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2022年夏に編集を担当した『今こそ学びたい日本のこと』で禅についてピックアップしましたが、日本古来の思想と禅が結びついていること、海外でもZENとして浸透していることから、複数の寺院にて体験してみたいと思いました。また、6年前に、少しでも旅行気分を味わってリフレッシュしたいという思いから、友人4人と鎌倉のAirbnbを9日間借りて滞在。当時はワーケーションなどなく「始発で出社し、帰宅したら夜遅いので家に直帰」というハードスケジュールで、あまり鎌倉生活を楽しめなかったので、今回はそのリベンジも兼ねて鎌倉でワーケーションをしたいと思いました。
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11月3日(木)~11月6日(日)の3泊4日
鎌倉に滞在したのは祝日木曜の夜から日曜まで。息子と夫の都合もあり、平日滞在(ワーケーション)は1日のみでしたが、祝日・週末と合わせて3泊4日滞在できたので、坐禅・鎌倉観光をバランスよく入れられたと思います。
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宿泊先は「早朝の坐禅」「鎌倉観光」を意識したふたつのホテルに滞在。
今回坐禅を行った円覚寺・建長寺は北鎌倉駅が最寄り駅になるのですが、近くに宿泊先が見つからなかったため、北鎌倉駅にアクセスのよい鎌倉駅の近く、そして観光に便利な由比ヶ浜駅の近くで検索しました。
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鎌倉駅に到着後、ホテルに向かう途中にあるデリカテッセンのお店で夕食をテイクアウト。ホテルでチェックインする頃はすっかり暗くなっていたので、ホテルの部屋でサーモン、ポテトサラダ、海鮮マリネなど数種類のフードを食べました。
翌日の6時から坐禅に参加するため、この日は早めに就寝しました。
早朝4時半に起床、5時過ぎにホテルを出て、北鎌倉駅から徒歩4分のところにある円覚寺へ。ホテルを出る時は真っ暗でしたが、円覚寺につくころには空がほんのり明るく。
円覚寺の裏門(※正門は閉まっているので注意)から仏殿へ。本殿に到着した時にはすでに15,6人ほど老若男女が集まり、外国人の方も参加していました。
坐禅の様子は、ポイントとまとめて後述します。
円覚寺での坐禅を終えたあとは、レンタル自転車を借りて、朝の鎌倉を感じながらホテルへ。
ホテルのレストランで朝食を終えた後、ホテルの部屋で仕事を開始。担当ガイドブックの原稿チェックやメールのやりとりを行い、午前中のタスクがひと段落したところで、天気がとてもよかったこともあり、海岸沿いの散歩へ。
そのまま『aruco東京で楽しむ北欧』に掲載してある「Melting Pot」という海のそばのカフェへ。北欧テイストでまとめられた素敵なカフェで、日替わりの自家製バターミルクビスケット(店員おすすめのかぼちゃの種のビスケット)をいただきました。
カフェで仕事をしたあと、午後の坐禅のため建長寺へ。建長寺の坐禅でも、最初に簡単なレクチャーがあったあとに、坐禅がはじまりました。建長寺では、和尚が坐禅の参加者を巡回している間、「雑念が払えない」と思えば、自ら警策をいただくことができました。参加者は50人以上いましたが、多くの方が警策をいただいていました。警策は、坐禅修行が円滑に進むように「文殊菩薩による励まし」という意味もあるそうです。
建長寺は、1253年に北条時頼が建立した、日本最初の禅寺です。初代住職は中国の高僧であった大覚禅師で、時には1000人を超える修行僧も集まったそう。坐禅は、禅宗の基本的な修行で、お釈迦様も坐禅(禅定)を実践し悟りに至ったと言われています。建長寺では、個人、団体、訪日外国人向けにも坐禅を開催しており、静かに坐って自分・日常を見直すきっかを与えてくれます。
建長寺の坐禅後は、ホテルに戻って少し仕事をしたあとに、家族と一緒に夕食へ。鎌倉駅付近は閉店が早く、18時以降に夕食を食べるところを探し始めたところ、なかなか見つからず苦戦しました。
夕食後、翌朝も6時から坐禅のため、ホテルに戻って早めに就寝しました。
2日目と同じく、6時~の坐禅に参加するべく早朝に円覚寺へ。この日は円覚寺でも警策をいただきました。全部で3回坐禅を受けましたが、最初の坐禅とは違い、すぐに呼吸に集中することができました。坐禅の目的のひとつには、自身の煩悩やエゴ、雑念を手放すことがありますが、呼吸に集中していると、余計な考えが浮かばなくなる瞬間があります。坐禅を続けることで、ひとつのことに集中する力がつくことを感じました。
ホテルに戻って朝食をいただいた後、家族とともに鎌倉駅周辺へ。この日は土曜日ということもあって鎌倉駅周辺・若宮大路は観光客でにぎわっていました。ランチを食べたあと、江ノ島電鉄に乗って、江ノ島へ。海のそばを通る江ノ島電鉄は、旅情があり電車に乗っているだけでも様々な海の表情を楽しむことができました。
江ノ島では「湘南キャンドル2022」という約10,000基のキャンドルが灯るイベントが開催されていました。江ノ島シーキャンドルがある江ノ島の頂上からは、江ノ島を一望しながら夕日も見ることができました。その後、夕食を食べてから由比ヶ浜のホテルにチェックイン。
5時に起床し、6時の日の出に合わせてホテルから徒歩2分にある由比ヶ浜へ。早朝だったのですが、サーフィンをする人、散歩をする人など多くの人がいて驚きました。
明るくなってきた由比ヶ浜で、2日間で体験したことを復習しながら30分ほど坐禅を行いました。円覚寺・建長寺で坐禅したときよりも、砂でバランスとりづらく、また車の音や犬の鳴き声、散歩する人々の声など様々な音が入り、集中することが難しかったです。
ただ、だんだんと自分のペースをつかみ呼吸を整えることができ、左からの温かさで太陽がのぼってきたことを感じました。
早起きでお腹が減っていたので、取材でお世話になった鎌倉のパン屋で前日に買ったシナモンロールをいただきました。ホテルに戻り家族と朝食を食べたあと、再び由比ガ浜に戻り家族と散歩したあと、チェックアウトし、帰路につきました。
禅とは「ひとつのことに心を注ぐ」「精神統一」を指す言葉です。仏教の禅宗では、禅を極めて悟りを得るために座禅(=瞑想)を最も重要とし、精神を統一することで真理を追究します。「今」「ここ」の一点に集中して、意識を持続させることが禅の目的であるため、座禅ではなく、日常生活の掃除や料理、食事の作法など日頃の行為すべてを「修行」と捉えます。
坐禅を始める前に、初心者向けの簡単なレクチャーがあったのですが、簡単にまとめるとポイントは5点
最初は正しい姿勢が定まらずぐらぐら。雑念がめぐったり、次第に足がしびれてきたり、と坐禅に集中できはじめたのは後半の方。次第に、鳥のさえずり、遠くの電車や踏切の音、境内をほうきではく音などが聞こえ始め、お香のにおいや冷たい風を感じ、五感が研ぎ澄まされていく感じがしました。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズも禅に惹かれ、Apple社の製品にも、無駄を削ぎ落したシンプルで美しい禅の思想が取り入れられたそう。近年「ZEN」という言葉世界中に浸透しており、ZENで行われる座禅は「マインドフルネス」と呼ばれ、集中力や名駅効能、ストレス軽減などに効果があるとされているそうです。
今回、坐禅を体験した建長寺では、坐禅のほかに写経、御詠歌、法話などさまざまな体験ができるので、鎌倉に行く際には、日程に合う体験をしてみるのがおすすめです。
由比ガ浜駅まで徒歩3分、由比ガ浜駅まで徒歩1分という好立地にあり、観光も鎌倉の海もたのしみたい方にはおすすめ! B1Fにはラウンジやパソコンもあり、自動販売機や簡単な洗い場もあるので、ワーケーションの際にも使い勝手がよいホテルです(※2月現在リニューアル中のため、一部内容に変更がございます。詳しくはホームページをご確認ください)。
鎌倉駅から徒歩4分、観光客や地元の方でにぎわう御成通りに位置するので、立地は抜群!フリードリンクやマンガの貸し出しもあり、ホテルのなかでゆっくりと滞在を楽しむことができます。テレワーク対応レンタルPC(外付けカメラ付属、WEB会議可能、ワード、エクセル、パワーポイント搭載)の貸し出しもあり、ワーケーションでの利用にも安心です。
今回は、自宅・勤務先がある東京から近い鎌倉にてワーケーションをしましたが、「日常」=仕事と生活と「非日常」=旅、家族との時間、のどちらも楽しむことができました。また、ワーケーションで「暮らすように旅をする」ことにより、その旅先の知らない一面を感じることもできます。仕事×旅で、うまくスケジュールを立てることは難しそうに思えるかもしれませんが、ワーケーションをしたからこそ挑戦できること、心に残ることもあると思います。
今回、私は坐禅とワーケーションを組み合わせましたが、早朝と午後に坐禅をしたことで、その日の仕事も集中して、作業効率も高まりました。また、滞在中、毎朝坐禅に取り組んだことも、その日のはじまりとしてとてもよいスタートを切れたと思います。坐禅で心を落ち着け、ひとつのことに集中することで、朝から頭がすっきりとしてその1日を充実して過ごせました。
また、効率的に時間配分をして働くことにより、仕事の効率もあがります。ワーケーションに力を入れている都市などでは、ワーケーションに特化したサイトもあり、またSNSで「#●●ワーケーション」と調べるだけでも、いろいろな人のワーケーションの様子が見えるので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
鎌倉は、公共交通機関(電車、バス、レンタサイクルなど)の組み合わせがしやすいこと、観光地、海、山と好みのロケーションを選び滞在ができること、そして、鎌倉市でも「鎌倉でワーケーション」を推進しているようで今後もっとワーケーションしやすくなっていくと思います。
行ってみたい場所、体験してみたいこと、
「働きながら旅をする」ワーケーションで、あなたの夢をかなえてみませんか?
取材:梅崎 愛莉(30代)