京都で茶道を学び、心をととのえる – ワーケーション体験記

更新日
2022年6月9日
公開日
2022年6月9日
AD

ここ何年も長期 (1週間)で休めていなく、2泊以上の家族旅行もしばらくできていない。コロナ禍ということもあるけれど、仕事は旅を売る、誘客促進するという立場でありながらこれではいかんと思いつつ、長期で休みが取れないし、何か良い方法はないか、と漠然と思っていた。そこで、「そうだ京都、行こう!」、「ワーケーションなら旅と仕事を両立しながら長期で家族ともゆっくり旅ができるのでは」と思い立ち、計画を立てました。

京都でワーケーションを選んだ理由

計画をたてるところから旅(仕事)が始まります。今回は「行先」を先に決めました。仕事のオフピーク及び有休消化を兼ねて3月末の時期に、仕事にも関連するエリアであること。
そこで、一度じっくり旅をしたかった場所で、この時期が桜の見ごろを迎える京都を選びました。

また、単純に旅先で仕事をするだけではあまりにももったいない。
せっかく旅に出るならその旅先ならではの体験=仕事以外の目的を入れることにしました。
そして、今回は家族も一緒に連れていくことにしたので、旅の目的は次の3つに:

  • 家族との団らん、癒し
  • 茶道を学び、茶会によばれても対応できるレベルまで習得する
  • 春の京都を満喫する

ここ数年、一緒に旅をできなかった妻と子供たちのためでもあるので、できる限り、彼らの行きたいところ、場所の希望を聞きつつ、以前から茶道に関心があり、本場である京都で日本の文化である茶道を学ぶことにしました。
コロナ禍なので、感染対策には細心の注意を払い、マスクと手洗い、うがいは家族全員に徹底しました。

京都ワーケーションの日程とプラン

日程について

3月27日(日)~4月3日(日)の7泊8日。
旅先が魅力的であればあるほど仕事に集中できなくなる恐れがあったので、
前後に休みを入れてオフとオンを切りかえられるように日程を組みました。

目次

私の京都ワーケーションのスケジュール

滞在プランについて

初日と2日目はホテルモントレ京都に2泊滞在。
この宿にした理由は以下の3つ。

目次

7泊8日京都ワーケーションレポート

1日目(日曜/休日)京都駅⇒ホテル⇒六角堂⇒二条城⇒京都御所⇒ホテル

京都駅の観光案内所で「桜の開花状況」と「特別拝観・ライトアップ」の情報を入手。ホテルにチェックイン後、桜が満開の場所六角堂へ。
六角堂の正式名称は紫雲山頂法寺で、天台系の単立寺院。聖徳太子が用明天皇2年 (587)に創建したと伝え、本尊如意輪観音像が人々の信仰を集めてきました。華道家元池坊が住職を務め、いけばな発祥の地としても知られている。16羅漢としだれ桜が見事でした。

六角堂のしだれ桜

続いて二条城へ。ここは修学旅行に行っているであろうと思いつつ (その時の記憶はほぼない) 徳川家の栄枯盛衰をはじめ、日本の歴史の移り変わりを見守ってきたお城。大政奉還の舞台はどうしても見ておきたかったのです。
日本絵画史上最大の画派である狩野派による障壁画と、多彩な欄間彫刻によって装飾され、将軍の御殿にふさわしい豪華絢爛な空間を目の当たりにし、感嘆しました。世界に誇れる日本トップの宝。まさに国宝のすごさを体感。

次に京都御所に向かうも、残念ながらすでに閉館の時間に。京都の神社仏閣の閉館時間は5時頃と早い。普通に仕事をしてからだと間に合わないので、今後、仕事する時間を上手に組む必要があると実感する。

二条城

2日目(月曜/有休)ホテル⇒伏見稲荷⇒東寺⇒三十三間堂⇒無鄰菴⇒錦市場⇒ホテル

ホテル近くのレンタサイクルを利用。格段に行動範囲が広がります。
京都はレンタサイクル店が多く、道路にも自転車専用のレーンがあるので利用しやすい。1日レンタルで1台1000円。
妻の希望でまずは伏見稲荷に。ホテルから約30分で到着。道路の渋滞や駐車場の場所、道の狭さを見ると自転車を選んだのは正解でした。

伏見稲荷

2019年に仕事で京都を訪れたときは、外国人の方がとても多く大変な賑わいでしたが、平日ということもあり、それほど混んでいる印象はなく、並ぶこともなく快適に観光ができました。
それにしても東寺と三十三間堂は素晴らしい。

東寺は唯一残る平安京の遺構。創建から1200年。高さ55m、世界最大規模の五重塔、立体曼荼羅、大日如来像は、美しく、尊大で見ているだけでありがたいという感情が湧き出てきます。

三十三間堂も修学旅行で見ているはずなのに、前後10列の階段状の壇上に整然と並ぶ等身大の1000体の観音立像は圧巻で、圧倒させられます。
しかも、拝観者と仏像の距離がとても近く、間近に仏像が見られることも素晴らしい。
岩手県平泉の金色堂も素晴らしいのですが、ガラスで囲われており、臨場感が足りなく感じるのです。こちらは仏像様の吐息がかかりそうな距離感で拝観できるので、臨場感が半端ない。
妻は、今回の旅の中でここを一番に挙げました。

3日目(火曜/仕事/茶道講習)仕事(部屋、カフェ)⇒移動⇒宿⇒茶道⇒夕食

朝食後、9時~12時までは部屋で仕事。チェックアウト後、妻はお散歩とお買い物に。私はカフェでテレワーク。
京都にはたくさんのカフェがあり、昭和の時代からあるレトロなカフェから最新のものまで、よりどりみどり。今回は庭つきのカフェに行きました。
店員に3時間程度の滞在が可能かを確認して席へ。平日のため、空いており集中して仕事ができました。

庭園を眺めながら、カフェでテレワーク

15時に渡り鳥生活倶楽部が提供する、清水五条駅から徒歩10分の一軒家にチェックイン。
今回滞在したのは、京都・東山 渡り鳥ハウス。清水寺まで徒歩3分。毎朝、清水寺の鐘が聴こえる閑静な住宅街にある3階建ての一軒家。Wifi完備で大型のPCモニター付き。

京都・東山渡り鳥ハウス外観

対面式のキッチン、広いバスルーム、洗濯機、電子レンジと快適に生活ができます。住宅街なのでとても静か。寝室も2部屋あり家族4人での利用には全く問題なし。
長期利用ならホテルなどよりも広くて快適、かつリーズナブルに過ごせるのでお勧めです。しいて言うなら、座布団が無く、長時間座って仕事をしているとお尻が…。お気に入りの座布団を持参されることをおすすめします。

対面式のキッチン
広いバスルーム

夕食は近くのレストランに。清水寺はライトアップしているので、割と人が多く、どこも満杯。レストランは事前予約することがベストと実感。

4日目(水曜/仕事)仕事⇒取引先訪問⇒夕食

朝食を終え、妻は洗濯の後、近くの散策へ。私はテレワークをしてから長年お仕事をしている京都の旅行会社を訪問。今年度新たに取り組むサステイナブルツーリズムの打ち合わせに出向く。ビジネスパートナーが多くいるというのも京都を選んだ理由の一つ。久しぶりの再会、リアルでの充実した打ち合わせもできました。

久しぶりの再会、リアルでの打ち合わせは充実した時間に!

5日目(木曜/仕事/茶道講習)仕事⇒茶道⇒夕食

早朝、ランニングしながら清水寺~二の坂などをめぐる。人が少なく、写真を撮るには絶好の時間。京都ならではの嬉しい体験。坂道が多いので距離は伸びず (笑)。この日はランチと茶道の時間以外は在宅ワーク。夕食は部屋でゆっくりと。

朝ランニングにて

6日目(金曜/仕事)仕事⇒夕食

前夜から26歳の娘が合流。午前中はお互いにテレワーク。娘は午後半休を取り、妻とランチ&散策に出かける。私は一人、在宅で仕事に没頭。あっという間に17時に。
18時30分に23歳の息子を京都駅に迎えに行き、家族そろって先斗町にて京料理を食べる。
宿に戻り、娘がファイヤースティックとゲーム機を持参してきたので、子供たちとスマブラ対決や映画を見て金曜の夜を過ごす。

7日目(土曜/休日)銀閣寺⇒四条⇒清水寺⇒夕食

家族の起床は遅いので、早朝ランニングと高台寺を見学。しだれ桜が満開です。
午後からは家族4人で銀閣寺、満開の桜を見ながら哲学の道を歩く。
その後は息子のリクエストで四条へ。最近、ユニークなセレクトショップが多いということで、ショッピングに。家族そろってのハイライトは清水寺のライトアップ散策。
夜桜や清水の舞台はやはり素晴らしかった。

哲学の道桜が満開!
清水寺と桜

8日目(日曜/休日)チェックアウト⇒移動

各自、部屋の片づけやスーツケースのパッキングをしてチェックアウト。帰路についた。

働きながら興味のある茶道を習う

今回の目的の一つである茶道。
茶会によばれても対応できるレベルまで習得したいと思っていたので、茶道扶桑織部、智光斉尾崎先生にお稽古いただく機会をつくっていただきました。特別プランとして火曜と木曜の2日間、1回2時間の講習を受講。

茶道は全ての集合体。建物、庭、茶器、着物、炭、掛け軸、生け花、すべてに精通する必要があります。茶会では、すべての人が平等。上も下もなく、相手への心配り、ものを大切にし、出会いや時間を大切にすること。出会いや誰かと一緒に過ごせる時間に感謝。まさに一期一会。先生のお人柄に触れ、お茶をたてていただき一服してお話を聞けることに感謝し、心がとっても豊かになりました。
ものなら何でも手に入る世の中だからこそ、心の豊かさに触れられる茶道はとても良いものだと感じました。心が整う感じでしたので、皆さまにおすすめしたいです。

茶道扶桑織部智光斉尾崎先生
茶道講習より

主な講習内容

食べ方、箸の扱い、器の扱い方、料理の内容と順番、器の楽しみ方、お酒の飲み方、料理の楽しみ方などを学びました。

1日目

目次

2日目

目次

費用と滞在先のまとめ

費用

合計185,000円 (拝観料、体験費除く) で、1名あたり92,500円。

交通費 東京-京都 24,000円 (1人)x2名=48,000円
宿泊費 ホテル2泊/50,000円、渡り鳥ハウス利用/法人特別価格で5日間滞在
移動費 タクシー/バス代等 7,000円 (全員)
拝観料/茶道体験/雑費 40,000円
食費 30,000円 (全員)

滞在先

全国渡り鳥生活倶楽部は、全国の高級住宅物件が月5万円~の賃貸契約で最低一週間から滞在可能 (初期費用不要)。仕事や生活に必要な家具・家電類は全ての家に完備。

住所 〒605-0846 京都府京都市東山区 五条橋東
交通 京阪本線「清水五条」駅から徒歩10分
公式サイト 公式サイト

ワーケーションをしたいあなたに

「働きながら旅をする」ワーケーションを大推薦します。

実際に体験してみて、家族との団らんができ、非日常=旅を楽しみ、日常=仕事と生活を同時に楽しめる。さらに、やりたくてもできなかったこと。時間がなくてあきらめていたことを実行に移す機会にもなりました。

京都は見どころが多く、行きたいところが山ほどあり、いかに効率的に時間配分をするかがポイント。仕事の効率は格段に上がりました。
※時間通りに業務をしなければお寺の拝観時間に間に合わなくなる。お茶のお稽古に遅れてしまうなど… (笑)

また、前後に休日を入れることで、旅の時間もとれ、非日常を体感することでとてもリフレッシュ。家族とも有意義な時間を過ごせ、予想以上に素晴らしい体験でした。
大人になってからの京都は、素晴らしく、京都は世界に誇れる国の宝だと実感。今後のビジネスにもつながるヒントもたくさんもらえた貴重な体験でした。おそらく、家族にとっても忘れられない良い思い出になったことでしょう。

最後に大事なことを言い忘れていました。
一度ワーケーションを体験した人は、きっと何度も行きたくなります。すでに私がそう。
家族からも「次は九州・沖縄がいいな」とリクエストがあります。
何度も利用するのなら、今回利用させていただいた「渡り鳥生活倶楽部」が提供している賃貸サブスクリプションという選択肢があります。クオリティーの高い1軒家にリーズナブルな金額で長期滞在が可能です。お部屋も清潔で暮らすために必要なものはすべて揃っていました。家族でかつ3日以上の滞在なら断然お勧め。まさに「暮らすように旅をすることができます」。北は北海道から九州までを網羅されています。ワーケーションを検討している方は一度是非サイトもチェックしてみてください。

取材:弓削 貴久(50代)

トップへ戻る

TOP