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雨の大徳寺・高桐院。
秋になると、ここに来てしまいます。
紅葉には、まだ少し早くて 青もみじ覆う参道も
雨に濡れています。
高桐院は、戦国の時代を生きた細川忠興とその妻ガラシャが眠る
細川家の菩提寺。
高桐院は、『そうだ京都に行こう』1996年・秋に紹介されています。
ポスターの言葉は、
『大徳寺の数十もの諸堂塔が並ぶ境内は、寺町と言った雰囲気です。
二十一の塔頭の中でも高桐院の書院は、千利休の邸宅を移築したと
言われるだけあって簡素ながらも気品に満ちています。
紅葉が深まり、やがて散り始める頃ここの絵画的空間は
ピークを迎えます。散紅葉と言う日本語を、実感する瞬間です。』
・・・・・・と 綴られていました。
静かに降る雨。
静寂の時が流れています。
赤もうせんと、縁側の向こうは「楓の庭」。
一枚の絵の様な景色の中・・・・戦国と言う時代を生きた、
ガラシャさんの生涯を思いました。
細川ガラシャさん。(1563~1600年) 明智光秀の三女で、名は(たま)。
キリスト教に入信したのは1587年。
ガラシャの洗礼名は、その時から。
戦国の荒波の中、関ヶ原の戦いに際し、石田三成から人質として
大坂城に入ることを強要されますが 承知せず、家老に胸を突かせて、
亡くなられています。
ガラシャさん、37歳でした。
才にも文にも長けた、美しい女性だったそうです。
辞世の句
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
四百年の時を越えて届く言葉。
高桐院。もうすぐ紅葉が始まります。