キーワードで検索
島原では、「京の夏の旅」の目玉とも言える、 輪違屋さんの特別公開が行われています。
島原大門をくぐって「島原・輪違屋」さんに向かいました。
輪違屋さんは、新選組ゆかりの島原に現存する唯一の置屋さん。
今後もいつ公開されるかわからないという、とても貴重な特別公開となっています。
《島原の歴史》
島原は かつて50軒ほどの置屋さんと 約20軒の揚屋さんがあり
西郷隆盛・桂小五郎・坂本龍馬…といった 幕末の勤王志士達や、
近藤勇・芹沢鴨ら新撰組の面々も 利用していた所と言われています。
輪違屋さんは、元禄年間の創業以来320年以上も営業を続ける、
島原に現存する唯一の置屋さんです。
現在も揚屋さんと置屋さんを兼ね備えた現役の店で、日本で唯一「太夫」さんが居る所です。
島原の太夫さんと言いますと、毎年桜の時期に北区鷹ヶ峯の常照寺で行われる
「島原太夫の道中行列」が浮かんで来ます。
(写真は、2013年の常照寺・道中行列)
常照寺には、寛永二十年に三十八歳という若さで病死した吉野太夫のお墓があります。
花供養では、吉野太夫を偲び、鷹峯の源光庵近くから、太夫道中の後、
吉野太夫の墓前で舞を捧げ、境内では野点も行なわれます。
(2013年・常照寺・道中行列)
艶やかな太夫さんと、見事な道中傘を思い出しました。
(2013年・常照寺・道中行列)
《輪違屋さん》
輪違屋さんの表には「観覧謝絶」の札が掛かっています。
いわゆる「一見さんお断り」のお店です。
建物の中に入ると、至る所に輪違いの紋が施されています。
輪違屋さんと言いますと、浅田次郎さんの本「輪違屋糸里」に登場する糸里さんは、
「維新の名花」と例えられた「桜木太夫」さんがモデルだそうです。
この方は、"桂小五郎(木戸 孝允)の深い馴染みでのちに伊藤博文の愛妾となる"
とありました。
主の間からの眺め。
襖に貼られているのは、当時の太夫が常連さんに宛てて書いたという手紙。
恋の歌が流暢な字で綴られています。
座敷奥には、新選組の近藤勇の書が屏風に仕立てて置いてありました。
階段を上がり2階へと向かいました。
一階は写真OKでしたが、二階は残念ながら撮影禁止です。
二階では、3つの部屋を見ることが出来ます。
本物の紅葉を塗り込んでかたどった「紅葉の間」。
続いて「太夫の間」では、豪華な内掛けがありました。
そして、ここが見たかった。「傘の間」です。
傘の間の襖には、銀箔の無地に本物の大きな道中傘が張られ、部屋の襖を
全て閉めると4本の傘が見える様になっています。
道中傘には高の文字。(↓写真は、ポスターから)
時代を超える、素晴らしいデザインに感動しました。
また、床の間には桂小五郎(木戸孝允)の書が掛けられていました。
輪違屋さんの特別公開。
幕末と言う時代を、とても近くに感じました。
《輪違屋・特別公開》
○2014年7月12日~9月30日 ※10:00~16:00(15:30で受付終了)
○大人600円、小学生300円
○問い合わせ先 公益社団法人京都市観光協会 075-752-7070
○アクセス JR嵯峨野線「丹波口駅」から徒歩7分
今回の特別公開では、近くにある、「島原 角屋」さんも公開されています。