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昨年の12月にバレンシアにもAVE(スペイン一の早さを誇る高速列車)が開通し、
バレンシア‐マドリー間はこれまでの3時間半から一気に1時間半に短縮されました
(もちろんルートも短縮されています)。これで万時便利になったかと思いきや、実は弊害も・・・
これまでRENFEのターミナル駅は、町の中心に位置する北駅(Estacion del Norte)ひとつでした。
この駅舎は今から100年前に建てられたモダニズム様式で、バレンシアを象徴するオレンジの
飾りがたくさんついた外装やステンドグラス、モザイク装飾が印象的なオリジナリティ溢れるつくりで、
一見の価値があります。ただ、町の中心にあるだけに拡張できず、スペイン第三の都市には
見あわない小さな駅でした。
そこで、AVEの開通を機に北駅から南に約1kmの場所に新しい駅が完成。バレンシア出身の
印象派画家の名前にちなんだホアキン・ソロージャ駅(Estacion de Joaquin Sorolla)です。
ここに発着するのは、AVEのほか、長距離線のEuromedやAlvia。
近郊線や中距離線、また長距離線でもTalgoやAlarisは従来通り北駅です。
バレンシアから移動する際には、どちらの駅から出るのか事前に確認することをオススメします。
基本的に切符を持っていれば、両駅をつなぐシャトルバスに乗車できますが、
そうでない場合は自力で移動しないといけません。最低15分は歩く覚悟が必要(^^;)
大きなスーツケースがあったら、慣れない道を歩くよりも迷わずタクシーを使う方がいいですね。
観光で来る場合、北駅から歩ける中心街に宿をとる方はかなりいることと思いますが、
次の目的地に行く切符を駅に買いに行く時も要注意。
ホアキン・ソロージャ駅発の列車の切符は北駅では買えません。同じRENFEなのに不便ですよね。
実は、このホアキン・ソロージャ駅は仮駅舎なんです。将来的に、現在RENFEが所有する土地
(現在は町の中心にふさわしくない空き地と廃墟に車庫)を大規模に再開発し大きな公園をつくる計画があるとか。
鉄道駅はすべて地下になり、歴史あるいた北駅の駅舎は公園内に保存されるそうです。
まあ、大不況に苦しむスペインのこと。どのくらい先に実現されるのか、まだまだわかりませんね。