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クリスマスが終わると途端に新年モードになる日本ではあっという間にクリスマスツリーが消え、お正月飾りがお目見えしますが、スペインのクリスマスはそのまま1月6日まで続きます。元旦は国の祝日で、年越しには花火が打ち上ったり12粒のブドウを食べる国民的行事があって盛り上がりますが、なんとなくクリスマスイベントの一部的扱いです。
なぜ1月6日まで続くのか。
1月6日は公現祭というカトリックの大切な日で、この日も国の祝日に定められています。ひときわ光る星に導かれ、東方の三賢王がイエス・キリストに贈り物を捧げに来たのがこの日だと言われているのです。東方の三賢王は、スペインでは白髪で年長のメルチョール王、赤毛のガスパール王、黒人のバルタサール王と呼ばれ、"異邦人"であるとされています。この3人がイエス・キリストにお目見えすることで、その存在が公になったとみなし、それゆえ公現祭なのです。
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com
<ラクダに乗ってベツレヘムに向かう東方の三賢王>
もともとスペインのクリスマスプレゼントは、1月5日の夜中にラクダに乗った東方の三賢王が届けに来てくれるものでした。
が、イベントのグローバル化が進み、サンタクロースが台頭するようになります。まわりに聞くと、80年代頃からとのこと。今では多くの子ども達がサンタクロースと三賢王の両方からプレゼントをもらうようになりました。
ママ友の話では、クリスマスにはオモチャなど冬休みに遊べるものを、公現祭には学校の文具や本、衣料品や靴などの日用品をあげるという家庭が多いようです。わが家は伝統にのっとり東方の三賢王しか来ないのですが、サンタクロースが来る従兄の家に息子のプレゼントも一緒に届くシステムがいつの間にかできていました。
また小さい子ども達は東方の三賢王に「イイコにしていたので、〇〇と△△と□□がほしいです」と手紙を書く習慣があり、町中には特設ポストが設置されたり、三賢王のお使いに直接手渡すイベントが開かれたりします。これ、親が子供が何をほしがっているかあらかじめ知るためにはとてもお役立ちな習慣なのですよ(笑)
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<三賢王のお使いは黒人で、子ども達は砂漠に張るようなテントの中で手紙を託します>
冬休みの最初と最後にプレゼントをたくさんもらえるスペインの子ども達は幸せですね。