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水無月の大徳寺・高桐院。
前回、寄せて頂いた時は二月の雪景色でした。
真っ直ぐに伸びる参道に、足を踏み入れた瞬間から、
別次元の世界が広がります。
高桐院は、戦国時代を生きた細川忠興とその妻ガラシャが眠る
細川家の菩提寺。
青い楓の参道を抜けると山門。
山門を通ると書院が見えます。
書院に入り奥に進むと、赤もうせんの向こうに「楓の庭」。
楓と竹林と石灯篭の景色。
何と潔い景色なのでしょうか。
ここに眠られている細川忠興さんは、茶人でもありました。
茶道の師匠は千利休。
高桐院には、千利休ゆかりの品も多く書院は利休の邸宅を
移築したものです。
千利休は(1522年~1591年)、織田信長と豊臣秀吉に仕えて、絶対的な信頼を得ます。
しかし・・・独自の美意識を貫き、いかなる権力にも屈しない姿勢が
豊臣秀吉の逆鱗に触れ、切腹させられています。
「侘びさびの世界」を追求した千利休と、華やかな「桃山文化」を好んだ豊臣秀吉。
相容れないものがあったのでしょうか。
改めて戦国と言う時代の厳しさを感じます。
2013年の映画「利休にたずねよ」では、茶道に美意識を傾けた
千利休の人生が描かれていました。
千利休が説いた御茶の心得は、「一期一会」。
『あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ない、
たった一度きりのものです。だから、この一瞬を大切に思い、
今出来る最高のおもてなしをしましょう。』
高桐院、一期一会の景色。
晩秋の楓の庭は、美しい散り紅葉がありました。
真冬の、冷え込んだ日には、白い雪景色でした。
今は六月・・・雨に洗われた緑の木々が美しいです。
《高桐院》
◎ 所在地 京都市北区紫野大徳寺町73-1
◎ アクセス 地下鉄北大路駅2番出口→徒歩15分。
市バス1・205・206系統で5分、バス停:大徳寺前下車、徒歩5分。
◎拝観 9~16時 400円