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メディアやインフルエンサーなどを招いて開かれた、ギャラリー・ラファイエットと巡るノルマンディーへのプレスツアーも2日目に入りました(前日の様子は「パリから手軽に遠出!今夏注目のノルマンディーへプレスツアーに参加してみた(1日目)」を参照)。
カンやドーヴィル周辺を紹介した1日目が終わり、2日目は宿泊したカナップヴィルのホテル、マノワール・デ・ポルト・ド・ドーヴィルから車で北方向にある港町ル・アーヴルへ向かいます。
ル・アーヴルもカンなどノルマンディー地方の町と同様に、第二次大戦で町並みが大きく被害を受けた場所です。そのため戦後の現代建築が立ち並んでいます。2日目はそれら建築群を巡りました。
まず最初に着いたのが公共プール「レ・バン・デ・ドック」です。デザインはフランスの建築家ジャン・ヌーヴェルによるもの。公共のプールというと、どうもお役所の無機質なものをイメージしてしまいますが、同所は至る所にジャン・ヌーヴェルのセンスが散りばめられています。
ル・アーヴル市民は普段通り何気なく館内で泳いでいますが、こういったところを普通に使える市民の皆さんは本当に幸せです。
【データ】
Les Bains des Docks(レ・バン・デ・ドック)
住所:Quai de la Réunion 76600 Le Havre
開館時間:10〜20時(金曜は〜22時)
定休日:無
最寄り駅:Gare du Havreから徒歩15分
次に訪れたのが町の中心にあるオスカー・ニーマイヤー図書館です。
同所は「ル・ヴォルカン」と呼ばれる劇場と、オスカー・ニーマイヤー図書館が入る2棟の構造物からなっており、地上より一段低くした部分で繋がっています。オスカー・ニーマイヤー図書館の間取りの美しさは群を抜いており、内部も部屋や本棚が円を描くように配置。こちらも公共の施設で、市民が普通に使える建物です。
【データ】
住所:2 place Niemeyer, 76600 Le Havre
開館時間:10〜19時(土曜は14時〜17時30分)
定休日:月曜
最寄り駅:Gare du Havreから徒歩20分
午前に2ヵ所を見学した後はランチへ。1軒家をそのまま使ったレストラン「レ・ザンファン・サージュ」に向かいます。
ここでのお酒は、参加者の満場一致で夏らしくワインのロゼを。前菜としてタパスを皆でシェアして、私は主菜にマグロのたたきを注文しました。デザートは畜産業が盛んなノルマンディーらしく、フロマージュ・ブランを選んでみました。
料理もおいしかったのですが、レストラン内のインテリアもシックにまとまっていて、とても良い雰囲気です。
【データ】
住所:20 rue Gustave Lennier 76620 Le Havre
営業時間:12時〜21時30分
定休日:日曜
最寄り駅:Gare du Havreから徒歩20分
食事の後は、レストラン内で地域で活躍するクリエイターさんたちと顔合わせ。ニューヨークっぽさとル・アーヴルをミックスさせた「LH」やルーアンの「Jeanne a dit」といった服飾ブランド、麻のバッグがかわいいメード・イン・フランスの「Grenouiile Rouge」、ノルマンディー産の麻を100%使って織られたリネン製品の「Embrin」の各担当者さんが、商品を説明してくれました。
(Grenouille Rougeのバッグ)
(Embrinのリネン製品)
最後の目的地はオーギュスト・ペレの集合住宅です。第二次大戦で破壊されたル・アーヴルの町は、1945年から1964年にかけて再建されましたが、その時に都市計画を手がけたのがフランスの建築家であるペレでした。
鉄筋コンクリートという新しい工法を用い、戦争で失った住民に対する迅速な住宅供給を行うとともに、整った都市開発を成功させました。その芸術性が評価されて世界遺産にも登録されています。その1つが今回訪れたアパートです。
室内の装飾も1950年代のインテリアで統一されています。70年前の内装ですが、あまり古く感じないのは、デザインが洗練さによるものでしょう。
【データ】
住所:181 Rue de Paris 76600 Le Havre
開館時間:ガイドツアーでの見学
定休日:無
最寄り駅:Gare du Havreから徒歩20分
ペレの建築の見学が終わった後は、ル・アーヴル駅から列車でパリへ。見所が満載だった今回のプレスツアー。新しい発見もたくさんありました。ノルマンディーはパリから行きやすい場所ですので、ぜひ皆さんも訪れてみてください!