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名古屋の食べ物と言えば、こてこての八丁味噌がかかった所謂「名古屋めし」を思い浮かべる方も多いことと思いますが、実は名古屋には和菓子の名店も数多く存在しています。
名古屋を統治していた尾張徳川家は、御三家の筆頭格であり、諸大名の中で最高の格式を有した正に名門中の名門の家格です。茶の湯は当時の武士のたしなみの一つで、尾張徳川家では十二代当主の斉荘をはじめとする歴代の当主が茶の湯を愛好したと伝えられています。
他の城下町と同様、名古屋でも茶の湯を楽しむ際に添えられる「和菓子」が発展して行き、後世に残る銘菓が生まれました。
数ある名古屋の和菓子の名店の中で、特に人気のあるお店が今回ご紹介する「芳光」さん(名古屋市東区)です。こちらのお店はわらび餅が有名で、あの林先生が「必ず喜ばれる名古屋の和菓子御三家の一つ」とテレビで紹介し、大評判となりました。
芳光さんのわらび餅は、とろんとした柔らかさが特徴で、食べると上品な甘さが口の中に広がります。特に初めて食べた時に感じる衝撃は相当なもので、誰もが「何これ!美味しい!!」とびっくりするほどの美味しさなのです。
●10個購入して6個と4個の箱に分けてもらいました。
今回病気で都内の病院に入院している母に、芳光さんのわらび餅を持って行ったところ、普段は食欲がないと言ってあまりご飯を食べない母が、「このわらび餅は今まで食べた中で一番美味しい!こんなに美味しいのは初めて!!」と言って2個をペロリと平らげてしまいました。お茶の先生をしていた母が言うくらいですから、相当美味しかったのだと思います。
●全体にきな粉がまぶしてあります。如何にも美味しそうな感じです。
●言葉ではうまく表現できませんが、とろりと口の中でとろけるような食感です。
夏のイメージが強いわらび餅ですが、芳光さんではわらび餅は10/1~6/30までの期間しか販売していません。お店の方にその理由を伺ったところ、「日持ちがしないため、常温で美味しく食べてもらえる気候の時期にしか販売していません」とのことでした。まさに食べるなら「今でしょ」と言う感じですね。
また、芳光さんでは地方発送は行っていないため、こちらのわらび餅を食べるには、名古屋に足を運ぶか、誰かに買ってきてもらう以外ありません。
絶品のわらび餅を求めて県外から訪れる方も少なくないようですが、公共交通機関で行くにはやや不便なところにあります。
どうしても食べたいと言う方は、数は少ないながらJR名古屋高島屋(月・木限定)、名古屋三越栄店(木限定)、三越星が丘店(火・金限定)でも販売していますので、チャレンジしてみて下さい。
●店内はこんな感じです(お店の方に許可をいただいて撮影しています)。
●最中など生菓子以外の商品も置いてあります。
前段で林先生がテレビで紹介したと書きましたが、このお店を全国区にしたのは、女優の川島なお美さんです。彼女が出演したテレビ番組の中で「宇宙一美味しいわらび餅」と紹介したことで、名古屋ローカルのお店から、全国区のお店になりました。
生前「私の体はワインでできているの。私の血も肉もワイン」と言う名言を残した川島なお美さんですが、ひょっとすると彼女の体の一部分はわらび餅で出来ていたのかもしれません。それくらいお気に入りのお店だったようです。
芳光さんの本店にはイートインコーナーがあり、店内でわらび餅を食べることが出来ます。出来立てのわらび餅を食べるのが一番美味しいと思いますので、ちょっと不便ではありますが、是非本店に足を運んでみてはいかがでしょうか。
【お店の情報】
芳光
場所:愛知県名古屋市東区新出来一丁目9番1号
電話:052-931-4432
営業時間:平日・祝祭日/9:00~18:00
駐車場:4台
定休日:日曜日・年始(1/1~1/3)
※ホームページはありません
価格:わらび餅 1個295円
【参考リンク】