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バスや車でスペインを旅していると、高速道路の傍らに立つ大きな黒い闘牛の看板を見かけます。
高さは14mとかなりの大きさ。お土産屋さんでは各種グッズが売られ、スペインのシンボルと言っても
過言ではないでしょう。これを見ると、遠くに富士山が見えた時のような嬉しさを感じるんですよね(^^)
私が初めてこの看板の存在を知ったのは、1992年に公開されたビガス・ルナ監督の映画
『ハモン・ハモン』でした。余談ですが、この映画は、今は夫婦のペネロペ・クルスとハビエル・バルデムの
出会いだったとか(^^)
この黒い闘牛は、ワインメーカー・オスボルネ(英語ではオズボーン)社のブランデー『ベテラノ』の宣伝のため、
1956年にマヌエル・プリエトというアーティストがデザインした看板でした。最初に主要幹線道路沿いに
建てられたときは4m、それから7mとなった後に14mにまで成長(笑)するものの、1988年にわき見運転による
交通事故防止の目的で、広告看板は道路沿いから一斉撤去するお触れが出ます。本来ならこの黒い闘牛の
看板も消え去るはずだったのですが、30年あまりの間にすっかり人々の心をつかみ、宣伝の文字は一切
なしの状態で残されることになったのです。
今はすっかりとスペインの風景の一部となっているこの看板、現在は、カタルーニャ、カンタブリア、
ムルシアを除く14の自治州とメリージャに、計90あまり立っています。一番数が多いのは、オスボルネ社の
あるアンダルシア州。ここバレンシア州にも11あるとか。なお、カタルーニャ州にあった最後の看板は、
2007年にカタルーニャ独立を目指すグループによって壊されてしまいました。スペインの複雑な民族
問題にまで、この闘牛が関わるとは・・・。ムルシアでは来年中に再びこの看板を立てる計画があるそうですよ。
バスや高速道路でスペインを旅行される皆さんが、この黒い闘牛に巡り合えますように!
(9月お題 "わたしの街のご当地キャラ")
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