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「メートル」といっても、給仕長(メートル・ドテル)のことではなく、単位の話。私たちが何気なく使っている単位「メートル」は、18世紀末にフランスでその基準が算出されました。普遍的な基準を作るためと言っても、それまで慣れ親しんできた単位から人々は簡単に乗り換えられないわけで、当時広めるためにパリ市内にメートルの長さを示した原器が、16ヵ所設置されたそうです。そのうち2ヵ所が現在も残っています。
1つ目は市内6区リュクサンブール宮に面したヴォージラール通りの、宮殿から通りを挟んだ反対側にあるアーケードの端です。
2つ目は市内1区ヴァンドーム広場にある、司法省入口の左側です。
現存する2点のうち、設置当初から同じ場所に留まっているのは前者のみ。ちなみにオリジナルのメートル原器は、パリ郊外にある国際度量衡局に保管されています。ただし現在はこの原器を基準にしているわけではなく、1秒の299792458分の1の時間に、光が真空中を伝わる距離を1mと定めています。