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こんにちは。岡山特派員のmamiです。ひきつづき、備前市の見どころをご紹介します。
備前市伊部から国道250号線を東へ行くと片上湾に面してFAN美術館という
藤原啓記念館を中心に構成された美術館があります。
この建物が総合受付のある本館です。
藤原啓氏など備前焼の人間国宝作品のほかに、国際公募展・アートオリンピアの受賞作品、現代アートなどを見ることができます。
この建物は息子さんで、同じく陶芸家、人間国宝の藤原雄氏の本宅だったところです。
この美術館のシステムは少し変わっていて、受付を済ませると「昭和の間」と呼ばれる応接室に通され学芸員の方から館内の説明を受けます。
「昭和の間」と呼ばれるのは昭和天皇がこの部屋にご来臨されたからです。
「ちょうど、あなたの座っているソファーに座られていましたよ。」
といわれ、思わず腰が浮いてしまいました。
あいにくの空模様ですが、窓からは片上湾が見下ろせます。
窓の前にある椅子は近代建築の巨匠 ル・コルビジェのデザインです。
夫はちゃっかり座らせていただき、外を眺めていました。
応接室には藤原啓氏の作品がズラリ!
本館内は硝子の四季をテーマにした特別展で、藤原啓氏の備前焼と日本画と共にコレクションのエミール・ガレやドーム兄弟のランプや花器も展示されていました。
本館と北館を後にして藤原啓記念館へ。
ここは人間国宝の祖父・藤原啓、人間国宝の父・藤原雄、陶芸家藤原和三代の足跡を見ることができます。
地下には室町時代から江戸時代にかけての古備前と呼ばれる器もあり必見です。
お殿様が所有されていたという漆塗りの備前焼までありました。もはや備前焼には見えません。
館内を見て回った後は「昭和の間」に戻り、部屋に展示されている藤原啓氏の茶碗から好きなものを選んで抹茶をたてていただけます。
ついつい、この器はHow much ?
と考えてしまいますが (((・・;)
人間国宝の器を実際に手に取ることなど、なかなかできない体験です。
器の温かいぬくもりや口触りの良さを感じた贅沢なひとときでした。
学芸員さんにカフェに案内していただき、壁のオブジェとなった備前焼で色々と教えていただきました。
これらの器も藤原啓氏と雄氏の作品です。ヒビなどが入り、市場に出せなかったものをオブジェにしています。
釉薬をかけない備前焼に釉薬のようなツヤがあります。
これは自然釉といい、器に灰が降り積もり、その灰が土の中の長石と高温で反応しガラス化したものです。
釉薬は、この自然釉の原理を人工的に再現したものだそうです。
このように学芸員さんを独り占めできるのもこの美術館の魅力ではないでしょうか。
このカフェからも片上湾の眺めが楽しめます。天気が良ければテラス席でお茶をするのもいいと思います。
このカフェの隣にはミュージアムショップもあり、選び抜かれた上品な商品が置かれていました。
住 所 備前市穂浪3868
電話番号 0869-67-0638
定休日 火曜日
営業時間 9:30~17:00(最終入館16:00)