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嵯峨野・鳥居本の平野屋さんです。
嵯峨野も、ここの所の冷え込みで 紅葉はドンドン進んでいます。
平野屋さんから清滝トンネル手前には、
愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)があります。
夏に寄せて頂いた時は、青もみじでした。
今は、色づいた紅葉の中に 沢山の羅漢様が 鎮座しておられます。
愛宕念仏寺は、天台宗の寺院です。
別名・千二百羅漢の寺とも 言われています。
夕暮れが迫って来る時間で、時雨れ雨が降り出しました。
羅漢様の苔は 雨に濡れて より深い表情をされていました。
そうだ京都に行こうの言葉が、浮かんで来ました。
「紅葉の中で、仏さまに 出会ってしまいました。
急いでケータイを切ります。あしからず・・」
嵯峨野の道を下がって祇王寺です。
時雨れ雨が降り 暗くなって来ました。
この辺りは 山が近く 夕暮れの早い所です。
祇王寺は、もみじと竹林の中 もう一つの平家物語のある所です。
光の届かない 深い緑の世界です。
苔むした庭園には 散りもみじが見えます。
祇王寺は、その名の示すとおり、平家物語に登場する白拍子(舞いを踊る人)の
祇王・祇女・母・仏御前 が 念仏に専念した尼寺です。
祇王21歳 妹の祇女19歳 母 45歳 仏御前17歳でした。
竹林は覆う様に 空を閉ざしています。
時の権力者・平清盛に翻弄され たどり着いた空間。
平家物語を語る 琵琶法師の 言葉は
『 祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり 沙羅雙樹の花の色
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、唯 春の夜の夢のごとし。』
夕暮れの祇王寺・・・
竹林ともみじの中 風は静かに渡っていました。
祇王寺を出て、嵯峨野街道が見える陸橋に上ると
紅葉深まる 嵯峨野と山々が見えました。