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バレンシアで一番敬愛されている女性。それは、聖母広場にある聖母聖堂の中におわしますマリア様、
聖母デサンパラードス(Virgen de los Desamparados)でしょう。バレンシア市、及びバレンシア州の
守護聖母です。
<左の建物が聖母聖堂。真ん中は大聖堂。奥に見えるのはミゲレテの塔>
聖母聖堂は地元の信者の姿がほとんど。
日に数回執り行われるミサの時間以外にも、
常に多くの人が訪れます。聖堂の、
ちょうど聖母像の正面に当たる壁には
ガラスになっている部分があるのですが、
これは聖堂が閉まっている時間でも信者が
聖母の顔が見られるようにとの配慮だとか。
聖堂の中は、豪華絢爛なカトリックの世界で、
これも一見の価値があります。
スペイン語でlos desamparadosというのは、身寄りのない人々という意味です。その名が示す通り、
15世紀のはじめにバレンシアにつくられた精神疾患者や孤児たちを収容する施設の聖母だったとのこと。
このデサンパラードスの聖母に対する信仰は、なんと約600年も続いていることになります。
ほとんどが聖人か聖女に由来するものです。
中にはそのまま、ヘスス(=イエス)という
男性名も。バレンシアには、マリア・デ・ロス・
デサンパラードス(愛称アンパロ)という女性が
大勢います。どちらかというと、年配の方に多いかな。
もちろんこれは、この聖母デサンパラードスに
ちなんだ名前です。もしバレンシア以外の地方で
この名前の人に出会ったら、「元はバレンシア
出身ですか?」と聞いてみては(^^)?
毎年5月の第2日曜日は聖母デサンパラードスのお祭り。聖堂から担ぎ出されて大聖堂に行ったり、
町中を練り歩く聖母像を見ようと、大勢の人が押し寄せます。動けないほどの人で埋まった聖母広場で、
それでも少しでも聖母像に近付こうとする人々の熱狂は印象的です。この日ほど、聖母がバレンシアの
民衆に愛されていることを感じる日はありません。
<火祭りの時は聖母広場に巨大レプリカが登場し、首から下の木枠は献じられた花で覆われていく>
バレンシアにお越しの際は、ぜひ聖母聖堂に立ち寄り、バレンシアのマリア信仰の原点である
聖母デサンパラードスをご覧ください。ただ、ミサの際は、参列者の邪魔にならないような見学を
心がけたいですね。
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