キーワードで検索
京都も昨夜から今朝にかけて、激しい雨でした。
雨が上がり、四条縄手にある「手ぬぐいの永楽屋さん」。
お店前に飾られた、青もみじ・紫陽花・舞妓さんの手ぬぐいが素敵です。
縄手を少し歩いて、祇園白川「辰巳大明神」に来ました。
辰巳大明神は、辰巳の方角を守る神社であったと考えられますが、
今では祇園の芸舞妓さんからの信仰を集める、芸事上達にご利益のある小社となっています。
辰巳大明神から左を見ると、巽橋から切通しの景色。
そしてこちらは、白川沿い朱塗りの玉垣。
朱塗りの玉垣から少し進むと、「かにかくに碑」。
歌碑には 祇園をこよなく愛した歌人・吉井勇の詩が 刻まれています。
『かにかくに 祇園はこひし 寝るときも 枕のしたを 水のながるる』
歌碑は、昭和30年に吉井勇の古希を記念して建てられました。
かつて・・・この石碑のある所には、「大友」と言うお茶屋がありました。
お茶屋「大友」の女将「磯田多佳」は祇園甲部の芸妓さんでしたが、
一方で夏目漱石、谷崎潤一郎、吉井勇、志賀直哉、高浜虚子、浅井忠、横山大観など
多くの文学者や芸術家と交流した歌人であり、「文学芸妓」と呼ばれていました。
時代が、戦争後期に入り、戦局が悪化して、お茶屋「大友」も撤去され
多佳さんは、終戦の年に亡くなられています。
多佳さんが好きだった花は紫陽花。
彼女は終生、雨の日と紫陽花を好まれていたそうです。
今、白川沿いには、あちこちに紫陽花が咲いています。
咲いた紫陽花に、多佳さんの歩まれた時代を思いました。
《祇園白川》
〇住所 京都市東山区新橋通周辺 。
〇アクセス 京阪「祇園四条駅」より徒歩3分。
京阪「三条駅」より徒歩5分。
阪急「河原町駅」より徒歩5分。