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『地球の歩き方 東京の島々』が2024年3月28日に発売!「東京23区」「東京 多摩地域」に続き、「東京の島」に特化したガイドブックが完成しました。東京都は一般的に区部(23区)、多摩地域と島しょ部に分けられますが、この本では島しょ部、つまり伊豆諸島から小笠原諸島まで、人が暮らす東京の11島を完全網羅。個性あふれる島々の多彩な魅力に迫っています。今回は本書のポイントを3つに分けて紹介します。
ひとつ目のポイントは東京の有人島すべての見どころを網羅したエリアガイド。伊豆諸島の9島「伊豆大島」「利島」「新島」「式根島」「神津島」「三宅島」「御蔵島」「八丈島」「青ヶ島」と小笠原諸島の2島「父島」「母島」を島ごとに紹介しています。
紹介している11島は同じ東京都に属していますが、伊豆大島は都心から約100㎞、八丈島は約280㎞、小笠原諸島になると1000㎞以上離れており、島の雰囲気はまったく違います。そんな個性的な島々の遊び方や見どころ、グルメ、おみやげ情報などを掲載しています。
ここでは、それらの魅力的な島々のなかから、いくつかピックアップして紹介します。
東京都心から最も近いのが伊豆大島。高速ジェット船なら竹芝桟橋から最短1時間45分という、週末気軽に遊びに行ける島です。東京の島々のなかで最も大きく人口も多いので、おしゃれなレストランやカフェ、宿泊施設などが充実しているのが魅力です。
島内には火山島らしい溶岩質の大地が広がり、海岸沿いも黒い岩が連なるのが特徴。中央にそびえる三原山は、世界三大流動火山のひとつに数えられる島のシンボル。標高758mの山頂まで登れ、火口のまわりを歩くこともできます。
三原山の東側には、真っ黒な砂礫に覆われた裏砂漠が広がっています。まるでSF映画に出てくる惑星のような荒涼とした大地に、自然の神秘を感じることでしょう。
神津島はその名のとおり、かつて伊豆諸島の神々が集ったと伝わる島。都心からは約180km離れており、竹芝桟橋から大型客船と高速ジェット船が運航しているほか、調布飛行場からは飛行機でアクセスすることもできます。
古くから漁業が盛んで、特にキンメダイが有名。脂がのった高級魚は、刺身や煮付けにして食事処や民宿で味わえます。
白い砂浜が延びるビーチやトレッキングが楽しい天上山など見どころが多い神津島ですが、外せないのが北部にある赤崎遊歩道。入江を囲む岩に木造の遊歩道が設置され、眼下に広がる海は透明度抜群の天然プール。魚影が濃く、スノーケリングで50cmクラスの魚に出合えることもあります。高さの異なる飛び込み台が用意され、夏は海水浴客でにぎわっています!
東京都心から約280km南に浮かぶ八丈島は、暖流の影響を受け1年中温暖な常春の島。竹芝桟橋から大型客船が出ているほか、羽田空港から飛行機も運航しており、距離のわりにアクセスしやすい島です。
島内にはハイビスカスやブーゲンビリアが咲き、南国リゾートの雰囲気が漂います。
八丈島のシンボルといえば、標高854mの八丈富士。登山道が整備され、山頂までは子供でも登れます。体力に余裕があれば、火口をぐるりと一周するお鉢巡りも楽しめますよ。登山の後は温泉で汗を流すのが定番。八丈島には6つの温泉があり、海を望む絶景温泉や、森の中にある隠れ家的な温泉など個性豊かです。
アクセス方法は船だけ。しかも片道24時間かかる小笠原諸島。海外よりも遠いといわれる島ですが、それでも何度も訪れるリピーターが多いのが特徴。圧倒的な自然の美しさと、一度行ったら絶対に戻ってきたくなる居心地のよさは唯一無二の魅力でしょう。
玄関口となる父島は、港周辺に宿や食事処、おみやげ店などが並び、のどかな空気に包まれています。
集落の目の前に延びる大村海岸をはじめ、島内には真っ白な砂浜が延びるビーチが点在。絶景を望む展望台など見どころが多く、海や山を楽しむオプショナルツアーも充実しています。なかでもいちばん人気なのはドルフィンスイムツアー。透明度抜群の海でイルカと一緒に泳ぐという夢のような体験。たいてい世界遺産区域に浮かぶ無人島、南島にも上陸するのですが、そこで出合う美景は忘れられない思い出になるはずです。
『地球の歩き方 東京の島々』のふたつ目のポイントは、東京の島ならではの魅力を紹介する特集ページ。個性豊かな島々の、さまざまな表情を切り取っています。
例えば「イルカ&クジラ」の特集。実は東京の島々は、ドルフィンスイムやホエールウオッチングが盛んなことで知られています。御蔵島や利島、小笠原諸島ではスノーケリングで野生のイルカと一緒に泳げるんです。ときにはイルカのほうから興味をもって、近寄ってきてくれることも!
また冬から春にかけては、小笠原諸島や八丈島でザトウクジラが見られます。海面から巨体をせりだすクジラの姿は神秘的。特集では、東京の島々で見られるイルカやクジラの生態も図解しています。
島でのんびり過ごしたい人には「温泉」特集がおすすめ。火山島である東京の島々には上質な温泉が多く、島の温泉を楽しみに訪れるのもあり。式根島は古くから湯治に訪れる人も多かった温泉地。写真の「地鉈温泉」をはじめ、海を望む3つの露天温泉でくつろげます。
ほかにも高台からの景色を眺めながら湯に浸かれる八丈島の「末吉温泉 みはらしの湯」や伊豆大島の夕日の名所「大島温泉 元町 浜の湯」、古代ギリシャの神殿を思わせる新島の「湯の浜露天温泉」などを紹介しています。
旅には酒が欠かせない!という左党に読んでいただきたいのが「島酒」特集。伊豆諸島では江戸時代から焼酎が造られ、現在でも9島のうち6島に蒸留所がある島酒天国。蒸留所がない利島や式根島、御蔵島も、島外の酒造所で焼酎を造っており、その島ならではの焼酎を飲みながら島の料理を味わうのが楽しみです。
「ご当地食材」特集では、キンメダイや明日葉など食材ごとに郷土料理を紹介しています。島酒との相性抜群の料理をたくさん掲載しているので、合わせて読んでくださいね。
『地球の歩き方 東京の島々』の3つ目のポイントは、旅情報にとどまらない歴史や地理、文化にもふれている点。その土地のことを多方面から知っておくと、旅が何倍にも楽しくなるはずです。
例えば「伊豆諸島・小笠原諸島の成り立ち」のページでは、東京の島々の特徴を紹介。火山活動で生まれた島々の成り立ちにふれています。2013年から断続的に続く噴火で大きくなった西之島は写真も掲載!
また島によって異なる地質についても解説。実は東京の島は、眩しいほどの白砂ビーチや漆黒の砂浜など、島によって砂の色が異なるのですが、その成り立ちについても紹介しています。
「伊豆諸島の神話・伝説」もぜひ読んでいただきたい特集。神津島の天上山に集まった神々が水を分配したと伝わる「水分けの神話」や、今でも風習として残る「日忌様、二十五日様、海難法師の伝承」など、想像力がかき立てられる話を掲載しています。
また「いつか島に住んでみたい」という憧れをお持ちの方には「島移住」の特集が役に立つでしょう。移住情報が揃うふるさと回帰支援センターの相談員に話を伺っているほか、実際に移住した方の体験談も掲載。仕事や学校など気になる情報も網羅しています。
さて、島旅を計画するのに欠かせないのが交通手段。特に旅情をそそる船での移動は、島旅の醍醐味といってもいいでしょう。本書では島への移動手段を徹底解説。竹芝桟橋と伊豆諸島を結ぶ大型客船「さるびあ丸」「橘丸」と、父島への唯一の定期船「おがさわら丸」は、船内図も入れて客室やレストラン、ショップなどの情報を載せています。
また船は天候や海況の影響を受けやすいので、そんな船旅の注意点、そして悪天候などで船が出なかったときにどうするか…などの対処法も紹介していますので、旅の前にご一読いただき、楽しく安全な島旅を楽しんでいただけると幸いです。
伊豆諸島と小笠原諸島の有人島を網羅した新刊ガイドブック『地球の歩き方 東京の島々』。なにしろ11島すべてを掲載しているので、今回紹介したページ以外にも見どころは盛りだくさん!
白砂が延びるリゾートアイランド「新島」、火山博物館と呼ばれるダイナミックな島内景観が魅力の「三宅島」、断崖絶壁に囲まれた秘島「青ヶ島」など、どの島も個性が際立っているので、全島制覇するのもいいのでは?全432ページ、何度読んでも楽しめる1冊になっています。
J14 地球の歩き方 東京の島々 伊豆大島・利島・新島・式根島・神津島・三宅島・御蔵島・八丈島・青ヶ島・小笠原―父島・母島―
永久保存版
地球の歩き方 Jシリーズ(国内)
2024/03/28発売知られざる魅力が満載のもうひとつの東京、伊豆諸島と小笠原諸島で構成される【11の島々】を圧倒的情報量で完全ガイド。
知られざる魅力が満載のもうひとつの東京、伊豆諸島と小笠原諸島で構成される【11の島々】を圧倒的情報量で完全ガイド。
TEXT: 『地球の歩き方J14 東京の島々』編集担当 高井章太郎(Atoll)
PHOTO: 三浦淳(U-mix)、吉川昌志、PIXTA
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
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