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こんにちは。「地球の歩き方」名古屋・愛知特派員ブログ担当のhossieです。
今回は静岡県湖西市にある豊田佐吉記念館をご紹介いたします。
今や日本を、そして世界を代表する企業となったトヨタ自動車の原点が、ここ静岡県湖西市にあることは意外に知られていません。
1867(慶応3)年2月14日に遠江国敷知郡山口村(現在の静岡県湖西市山口)に生まれた豊田佐吉翁は、貧困にあえぐ村の暮らしを見て「郷里の貧乏を救わなければならない」という郷土愛に燃えるようになり、いくつもの困難を乗り越え、ついに世界も認める自動織機を完成させます。
「村を、そして日本を裕福にしたい!」、「世界に追いつけ追い越せ!」という佐吉翁の志は、自動織機の発明にとどまらず、やがて長男の喜一郎氏による国産自動車の開発へと受け継がれ、現在のトヨタグループの発展、さらには日本の産業の発展へとつながっていきました。
記念館となる前から湖西市にある豊田邸には、佐吉翁の生い立ちなどに関心を持つ人が多く訪れていました。
このため、トヨタ自動車株式会社社長であった豊田章一郎氏(当時、現同社名誉会長)は、昭和63年10月30日の豊田佐吉生誕120年を機に、佐吉翁が40歳の頃に建てた家と屋敷を豊田佐吉記念館と名付けて一般公開することにしました。
このサイトでは、豊田佐吉記念館の概要をご紹介しますが、是非現地を訪れて、佐吉翁の熱い思いと輝かしい功績を肌で感じ取っていただきたいと思います。
図書館にある分厚い豊田佐吉伝を1冊読むよりもここを訪れて1~2時間じっくりと見学する方が、より佐吉翁のことを理解できるはずです。
●駐車場付近から見た豊田佐吉記念館
●豊田佐吉記念館のエリアマップです。順路が明記されているので分かりやすいです。
●豊田佐吉記念館の入口
●記念館を入ってすぐの左手に豊田佐吉胸像があります。佐吉翁の妻である浅子夫人が作製しました。
●母屋です。母屋は1907年、佐吉翁が40歳のときに両親のために建てた木造2階建の家です。しっかりとした柱や梁が組み合わさっていて、釘を使わない工法で建てられており、二度の大地震にも耐えた頑丈な造りとなっています。
●母屋には豊田章一郎氏の表札が掛かっていました。
●資料室や休憩室では、佐吉翁の生涯を描いた映像を観ることもできます。時間にゆとりのある方は是非ご覧になられることをおすすめめします。佐吉翁に関する理解がより一層深まります。また、海外から見学に来る人のために、日本語だけでなく、英語と中国語(北京語)の案内板とパンフレット、映像が用意されています。
●資料室に入ったらまず記帳しましょう。全国津々浦々から見学者が訪れているほか、トヨタ自動車関連の企業に勤めている方々が数多く訪問していることが分かります。
●発明に取り掛かってから3年後の明治23(1890)年、佐吉翁が23歳の時に豊田式木製人力織機(1番右)を完成させました。展示室で佐吉翁の志、世界の礎となった数々の発明を目の当たりにして、胸が熱くなりました。
●納屋です。元屋敷の奥に建っていたものを移築したといわれており、佐吉翁は父親に隠れてここで研究をしていました。
●裏山の散策路は、歩くだけなら大人の足で15分ほど、じっくり見ると30分程度の散策になります。展望台までの標高差は40mほどあり、ちょっとした運動になります。
●頂上の展望台からは晴れた日には遠く富士山を望むこともできます。
●復元された佐吉翁の生家。内部には当時の生活用具などが展示されています。
豊田佐吉記念館は、トヨタ関連施設の博物館では唯一、愛知県外にあります。
佐吉翁、喜一郎氏の生誕の地で、特に佐吉翁の生涯を紹介しています。豊田佐吉記念館を見学することで、発明王と呼ばれる佐吉翁がどのように生きたかを知ることができます。
なお、湖西市では豊田佐吉翁についての知識を問う佐吉検定が行われています(湖西市文化協会などが運営)。
検定は佐吉の生誕150年記念事業として2016年にスタートし、2019年は市内外の小学生から80代までの22人が合格を目指して参加しました。
■豊田佐吉記念館
アクセス:(自動車)東名三ヶ日ICより25分/国道1号浜名バイパス大倉戸ICより15分、(電車)JR東海道線鷲津駅より2km
電話番号:053-576-0064
住所:〒431-0443 静岡県湖西市山口113-2
営業時間:4月1日〜9月30日⇒ 9:30〜17:00 10月1日〜3月31日⇒ 9:30〜16:30
定休日:毎週水曜日(ただし、水曜日が祝日の場合は翌木曜日が休館日)、年末(12月26日〜31日)、年始(1月6日〜8日)、2月最後の水曜日の直前の月・火曜日、9月第1水曜日の直前の月・火曜日
入館:無料
駐車場:40台(バス駐車場有)