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大徳寺の塔頭寺院、高桐院に行きました。
前回寄せて頂いたのは六月の梅雨の時。
あれから夏を越え、初秋が過ぎて、今は十月も終わり。
秋は、進んでいるのでしょうか。
高桐院は、大徳寺の中で西北の一角に位置して、約4,000坪の敷地で、
大きな木々と竹林に囲まれています。
表門は創建当初のもので、大名の寺(細川家の菩提寺)らしく
豪壮な構えをなしています。
参道に足を踏み入れた瞬間から、別次元の世界が広がります。
真っ直ぐに延びる参道は、約50m。
直線の参道の左右には楓の木々と竹林。
夏には瑞々しい青もみじ、秋には紅葉の参道となります。
参道の竹の手すりは、高桐院でとれた孟宗竹(もうそうだけ)が使われて
いるそうです。
参道の上を見ると、色付き始めたもみじが見えました。
秋が進み、紅葉が始まっています。
一年ぶりに見る紅葉に、見入ってしまいました。
書院に入りました。
書院の建物は千利休の邸宅を移築したものです。
赤もうせんの向こうに見えるのは、楓の庭。
楓の庭には、石も築山も白砂も池も何もなく、石燈篭が一基。
そして楓と竹林の潔い景色です。
高桐院は、参道から書院、楓の庭の隅々まで、
全てが見事なまでの視覚的設計がされている事に気付きます。
庭の楓は、樹齢100年を超えるものが多く、中には300年の
古木もあるそうです。
高桐院は京都観光の中でも人気の寺院で、年間約6万人が訪れる参拝者の
1/3が、11月の一ヶ月間に集中します。
赤もうせんには、木々のシルエットが映っていました。
高桐院は、戦国時代を生きた細川忠興とその妻ガラシャが眠る
細川家の菩提寺。
一枚の絵の様な景色の中に戦国と言う時代を生きた、
ガラシャさんの生涯も浮かんで来ます。
細川ガラシャさん。(1563~1600年) 明智光秀の三女で、名は(たま)。
キリスト教に入信したのは1587年。
ガラシャの洗礼名は、その時から。
才にも文にも長けた、美しい女性だったそうです。
辞世の句は、
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
四百年の時を越えて、届いて来る言葉を残されています。
高桐院、楓の庭。
一枚の絵の様な景色。
もみじが色付き始めました。
いよいよ高桐院が、一年で一番賑わう季節がそこまで来ています。
《高桐院》
◎ 所在地 京都市北区紫野大徳寺町73-1
◎ アクセス 地下鉄北大路駅2番出口→徒歩15分。
市バス1・205・206系統で5分、バス停:大徳寺前下車、徒歩5分。
◎拝観 9~16時 400円