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Suet Mae!(シュマイ!こんにちは!)
今日(2021年1月24日)のウェールズは、この冬一番の積雪であたり一面がきれいな雪景色となりました。
▲ 自宅上空から撮影したカフロニズ(Cyfronydd)村周辺の雪景色
▲ 雪に覆われたウッドランド・ガーデン
そして、その雪の重みに耐えながら、まだわずかですが、わが家のウッドランド・ガーデンにも可憐な白い花「スノードロップ(Snowdrop)」が姿を現しました。
▲ 雪の中で凛と咲くスノードロップ
スノードロップはヨーロッパ大陸を原産とするヒガンバナ科ガランサス属の植物で学名は「ガランサス(Galanthus)」。ギリシャ語で「乳のように白い花」を意味します。
16~17世紀にかけてドイツで人気のあったドロップ型の真珠のイヤリング「Schneetropfen(Snow-drop)」に似ていたことからスノードロップと呼ばれるようになりました。
▲ 直射日光に弱く、木陰や木の下に群生するスノードロップ
和名は「待雪草(マツユキソウ)」ですが、ヨーロッパでは冬の終わりから春先にかけて咲くことから、古くより「春を告げる花」として親しまれ、神話や言い伝えが多く残っています。
イギリスにはヨーロッパ各地から持ち込まれましたが、いまではウェールズも含めた国内全域で自生し、冬の寒い季節に人々の心に希望と癒やしを与えてくれる花として愛されています。
花言葉は「希望・慰め」。
聖書に登場するアダムとイブの話に由来します。
禁断の果実を食べたことでエデンの園を追放され、悲嘆にくれるアダムとイブを哀れに思った天使が舞い落ちる雪をスノードロップの花に変えて、「もうすぐ春がくるから絶望してはいけない」と慰めたのだとか……。
可憐な花姿や雪のように白く美しい花にぴったりの話ですね。
ただ、イギリスの一部の地域では「亡くなった恋人の身体の傷にスノードロップの花を置いたら、雪のしずく(スノードロップ)になってしまった」という言い伝えもあり、死を象徴する花として忌み嫌われているそうで、花束にして贈る場合は気をつける必要があります。
▲ 雪のしずくのようなスノードロップ
スノードロップは開花しても夜になると花弁を閉じ、昼間に吸収した温かい空気を花の中に保ちます。
見つけたスノードロップはどれもまだ咲き始めで、雪の寒さもあって、花弁を閉じたままでしたが、もう少し暖かくなれば、ポッ、ポッ、ポッと花開いて、春のにぎわいを見せてくれると思います。
これからが楽しみです。