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1月5日の夜、東方より王様が3人やってきます。
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本来はペルシア(今のイラン)の占星学者でもある司祭たちが、ユダヤ人の王が誕生したことに気付き
輝く星に導かれて厩で生まれたイエスに贈り物を届けに行った日のお祝いです。
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今は賢者ではなく王様です。3人の王様たちが子供たちに贈り物をもってきます。
王様たちは各町にやって来るので、国レベルで考えると相当な数の王様が出動します。
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イビサは島なので、イビサ市、サン・アントニオ市そしてサンタ・エウラリア市には王様たちは船で到着します。
王の名は、メルチョーㇽ(Melchor)、バルタサーㇽ(Baltasar)、そしてガスパーㇽ(Gaspar)です。
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(写真:Diario de Ibiza)
メルチョーㇽはヨーロッパを、バルタサーㇽはアフリカを、ガスパーㇽは中近東を象徴し
彼らの贈り物は「黄金」、「乳香」と「没薬(もつやく)」でした。
「黄金」は王様としてのイエスへの贈り物。
「乳香」は樹脂でできた香料で、古代エジプトより神へ捧げる神聖な香として使用されており
神としてのイエスへの贈り物。
「没薬」も樹脂でミルラとも呼ばれ、ミイラを作る際に死体の身体に防腐剤として塗られたり、
殺菌作用があるので場所を清めるために焚かれたり、鎮痛薬として使用されたり、今でも
ミサや儀式に焚かれるこの香料はいずれ受難を背負い人として死ぬイエスへの贈り物、という意味が
あったようです。
そういう意味は既に忘れ去れ
子供たちは王達の到来を心待ちにし、パレードでまかれるキャンディ拾いを楽しみます。
到着後の王のパレードの今年のテーマは「くるみ割り人形」。イビサ市のパレードには400人が参加。
市が用意したキャンディの量は1500キロ。想像できない量ですね。
(写真:Arguiñe Escandón de Periodico de Ibiza)
子供たちへのプレゼントは
市役所に前もって預けておいたものを王様から直接もらったり、パレードが終わって家に帰ると
家に届いていたり、翌朝起きると届いていたり。
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6日の食事は特にこれといった決まりはないのだけれども、「ロスコン・デ・レイエス」という
お菓子をいただきます。ローマ時代からあったというこのお菓子、その当時は中にソラマメを隠し
食べる時にソラマメが当たった人がその日の王様になったようですが、今は中にソラマメと小さな
王様の陶人形が隠されていて、ソラマメに当たった人はそのロスコン代を支払うことになっています。
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この王様の日が終わると2学期が始まります。
イビサでもこの時期、早朝は2度ぐらいまで下がります。
気持ちを切り替えて頑張っていきましょう。
良い1年となりますように!
(写真:筆者)