖のワンピースやニット素材が活躍。タイツを合わせると暖かい
シューズ
スニーカーやローファー、短めのブーツ

冬(12~3月)のトルコの気候と服装

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冬のトルコは地域による気温差が顕著である。イスタンブールでは平均気温が5~10℃と東京の冬に似た寒さだが、湿度が高いため体感温度は低い。内陸部ではさらに寒く氷点下になる日も珍しくない。雪が降る地域もあり特にカッパドキアの雪景色は幻想的で人気がある。一方、地中海沿岸では温暖で冬でも15℃前後の快適な気温が続く。

メンズ

ジャケット/アウター
厚手のコートやダウンジャケットが必須。防寒性の高いものを選ぶ
トップス
セーターやフリースを発熱する機能性インナーに重ね着
ボトムス(パンツ)
暖かい裏起毛のパンツや厚手のスラックス
シューズ
ブーツや防水加工のスニーカー。防寒性のある靴下も用意

レディース

ジャケット/アウター
ダウンコートやウールのロングコート。寒さ対策が必要
トップス
セーターやタートルネック。レイヤードを活用する
ボトムス(パンツ/スカート)
スカートの場合は厚手のタイツを重ねる。パンツは暖かい素材を選ぶ
ワンピース
ニットワンピースやタイトなものにタイツを合わせると防寒できる
シューズ
防水のブーツやスニーカー。靴底が滑りにくいものが安心

イスタンブールの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

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イスタンブールはトルコ北西部に位置しマルマラ海に面した都市で、温暖湿潤気候と地中海性気候が融合している。四季が明確で年間を通して天気が変わりやすいのが特徴だ。冬は東京より寒く平均気温は5~10℃程度。雪が降ることもあるが積雪は少ない。夏は東京よりも湿度が低く乾燥した過ごしやすい暑さで、平均気温は25~30℃。秋と春は穏やかで旅行に最適な気候となる。

イスタンブールと東京の年間気温を比較

イスタンブールと東京の年間降水量を比較

デニズリ(パムッカレ)の気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

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デニズリはエーゲ海地域に属し地中海性気候が特徴。夏は乾燥して暑く平均気温は35℃を超える日もある。パムッカレの石灰棚は夏でも涼しげな風景を楽しめるが、日中の観光では日差し対策が欠かせない。一方、冬は穏やかで平均気温は5~15℃。雪が降ることは稀で温泉リゾートを楽しむのに適した季節である。

デニズリ(パムッカレ)と東京の年間気温を比較

デニズリ(パムッカレ)と東京の年間降水量を比較

ネヴシェヒル(カッパドキア)の気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

ネヴシェヒルは内陸部に位置し大陸性気候の影響を強く受ける。夏は乾燥して日中は暑いが朝晩は涼しいため寒暖差が大きいのが特徴だ。平均気温は25~30℃程度。一方、冬は非常に寒く雪が降り平均気温は0℃以下になることもある。カッパドキアの観光は早朝の熱気球体験が人気だが、冬の体験は特に気温が低いため防寒具が必要。

ネヴシェヒル(カッパドキア)と東京の年間気温を比較

ネヴシェヒル(カッパドキア)と東京の年間降水量を比較

アドゥヤマンの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

アドゥヤマンはトルコ南東部に位置し典型的な大陸性気候。夏は非常に暑く平均気温は35℃を超えることもある。湿度が低い乾燥した暑さのためこまめな水分補給をしよう。冬は寒さが厳しく氷点下に達することもある。平均気温は5~10℃程度。遺跡観光が多い地域のため季節ごとの適切な服装選びが重要だ。

アドゥヤマンと東京の年間気温を比較

アドゥヤマンと東京の年間降水量を比較

トカットの気候の特徴と年間の気温と降水量を東京と比較

トカットはトルコ北部に位置し内陸性気候と海洋性気候の影響を受ける。夏は比較的暑いが湿度が低く平均気温は30℃前後。冬は寒く氷点下になる日も多いが積雪は稀。春と秋は温暖で過ごしやすく自然豊かな観光地巡りに適した気候だ。特に春には新緑が美しく秋には紅葉が広がる景色が魅力。

トカットと東京の年間気温を比較

トカットと東京の年間降水量を比較

トルコの魅力を四季折々の気候とともに楽しもう

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トルコは四季ごとに異なる表情を見せる多彩な魅力を持つ国だ。春は咲き誇る花々と快適な気候、夏は乾燥した暑さの中で楽しむエーゲ海や地中海のリゾート地、秋は穏やかな気候と紅葉、冬は幻想的な雪景色と温泉が待っている。各都市の気候や季節に合わせた服装を用意することで、イスタンブールの歴史探訪やカッパドキアの熱気球体験、パムッカレの石灰棚散策など、多彩なアクティビティを存分に楽しめる。さあ、トルコの魅力を体感しに、今すぐ旅に出よう!

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