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12月24日から続くクリスマス本番も明日で終わり。明日1月6日は公現祭とよばれ、スペインの祝日になっています。前日の夕方から夜にかけて、各地でカバルガタ・デ・レジェス(cabalgata de reyes)というパレードが催されます。子ども達が楽しみにしているこのパレードの主役は、東方の三賢王(三賢者、三博士)です。イルミネーションや音楽、多くの山車でにぎやかなパレードではお菓子がばらまかれることが有名で、たくさんもらうためにレジ袋持参で見に行く子ども達の姿が目立ちます。
<東方の三賢王は、白髪のメルチョール、若いガスパール、黒人のバルタサールの3人>
聖書によれば、三賢王は西の空にひときわ輝く星を見つけ、救世主の誕生を知ります。そしてラクダに乗り、導かれるまま西へ西へと向かうのです。1月5日の夜中に無事キリストのもとにたどり着き、贈り物を捧げます。この贈り物は、黄金、乳香、没薬だったと言われています。このエピソードにのっとり、スペインでは1月5日の夜に三賢王がラクダに乗って子ども達にプレゼントを持ってくることが伝統です。もっとも最近ではサンタクロースの台頭が目覚ましく、クリスマスイブの夜にはサンタクロース、公現祭前夜には三賢王からプレゼントをもらう子ども達が増えていますが・・・(^^;)
5日から6日にかけて食べるのが、ロスコン・デ・レジェスというお菓子。今日はロスコンの箱を持って歩くお父さんやお母さんを何人も道で見かけました。ちなみにわが家は昨年買っておいしかった地元のバスク系のお菓子屋さんに電話をしてみたのですが、なんと午前中の時点で今日は完売!! 明日で予約を入れました。ということで、明日までお預けです。
これはドライフルーツやナッツで飾られた大きなドーナツ型をしたパンで、横半分に切って中に生クリームなどの詰め物をしているものもあります。紙製の王冠がついていることがお約束。ちなみにドライフルーツは、王様の冠の宝石を現しているのだとか。中には小さな陶器人形が隠されていて、それが当たった人は王冠をかぶってその日は1日王様になれます。また、乾燥そら豆も入っており、これが当たった場合はロスコン・デ・レジェス代金を払うことになっています。子どもにとってはこんなことでも楽しくて仕方ないんですよね。
この2日間でいったいどのくらいの人がロスコンを食べるのか、とても興味があります。子どもはほぼ100%食べていると思われるので、日本でいうクリスマスケーキのような存在でしょうか。
何人もで切り分けて食べる大きさなので旅行者が食べる機会はなかなかないかもしれませんが、ロスコンを売っているケーキ屋さんやパン屋さんにカフェが併設されていたら、そこで一切れだけオーダーできることも。バレンシアでは、Dulce de LecheやLa Noaで見たことがあります。機会があればぜひお試しくださいね。