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今日12月6日は、オーストリアでは「Nikolaustag(ニコラウスターク)聖ニコラウスの日」。もうすぐやって来るクリスマスのひと足先にプレゼントがもらえる、子供たちにはうれしい日です。
オーストリアでは「Nikolo(ニコロ)」とも呼ばれるニコラウスとは、3~4世紀に実在した人物で、弱者や貧者を助け、皆から敬われる存在だった聖人のこと。
ある貧しい家庭で身売りされそうになった3人の娘たちを救うために、その家に金貨を投げ入れたというエピソードが有名で、子供たちの守護神ともされています。そしてこのエピソードが現在のサンタクロースの起源になったとか。
そんなニコラウスの命日である今日12月6日が、聖ニコラウスの日となりました。オーストリアでは、日頃の行いのいい子にはプレゼントを配りに来てくれるニコラウスを、子供たちは心待ちに!
プレゼントが入った袋は麻でできたものが伝統的。
そして気になる袋の中身は、聖ニコラウスを型どったチョコレートにピーナッツ、そしてみかんの組み合わせが一般的です。
これがニコロチョコ。左はチョコレート大手のリンツ社のもの。
中身の聖ニコラウスも形がしっかり。
チョコレートのほかにもニコロ型のパンが売られたり、ニコロにまつわる歌が歌われたりと、聖ニコラウスの日は一大イベントなんです。
オーストリアの保育園や幼稚園では、毎年ニコラウスに変身した人物がやってきて、園児たちをサプライズ。コロナで心配された2020年も、なんとか聖ニコラウスが訪れてくれます。もちろん、ニコラウスたちは衛生面に気を配ったあとに、プレゼントも配ります。
便利になった現代では、なんと家庭でもニコラウスをオンラインで注文することができるように! €50前後の注文ですが、コロナ禍での子供たちの笑顔に、規制中の鬱憤や不安も吹き飛びます。それでは、ウィーンから「Schönen Nikolo!(シェーネンニコロ)」すてきなニコロを!