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静かに禅の世界広がる「龍安寺・石庭」

Akio

Akio

京都特派員

更新日
2020年10月12日
公開日
2020年10月12日
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10月11日、石庭で有名な右京区にある龍安寺に行きました。

龍安寺(りょうあんじ)は、臨済宗妙心寺派の寺院で世界文化遺産にも登録されています。

1975年に、英国のエリザベス女王が訪れ、石庭を絶賛されてから、日本国内にとどまらず、世界的にも「ロックガーデン」と

呼ばれ有名になりました。

《きぬかけの路》

龍安寺のあるこのエリアは「きぬかけの路」沿いに仁和寺・龍安寺・金閣寺と人気の寺院が約2.5kmに並ぶ観光スポットです。

この日、「きぬかけの路」では数台の観光バスや修学旅行生も少し見かけました。

コロナで冷え込んだ京都観光でしたが、ゆっくりとですが戻りつつあるように感じました。

《龍安寺の歴史》

龍安寺は1450(宝徳2)年、室町幕府八代将軍足利義政の時代に創建された寺院で、

開基は応仁の乱で東軍の総大将をつとめた細川勝元です。

応仁の乱で一度は消失しましたが、勝元の子政元らにより再建されています。

国の重要文化財をはじめ、世界文化遺産にも登録されています。

《禅の世界》

そして石庭です。

枯山水の石庭は、75坪の敷地(幅22m・奥行10m)に敷詰められた真っ白い砂に、大小15個の石が配されています。

作庭は室町時代といわれています。作者に関しては、開山である義天玄詔(ぎてんげんしょう)、

細川勝元、その子の政元、茶人の金森宗和など諸説がありますが、いずれも憶測の域を出ておらず、謎のままになっているようです。

そもそも、禅の世界とはどういうものなのでしょうか。

調べると、禅とは、精神を統一して真理を追究するという意味のサンスクリット語を音訳した「禅那」(ぜんな)の略で、

坐禅修行をする禅宗をさす言葉とのことです。

万物に感謝し、ムダを省き、生き方を見つめ直すこと。そんな根本的なことが禅につながるそうです。

白い砂に描かれた砂紋様と岩の世界。

ただ眺めているだけで静かな心が広がります。

龍安寺の魅力は石庭だけではなくて、広い境内を巡ると豊かな自然に出合います。

青もみじの散策路は緑がいっぱいです。

《パゴダの塔》

境内奥に進むと、ビルマのパゴダが建っています。

これはビルマ派遣軍自動車廠戦没者英霊之碑。

パゴダには「先の第二次世界大戦にてビルマ派遣軍自動車廠参戦した龍安寺第58代松倉紹英住職等の発願により

尊い生命を捧げた亡き戦友達の慰霊の為に無事復員した戦友一同の募金によりこのパゴダが昭和45年8月に建立された」と刻まれています。

パゴダの塔から歩くと鏡容池(きょうようち)を巡る散策路に出ます。

青もみじの向こうに、睡蓮が少し咲いているのが見えました。

鏡容池の散策路は、これからの朝晩の冷え込みで、来月の今頃からは見事な紅葉景色が広がるでしょうね。

以上、10月11日の龍安寺でした。

【龍安寺】

・住所: 京都市右京区龍安寺御陵下町13

・拝観時間: 3月1日~11月30日 8:00~17:00、12月1日~2月末 8:30~16:30

・拝観料: 大人・高校生 500円、小・中学生 300円

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