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小笠原の森から食卓へ 太鼓と器KIMURANOKI

たびんちゅ

たびんちゅ

東京・小笠原諸島特派員

更新日
2020年10月25日
公開日
2020年10月25日
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もうすぐ11月になりますが小笠原は日差しが出れば夏のように暑く半袖、短パン、サンダルで過ごせています。ただ8月に比べると朝夕は涼しく日中も過ごしやすい日が増えてきたり、日没が早くなっていたりと夏の終わりも感じています。

今日は小笠原の植物を利用して太鼓や器の制作をされている「太鼓と器KIMURANOKI」を紹介します。

木工品は使用する木材の乾燥に時間がかかり、作品になるまでに長い時間が必要なイメージですが、こちらの工房では"グリーンウッドターニング"という手法で制作をされていて食器なら約1ヵ月ほどで完成します。

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

大型の機械で形を削りだす

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

形になったら乾燥させる(約1ヵ月)

乾燥後に形を整え、小笠原産ミツロウでコーティングしてできあがり!

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

形にしてから乾燥させることで比較的短期間で制作が可能になる反面、生木は水分が多く含まれるため、乾燥途中で割れてしまうリスクもあり、難しいのだとか。

ただ、そこをクリアできると乾燥による変形・ゆらぎが生まれ、それがデザインとなり味わいとなり、一つひとつ個性を持った作品が生まれるそうです。

いくつか見せていただきましたが木目の違いもあって、どれも世界にひとつだけの器という印象でした。

こちらの器は島で「タマナ」と呼ばれるテリハボクの木です。明るい赤みの木目で美しいですね。

海岸や道路沿いに大木があり、愛着をもつ島民も多い木のひとつです

こちらは「イチビ」と呼ばれる小笠原固有植物テリハハマボウの木

かわいい花を咲かせる木で育つ場所によって幅広い個性がありますが、森のなかで育つと大きく育ちます。

台風が来ると倒れることの多い外来植物リュウキュウマツ

味わいのあるランプシェードになっていました

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

独特な模様は自然が織りなすものでスポルテッドと呼ばれるそうです

画像提供:太鼓と器KIMURANOKI

ジャンベというアフリカの太鼓の修理や制作もされています

オリジナルロゴマークが入った小笠原産のジャンベ。かなり貴重!

器はアツアツのスープは避けた方がよいけれど、なじんできたら炒め物を盛ったりしても大丈夫だそうです。洗ったあとにすぐに水気を拭くなど、ほんの少しだけ手をかけてあげる必要がありますが、皮製品と同様に使っていくうちに風合いが増して、愛着の湧く自分だけの一枚になっていきそうですね。

2020年10月現在ではオンラインショップのみの販売となっていて毎月1日に新作が掲載されます。

次回は2020年11月1日21時に新作掲載予定なので興味のある方はお見逃しなく!

工房でのインタビュー動画もよかったらご覧ください。

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