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明治から大正、昭和にかけて活躍した、四条派の日本画家・
木島櫻谷(1877~1938年)の旧邸「櫻谷文庫」(北区等持院東町)の
特別公開に行って来ました。
(公開は、三月の金・土・日。600円)
日本画家・木島櫻谷さん。
お名前でピンと来なくても、この絵は何所かで見た人も多いと思います。
雪と竹林とキツネの絵。
題名は《寒月》。
木島櫻谷は、明治10年、京都市中京区三条室町御倉町の商家に生まれ、
京都市立商業学校を中退、日本画家今尾景年の画塾に入門、
同時に山本谿愚について漢詩を学びました。
明治40年、第1回文展に「しぐれ」で2等賞に入選、第6回展まで連続入賞し、
大正2年第7回展では、今尾景年にかわって審査員を務め、大正元年に
京都市立美術工芸学校教諭、大正4年京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)
教授となりました。
その後、大正元年頃、御池両替町から衣笠等持院の地に引っ越しています。
その時に母屋(和館)と収蔵庫および展示室(洋館)、アトリエ(画室)が
建てられました。
いずれも櫻谷文庫として国の登録有形文化財に登録されています。
櫻谷が、衣笠北野白梅町に引越して以降、
土田麦僊、金島桂華、山口華楊、村上華岳、菊池芳文、堂本印象、
西村五雲、小野竹僑、宇田荻村等・・・・京都画壇の画家たちが
現在に至るまで数十人、衣笠周辺の地に移り住むようになりました。
櫻谷文庫は、桜谷が逝去した2年後の1940(昭和15)年に
設立された施設で、木島桜谷自身の遺作、習作やスケッチ帖とともに、
櫻谷の収集した絵画、書などの書籍1万点以上を収蔵しています。
今回の特別公開では「櫻谷と家族」をテーマに
雛飾りが展示されています。
櫻谷家に伝わる、雛飾りの数々。
雛飾りからは、明治・大正・そして昭和にかけての
時代も伝わって来ます。
雛飾りと共に、人形さんや玩具も展示されています。
大砲のおもちゃ。
ふたたび絵の世界に戻って、
素晴らしい掛け軸は「獅子」。
そして、こちらは、櫻谷手描きの婚礼衣装。
櫻谷が孫のために準備したという内掛けです。
白地に金で描かれた梅の花。
親族を大切にした櫻谷さんの思いが伝わって来る内掛けでした。
三月の「櫻谷文庫」には、日本画と雛飾りの世界が広がっています。
≪櫻谷と家族。桃の節句 お雛様≫
○開催期間: 2015/3/1~3/29の間の金・土・日 10:00~16:00(受付終了)
○開催場所: 木島櫻谷旧宅(京都市北区等持院東町56)
○料 金: 600円
○主 催: 公益財団法人櫻谷文庫
○お問合せ: 075-461-9395 info@oukokubunko.org