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初春のお慶びを申し上げます。
本年も宜しくお願い致します。
イビサの年末年始の過ごし方。
クリスマスは12月22日の宝くじの当選番号を読み上げる子供達の声に始まり
3人の王様がイエス・キリストの誕生祝いをもって馬小屋を訪ねる1月6日に終わると言います。
「クリスマス」には家族が集まります。
そして親戚周りをします。
イビサやマジョルカの人達に聞くと、元々は
24日の夜にクリスマスの食事をするのは、スペインでも本土の人達か、外国人で
イビサやマジョルカの家庭では25日の昼食がクリスマスの食事だったそうです。
最近では24日の夜も25日の昼も、少し特別な食事を用意します。
我が家はマジョルカの家系なので、24日の夜は魚介類で、25日の昼は子豚のオーブン焼きでした。
「大晦日」は、大体友達の家族が何軒か集まり年明けをお祝いします。
マドリッドのプエルタ・デル・ソルにある時計台の鐘をテレビで聞きながら年越しをします。
<写真 Diario Publicoより>
そして12時の鐘が1つ鳴る毎に葡萄を1つずつ食べます。
「年明け」を葡萄とシャンパンでお祝いすると、若い人達はそれぞれの友人達に会いに出掛けます。
今年は改修工事で閉まっていましたが、クラブパチャは、唯一冬の間も開いているクラブで、
そこに行けば誰かに会えるので大勢が集まり、朝までごった返します。
サン・アントニオにはお酒の飲めない未成年が踊りに行けるテントが用意されていました。
「お正月」はおばあさんが元気なお宅では、大体おばあさんが家族を集めて食事に呼んでくれたりします。
我が家では簡単なお節料理を用意します。
日本のお年賀状に代わるクリスマスカードの習慣は、携帯電話やPCからのメッセージに取って代わってしまい、
元旦はメッセージの送りあいで時間が過ぎます。
長いクリスマスのクライマックスは、1月6日「 Los Reyes(ロス・レイエス)の日」(日本語で公現祭、英語でEpiphany)です。
5日の夜に3人の王様が町にやって来ます。イビサやマジョルカの場合、王様たちは船に乗って港に着き、そのあと町の中を行進します。
キリストがプレゼントを受け取った様に、子供達はその日にプレゼントをもらいます。
王様から直接もらう子供達もいるし、次の日の朝(6日)目が覚めると家に置いてあったりということもあります。
東方の3賢者は本来天文学者で、それぞれ青年、壮年、老人と年齢の異なる賢者だったようですが、
スペインでは15世紀頃より、東方の3賢者はそれぞれヨーロッパ、アジア、アフリカからの王様たちということになりました。
各家庭ではベレンというイエスの誕生を小さなお人形を使って再現したものを飾ります。その馬小屋の周りの景色や村の様子なども飾ったりします。
いつの頃からかクリスマスツリーも飾られるようになり、家の中にツリーとベレンと両方を飾っている家庭もあります。
プレゼントも王様の日だけでなく、クリスマスの日にもあげる親御さんもいます。
今年はイビサの町には毎年飾られていたベレンが見られませんでした。写真はマジョルカの市役所に飾られていたベレンです。
そしてクリスマス最後の締めに、「Roscon de Reyes(ロスコン・デ・レイエス)」というお菓子を食べます。
このパンのようなお菓子の中には、小さなセラミックの王様の人形とそら豆が1つずつ隠されています。
そら豆が当たった人は、そのお菓子代を支払わなければならないとされていて、誰が当たるかいつも楽しみです。
こうして最後まで笑いを絶やすことなくクリスマスがようやく幕を閉じます。
良い年となりますように。
史江