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日系2世のブラジル人画家・大岩オスカールさんの展示に、パリ在住の2人の画家・田中麻記子さん、カミーユ・フォンテーヌさんを交えた特別展が、2019年9月18日から12月14日までパリ日本文化会館で開かれています。オリンピックをテーマに、大岩さんとゆかりの深い、リオデジャネイロ、東京、パリの3都市を巡る作品が展示されています。
前日18日にメディアなど関係者向けの内覧会が開かれたので行ってきました。
会場に入って真っ先に飛び込んでくるのが、リオデジャネイロ、東京、パリをモノクロで描いた、3枚の巨大なドローイングです。ここでは各都市の過去から現在の歴史を描き出しています。鳥瞰的な視点で、戦争、テロ、地球温暖化など、多種多様な世界情勢や環境の変化を表現してきた、大岩さんらしさが存分に体感できます。
大岩さんによると、このようなサイズを使うのは、映画に思い入れがあるからとのこと。映画のスクリーンのような感覚で表現しているそうです。そして、この3点のドローイングを縦につなげると……ゼウスの顔になります!
モノクロの油彩画の向かい側には、カラフルな油彩画が展示されています。五輪のように配置されたケーキ、日本家屋の玄関と下駄箱、リオデジャネイロの下町など、上記3都市をモチーフに、それぞれの国や都市で出会えるモノやインスピレーションが、大岩さんの目線で表現されています。
今夏、金沢21世紀美術館では、大岩さんの大回顧展が開催された他、パリ日本文化会館の展覧会と同時期に、ブリュッセルのハンガー・アートセンターでも、バルーンのインスタレーションを含む展覧会が開催されます。
同じオリンピックをテーマにした作品でも、田中麻記子さんは競技に参加する人を、カミーユ・フォンテーヌさんはスタジアムやプールといった施設を、各アーティストのフィルターを通して表現しています。
【データ】
住所:101 bis Quai Branly 75015 Paris
開催期間:2019年9月18日〜12月14日(12〜18時)
最寄り駅:地下鉄6号線Bir Hakeim/RER C線Champ de Mars – Tour Eiffel