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初めまして!「地球の歩き方」岡山特派員として、今回から活動をさせていただきますmamiです。
よろしくお願いいたします。
ガイドブックには載っていない岡山の魅力ある情報をたくさん発信できたらいいなぁと思っています。
さて、秋といえば「祭り」です。岡山県で最も歴史のある祭りのひとつであり県下三大祭のひとつに数えられる「備前加茂大祭」をご紹介しましょう。今年は10月15日(日)に開催されます。
加茂大祭は全国でも珍しい奇宮祭という形式で行われます。奇宮祭とは地域にある複数の神社が集まり合同で祭りを行うことです。加茂大祭に集合する神社は、鴨神社、松尾神社、化気神社、素盞鳴神社、日吉神社、八幡宮、三所神社、天計神社の八社です。
総社宮には、未明から加茂郷八社の8基の神輿が集まり、この総社宮を合わせた9つの神社で大祭を行います。遠い神社では真夜中の2時に総社宮に向けて出発するそうです。7時から「お入り」と呼ばれる各神社のお神輿行列が総社宮に入る儀式が始まります。「お入り」が行われている最中は観光客が境内へ入ることはできないので要注意です。
「お遊び行事」の奉納です。
「お遊び」といっても神事のひとつです。薙刀を豪快に振り回すたびに歓声が上がります。
「棒使い」の奉納
棒術のように激しく打ち合うものではなくお囃子にあわせて、ゆっくり打ち合う「舞い」のようなものなので子ども達も参加しています。
獅子の高さを競い合う「継ぎ獅子」。
獅子頭を持った人が獅子の身体になった人の肩に乗り高さを出しています。
クライマックスはお囃子や獅子を先頭にした「御神幸」です。この「加茂大祭」では法被姿だけではなく紋付羽織、袴の正装で参加している人が多く見受けられます。それだけ、大切に守り伝えられている大祭だと思います。
「御神幸御供えの儀」
仮宮殿から金色の8基の御神輿が外に出され砂埃を巻き上げながら、勢いよく境内を練り歩きます。
そして、8基の神輿が横一列に並び、担ぎ手の雄叫びとともに持ち上げられ、数分間の停止。荘厳な眺めで会場は盛り上がります。この祭りの中でいちばんの見どころではないでしょうか。
一連の奉納行事が終わると神輿は鎮座していた建物に戻り、順次、総社宮を後に各神社へと戻っていきます。平安時代後期、疫病退散を祈願したのが、この祭りの起源と伝わり、その伝統は今なお受け継がれています。笛や太鼓が町中に鳴り響き、雅やかで勇壮な一大絵巻のような祭りです。