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北杜市長坂町にある「彫刻家具ギャラリー良工房」を紹介します。
工房はとても広くて、さまざまな手作りの家具が並んでいます。
わ、このベンチ、素敵! 独特なカーブで抽象的な芸術作品のようですね。
それもそのはず。ここは、ただの木工家具のギャラリーではなく、彫刻家・田原良作さんによる「彫刻家具」の工房なんです。息子さんの雅史さんが切り盛りなさっていて、ギャラリーを案内してくださいました。
2階にはロッキングチェアが並んでいました。どの木も木目が美しいです。おもに、世界の三大銘木ともいわれるチークとマホガニー、ウォルナットを使っているそうです。
うしろに見える手すりにもご注目ください。カーブの丸みがやわらかですね。家に造りつけの手すりやドアノブ、棚などもオーダーを受けています。
このロッキングチェアに座らせていただきましたが、木肌がなめらかさだけではなく、すっぽり包まれるような安心感があります。
良作さんにお話をうかがったところ、ひじ掛けの先は手のひらにすっぽり入るよう「ヒューマンサイズ」に設計したとのこと。手のひらで包み込める大きさに人は安心をおぼえるといいます。
並んでいる家具だけではなくオーダーに応えて作ることが多いそうです。そのときにはできるだけ使う人と会い、その人に合わせた大きさや使う場所、シーンなどをうかがって材料から選び作り始めるそうです。
見えない部分こそ磨きこむのも、良作さんのこだわりです。木や作品への愛情を感じますね。
工房はもう一棟あり、そこには作成中の家具や幼稚園からオーダーされたという棚が所狭しと並んでいました。子供たちが走り回ったり転んだりしてぶつけてもけがをしないような丸みを、自ら子供の目線の高さから眺め考えるのだとか。家具は四角いという既存の概念から離れ自由な発想を持つことで、人に寄りそう家具を作り出しているんですね。
その第2ギャラリーの2階は、彫刻作品のギャラリーになっています。若い頃はフランスで彫刻を学んだという良作さんの軌跡を楽しむことができます。
2階のもうひとつの部屋には、良作さんのお父さまである田原史良さんの絵画が常設されています。ホッとする空間です。
さて、第1ギャラリーに戻りましょう。時計や花器、バターナイフやお皿などの小物も充実しています。
木のぬくもりを感じる洒落たものばかり。
この時計、48種類もの野鳥の鳴き声を聞けるんですよ。光センサーで夜は鳴かないそうですが、楽しいですね。ミニ野鳥図鑑つきです。
それぞれの人の身体にフィットする家具をと、木にこだわり続けてきた良作さんですが新しいものをとり入れたり、歳を重ねることで見えてきたりしたことも、作品に生かしていることがわかります。
最近では、歳を重ねた方にも優しい布張りの椅子も手掛けるようになったそうです。
こだわりを持ち続け、そのなかで柔軟な姿勢を忘れずにいらっしゃること。すばらしいと思いました。
いかがですか。
木のぬくもりや優しさ、そしてアートを感じる空間「彫刻家具ギャラリー良工房」に足を運んでみませんか。
どの家具も触ったり、座ったりしてその感覚を楽しめます。もしかしたらかけがえのない出合いが待っているかもしれませんよ。
ウィンターシーズンは、八ヶ岳も美しく雪化粧しています。
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「彫刻家具ギャラリー良工房」
・営業時間: 8:00~17:00
☆定休日はありませんが、個展などで出払っていることもありますので事前にご連絡いただければと思います。
・住所: 〒408-0033山梨県北杜市長坂町白井沢2484-11
・電話: 0551-32-7155
・FAX: 0551-32-7630
・ホームページ: http://www.ryokobo.jp/
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