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立春を過ぎても、見渡す限りの雪。2022年は大雪のニュースでもちきりの北海道。首都圏でも雪が降り、例年に比べると冬らしい冬を体感されていると思いますが、どうぞ温かい室内からブログをご覧ください。今回は、新千歳空港から車で約15分ほど(約10km)にある真冬のウトナイ湖(苫小牧市)の風景を紹介します。
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2月のウトナイ湖は、まだ一面に氷が張っていて、まるでスケートリンクのようです。
現在、北京オリンピックが開催されていますが、苫小牧市は冬季オリンピックに出場するオリンピアンを輩出している市でもあります。
氷で覆われたウトナイ湖は、スケートやアイスホッケーが盛んな苫小牧市を象徴するような光景ともいえますね。
「道の駅ウトナイ湖」の目の前にあるウトナイ湖は、湖面間近まで近づくことができます。
北風が吹きつけてとても寒いのですが、広々とした雪原のようにも見える湖を前にすると、とても清々しく大自然が感じられます。
ちなみに雪原のように見える氷は、厚そうに見えますが、薄氷で割れる危険があるので氷の上に乗ったり歩いたりすることは厳禁です。
特に氷上に雪が積もっていると陸地と湖の境目がわかりにくいので、湖にf縁に近づきすぎないことも大切です。
夏のウトナイ湖は、風のない晴れた日には湖面に白い雲が映り込み、ボリビアのウユニ湖のような景色が見られることもあります。
そんな光景とは一転、冬のウトナイ湖は夏の景観とは全く異なりますが、支笏湖のように冬にも凍らない湖と比べると、より冬の北海道の風情を楽しめます。
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ウトナイ湖がある面積約3万6000ヘクタールの勇払原野(大部分が苫小牧市)は、世界的にも有名な釧路湿原やサロベツ原野(道北)と並んで北海道の三大原野ともいわれるエリアです。
なかでもウトナイ湖周辺の約510ヘクタールは、「ウトナイ湖サンクチュアリ」として指定されており、「日本野鳥の会」が1981年に日本で最初に"サンクチュアリ"として設置したそうです。
サンクチュアリとは、野生鳥獣の生息地の保全や自然を体験できることを目的とする場所です。
そしてこの「ウトナイ湖サンクチュアリ」は、日本で記録される野鳥のおよそ半数にあたる約270種類もの野鳥が観測されているそうです。
例えば、冬にはコゲラやアカゲラ、オオアカゲラなど。
カンカンと響く音が聞こえてきたら、それはコゲラやアカゲラが幹を突いている音かもしれません。
あちこちで見られるヒヨドリをはじめ、シジュウカラやゴジュウカラ、ツグミやキバシリなども見られます。
雪が多いと埋まってしまうので、服装や靴によっては木立に近づきにくいかもしれませんが、近くに木があったら注意して見てみてください。
気をつけて見ると、意外に野鳥を発見できます。
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冬のウトナイ湖では、その年の気温や積雪にもよりますが、一面が白い雪で覆っているなかで、わずかに氷が解けている部分があることも。
よく見ると、そのような場所には何かが動いている光景を目にするかもしれません。
冬のウトナイ湖では水鳥を見ることができ、そのひとつがハクチョウです。
初春と秋に多くの渡り鳥が訪れるウトナイ湖ですが、秋に訪れたハクチョウのほとんどは、越冬のため本州へ向かいます。
ところが、なかにはウトナイ湖で越冬するハクチョウもおり、写真は「オオハクチョウ」です。
何度も水中に首を突っ込んで、エサを探している様子が見られることも。
そういえばウトナイ湖には、春になっても北へ渡らず、ここで夏を過ごすハクチョウもいます。以前夏に訪れた際にも数は少なかったのですが、何羽かのハクチョウを見ることができました。
ハクチョウは、オオハクチョウのほか「コブハクチョウ」が訪れていることもありました。
嘴の付け根にコブがあり、オオハクチョウとはシルエットが違います。
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冬のウトナイ湖では、ハクチョウ以上にほかにも水鳥も見られます。
写真の水鳥は、オナガガモ。
マガモやコガモ、キンクロハジロなど、多数のカモが見られるそうです。
ウトナイ湖に流れ込む「美々川」でも、さらに多くのハクチョウやカモが越冬していることがあるようです。
新千歳空港からも近いロケーションですが、冬にもハクチョウやカモの越冬を目にできるウトナイ湖サンクチュアリ。
写真は、必ずウトナイ湖で来訪者を待っていてくれるスズメです。
かわいらしいフォルムのスズメは、立ち寄るたびに装いが変わっているので、こちらのスズメにもぜひ目を向けてみてください。
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■ウトナイ湖
・住所: 北海道苫小牧市植苗156-30(国道36号線沿い)
・アクセス: 新千歳空港から車で約15分